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【クラシック音楽】全曲3分以内!短くてかっこいいピアノ曲まとめ

小説や映画作品などに短編作品があるように、クラシックのピアノ作品にも短い小品が存在します。

短いからといってシンプルな楽曲ばかりではなく、限られた時間の中に作曲者のセンスや技法が詰め込まれている印象的な作品も多く、掘り下げてみるとその世界は実に奥深いものです。

本記事では、短いもので1分以内、長くても3分弱のピアノ曲の中から、一度聴いたら忘れられないかっこいいクラシック作品を厳選してご紹介します!

ピアノの発表会や演奏会で「あともう少し演奏したい」というときにプラスする曲としてもオススメなので、演奏の機会を控えている方もぜひチェックしてみてくださいね。

もくじ

【クラシック音楽】全曲3分以内!短くてかっこいいピアノ曲まとめ(1〜20)

お菓子の世界 第14曲 「鬼あられ」湯山昭

湯山昭/お菓子の世界 第14曲 「鬼あられ」 pf.須藤英子
お菓子の世界 第14曲 「鬼あられ」湯山昭

きらきらと硬質なピアノの響きが印象的なアルバム『お菓子の世界』に収録された小品です。

1973年に制作されたこの楽曲は、1分25秒という短い時間の中に、和と洋の要素を見事に融合させた独創的な世界を描き出しています。

イ短調の4分の4拍子で始まり、不協和音とスタッカートを巧みに操ることで、硬くて跳ねるような音の表現を実現。

3声のパートや複雑なリズム、テーマの変奏など、演奏の難しさと魅力を兼ね備えています。

発表会やコンクールで演奏されることも多く、表現力を試される作品として愛されています。

プログラムの締めくくりに効果的な一曲として、クラシック音楽の新しい魅力を求める方におすすめです。

タランテラ Op.77-6Moritz Moszkowski

【ピアノ発表会おすすめ】タランテラ Op.77-6 ♫ モシュコフスキ / Tarantella, Moszkowski
タランテラ Op.77-6Moritz Moszkowski

目が覚めるほど華やかでエネルギッシュなピアノ曲、それがモリッツ・モシュコフスキーの人気小品です。

イタリア南部のダンス音楽からインスピレーションを得た本作は、6/8拍子の躍動的なリズムと流麗なメロディーが絶妙に調和しています。

右手と左手が交互に奏でるスケールやアルペジオ、華麗な装飾音がちりばめられ、まるで幸せに満ちた舞踏会のワンシーンを思わせます。

クレッシェンドとデクレッシェンドが効果的に使われ、ドラマティックな展開も見どころです。

発表会やコンサートで演奏すれば聴衆を魅了すること間違いなし。

思わず指が躍りだしそうな気持ちの高まる1曲をぜひ体験してみてください。

24の前奏曲 Op.28 第16番Frederic Chopin

ショパン/24のプレリュード第16番,Op.28/演奏:金田真理子
24の前奏曲 Op.28 第16番Frederic Chopin

J.S.バッハの『平均律クラヴィーア曲集』の影響を受けて作曲されたとされるショパンの『24の前奏曲 Op.28』。

第16曲目のこの作品は、24曲の中でもっとも有名であろう第15番『雨だれの前奏曲』の次に収録されています。

第15番の穏やかな曲調から一変、第16番はたたきつけるような和音から始まる激しい憤りのようなものを感じさせる作品。

演奏時間は1分程度ですが、24曲の中でも難易度が高い1曲とされています。

「虹のリズム」より 真夜中の火祭平吉毅州

真夜中の火祭 ピアノ 平吉毅州【発表会おすすめ】ピアニスト 近藤由貴/The Midnight Fire Festival Piano, Yuki Kondo
「虹のリズム」より 真夜中の火祭平吉毅州

力強いリズムと華麗なメロディーが織りなす情熱的な小品は、アルバム『虹のリズム』収録の意欲作です。

8分の6拍子と4分の3拍子が交互に現れる「ヘミオラ」と呼ばれるリズム手法により、スペイン音楽やフラメンコを思わせる野性的な躍動感を生み出しています。

本作は2024年のピティナ・ピアノコンペティションC級の課題曲に選ばれ、多くの若手ピアニストたちが魅了されています。

右手と左手のエキサイティングなやり取りや、スラー、スタッカート、アクセントなどの繊細な表現が織りなす世界観は、演奏者の技量を存分に引き出してくれます。

挑戦的でありながら、3分以内で演奏できる小品として、発表会やコンクールのレパートリーにぴったりの1曲です。

4つのエチュード 第4番 Op.7-4 嬰ヘ長調Igor Stravinsky

The Modern Étude – Stravinsky: Étude Op.7 No.4 in F sharp major | Takashi Yamada 山田剛史
4つのエチュード 第4番 Op.7-4 嬰ヘ長調Igor Stravinsky

1908年に制作された2分弱の小品は、和声とリズムの斬新な組み合わせが光る傑作です。

軽快で活発な音の動きは、まるで花火のようにめまぐるしく弾け、聴く者を魅了します。

シンコペーションを巧みに取り入れたダイナミックな展開と、鮮やかな和音進行が絶妙に調和し、演奏者の技量を存分に引き出します。

本作は、短いながらも音楽の可能性を追求したイーゴリ・ストラヴィンスキーの革新的な精神が凝縮されており、ピアノ演奏会のアンコール曲として、心に残る感動を与えることでしょう。

なお、1947年11月にはピアニストのナディア・ライゼンバーグさんがカーネギー・ホールで印象的な演奏を残しています。