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【洋楽】ハードコアパンクの名曲・人気曲~入門編

パンク・ロックのアグレッシブな発展形として1970年代後半に生まれた、ハードコア・パンク。

ほとんどが1分や2分足らずの短くファストな曲の連打、ひたすら過激で激しい……といったイメージを持たれている方も多いかもしれません。

もちろんそういった面もハードコア・パンクの特徴であり魅力ではありますが、後にメタルやロックなどと融合してさまざまなサブジャンルが生まれたハードコア・パンクの奥深さは、一言で語れるようなものではありません。

本稿ではハードコア・パンクの草分け的なバンドを中心として、主に80年代に生まれた代表曲や名曲を選んでみました。

ジャンルの入門編としてもぜひご活用ください!

もくじ

【洋楽】ハードコアパンクの名曲・人気曲~入門編(1〜20)

I’m Not a LoserDESCENDENTS

1982年リリースのデビューアルバム『Milo Goes to College』に収録された本作は、ハードコアパンクファンの心を鷲掴みにした名曲です。

社会からの評価に屈しない強い自我を歌った歌詞は、青春時代の葛藤を見事に表現しています。

低いズボンや汚れた服、穴の開いた靴といった外見で判断されることへの怒りを、激しいサウンドとともに吐き出しているのです。

Descendentsは1977年に結成され、この楽曲を含むアルバムでメロディックハードコアの先駆けとなりました。

反抗心と自己主張が詰まった本作は、自分の価値を他人に決められたくないあなたにぴったりな1曲です。

Walk Together Rock Together7 Seconds

2018年に解散を発表したことで多くのファンが悲しんだことも記憶に新しい、アメリカン・ハードコア・パンクの重鎮、7セカンズ。

ファストなサウンドとシンガロング必至のメロディックさを武器として、ハードコア・パンクの人気バンドというだけではなく、後続のメロディック・ハードコア勢にも多大なる影響を及ぼしました。

彼らが作り上げるメロディの良さは突出しており、ポジティブな雰囲気で多くのパンクスを盛り上げるアンセムを多く生み出しているのですね。

今回取り上げている『Walk Together, Rock Together』は、大傑作と名高い1984年リリースのデビュー・アルバム『The Crew』と並んで人気の高い、1985年作の12インチEP作品の表題曲。

後にコンピレーション音源とライブ音源などを追加した形の編集盤としてリリースされた作品でもありますが、疾走するドラムとラウドなギター、キャッチーなコーラスの三位一体で織り成すまさにメロコアの原型といった趣で、シンプルながらも最高にカッコいいキラーチューンです!

楽曲の後半、テンポチェンジしてがらりと雰囲気を変えてくるセンスもナイスですね。

kids Aren’t AlrightThe Offspring

The Offspring – The Kids Aren’t Alright (Official Music Video)
kids Aren't AlrightThe Offspring

アルバム「Americana」に収録されています。

メロコアをメインストリームに押し上げた功労者の一バンド。

この曲ではどこか物悲し気なメロディにハードエッジなギターをかぶせて、歌詞の悲劇性と相まって、心にぐっときます。

Wild in the StreetsCircle Jerks

ストレートな曲名があまりにもクールでカッコいい!

ブラック・フラッグの初代ボーカリストだったキース・モリスさんと、バッド・レリジョンとの長きに渡った活動でも知られるギタリストのグレッグ・ヘットソンさんを中心として1979年にカリフォルニアはロサンゼルスにて結成されたバンドです。

幾度かの解散と再結成を繰り返しながら、2020年代の今も現役で活動を続ける西海岸パンクの生き字引のようなそんな材で、オフスプリングやペニーワイズといった西海岸系のパンク・バンドがその影響を公言してることでも知られていますね。

短く速く、それでいてキャッチーな要素も兼ね備えたサウンドは、まさにメロディック・ハードコア勢の基本的なスタイルの形成に重要な役割を果たしたのです。

本稿で取り上げている『Wild In The Streets』は、1982年にリリースされたセカンド・アルバムのオープニング・ナンバーにして表題曲。

実はオリジナル曲ではなく、ニューヨーク出身の多国籍なルーツを持つシンガーソングライター、ガーランド・ジェフェリーズさんが1973年にリリースした楽曲のカバーなのですね。

メロコア勢などが好んで挑戦している、往年の名曲をパンク風にアレンジというパターンをこの時期からやっていたという面においても、先駆者と言えるかもしれませんね。

Don’t Want to Know If you are LonelyHüsker Dü

1980年代のUSハードコア勢の中で、ミニットメンなどハードコア・パンクの枠内に収まらない異色のバンドも多く誕生しましたが、本稿の主役であるハスカー・ドゥもまさにそういったバンドの1つです。

ブラック・フラッグのグレッグ・ギンさん主宰の名門レーベルSSTから初期の3枚のアルバムをリリースしている時点で由緒正しきハードコア出身でありつつ、90年代以降のオルタナティブ・ロックやポスト・ハードコア勢に多大なる影響を及ぼすサウンドへと変化していったことで著名なバンドなのですね。

ハードコア・パンクとしての彼らを知りたければ初期の作品を聴くべきではあるのですが、今回はハードコアから脱却を図り、より幅広い音楽性を手にしたメジャー・デビュー・アルバム『Candy Apple Grey』の中から、ドラマーのグラント・ハートさんが作曲した『Don’t Want to Know If you are Lonely』を紹介します。

何ともナイーブで内向的な雰囲気の漂うタイトル、哀愁のメロディとハードコア・パンクとオルタナティブ・ロックを結ぶようなギター・サウンドを聴けば、知らない方であればニルヴァーナなどのバンドよりもずっと前に彼らのような音を鳴らすバンドがいた、という事実に驚かれるのではないでしょうか。

余談ですが、こちらの楽曲はあのグリーン・デイもカバーしていますよ。

Kids of the Black HoleAdolescents

1981年にリリースされたこちらの楽曲は、Adolescentsのデビューアルバム『Adolescents』に収録された傑作です。

サザンカリフォルニアのパンクシーンを象徴する本作は、社会から孤立した若者たちの姿を鮮烈に描き出しています。

エネルギッシュな演奏と共に、若者の内なる葛藤や抗議の声を力強く表現しており、今なお多くのリスナーの心に響き続けています。

Adolescentsは1980年にカリフォルニア州フラートンで結成され、このデビューアルバムの成功により全米で認知度を高めました。

ハードコアパンクに興味のある方はもちろん、若者の孤独や反抗心に共感できる方にもおすすめの1曲です。