ヴィヴァルディの名曲。人気のクラシック音楽
バロック時代の偉大な作曲家でありヴァイオリニストであったアントニオ・ヴィヴァルディのおすすめする名曲、代表曲をご紹介します。
ヴィヴァルディは生前当時台頭しつつあった協奏曲のスタイルを発展させ、オーケストレーション、ヴァイオリン技法、標題音楽の多くをヨーロッパ中の音楽家に影響を与えていきました。
全盛期過ぎて一時期は音楽的評価も衰退するのですが、近年の学術研究と演奏家により再評価され、今もなお新たな作品が発見されたりして多くの影響を与えています。
ヴィヴァルディを聞くときはよく耳を澄ませて聞いてみましょう。
あなたの発見が世紀の大発見になるかも知れません。
ぜひお聞きください。
ヴィヴァルディの名曲。人気のクラシック音楽(6〜10)
ヴァイオリン協奏曲 変ホ長調「海の嵐」RV.253Antonio Vivaldi

ヴァイオリン協奏曲の一つで、アントニオ・ヴィヴァルディが作曲した有名な『四季』が収められている協奏曲集「和声と創意への試み」の第5曲。
嵐といっても荒れ狂う恐ろしい嵐ではなく、太陽の光が燦々と降り注ぐ晴れた空を背景に大波小波が寄せては返す情景が目に浮かぶ一曲。
同じタイトルで、フルート協奏曲として編まれた作品もあります。
ヴァイオリン協奏曲 ニ短調「ピゼンデル氏のために」RV.236Antonio Vivaldi

タイトルにある「ピゼンデル」とはドイツ後期バロック音楽のヴァイオリニストであるヨハン・ゲオルク・ピゼンデルのことで、イタリアの作曲家でありヴァイオリニストでもあったアントニオ・ヴィヴァルディに師事したことがある人物です。
ピゼンデルは多くの作曲家からヴァイオリン協奏曲の提供を受けていますが、ヴィヴァルディもまた、ピゼンデルの名を冠した楽曲を贈りました。
かなわぬ夢ですがドイツ随一のヴァイオリニストとの評価を得るピゼンデルの演奏で聴いてみたいですね。
マニフィカト ト短調 RV.611Antonio Vivaldi

「マニフィカト」とはキリスト教聖歌の一つで、新約聖書「ルカによる福音書」の中の聖母マリアの祈りが歌われます。
ヴィヴァルディのマニフィカトは、オーケストラのくっきりとしたユニゾンと高貴で悲しみを帯びたソプラノの旋律が印象的です。
最もよく知られている版RV 610は、独唱、四部合唱、オーボエ、弦楽オーケストラ用に作曲されたものですが、1739年の最終版はオスペダーレ・デッラ・ピエタ孤児院の少女たちが歌う5つのアリアに置き換えられており、11曲構成で20分の大曲になっています。
ドイツのバロック時代の作曲家ヨハン・ゼバスティアン・バッハも同名の宗教音楽を書いており、そちらも有名なので並べて聞いてみてはいかがでしょうか。
ヴァイオリン協奏曲イ短調 RV.356Antonio Vivaldi

1711年に出版したアントニオ・ヴィヴァルディが作曲した合奏曲集「調和の幻想」に収録された作品。
軽やかに走り抜けるような急テンポで進む第一楽章の後、ゆったりした第二楽章が挟み込まれ、第3楽章では急激で情熱的なテンポを取り戻し、劇的に終結します。
冒頭から最後まで一音たりとも聞き逃したくないほど魅力的な旋律を持った一曲です。
ピッコロ協奏曲 ハ長調 RV.444Antonio Vivaldi

「赤毛の司祭」の異名を持つ作曲家アントニオ・ヴィヴァルディが作曲した、ピッコロのための協奏曲です。
本作は1720年代後半に作られた3つの協奏曲の1つで、明るく軽快な音色が特徴です。
3つの楽章からなり、技巧的な旋律や華やかな装飾が聴きどころ。
ピッコロの魅力を存分に引き出した曲調は、聴く人の心を弾ませます。
クラシック音楽に興味のある方はもちろん、明るい気分になりたい方にもおすすめ。
ヴィヴァルディの才能が光る本作で、心躍る音楽の世界を楽しんでみてはいかがでしょうか。