秋におすすめのクラシックの名曲
秋をイメージさせる、オススメのクラシックの名曲を紹介!
クラシックのなかには四季をテーマにした作品が多く存在します。
今回は直接「秋」をテーマにしたものから、秋っぽさをイメージさせる曲までをピックアップしてみました!
暗い曲調のものから明るい曲調のものまで、さまざまな曲調からチョイスしているので、お気に入りの雰囲気の曲が見つかると思いますよ!
エピソードやちょっとした豆知識も紹介しているので、クラシックが好きな方は、ぜひ最後までご覧ください!
秋におすすめのクラシックの名曲(1〜10)
四季より秋Antonio Vivaldi

アントニオ・ヴィヴァルディが47歳の時に書いたバイオリン協奏曲集『和声と創意の試み』。
通称『四季』と呼ばれている曲の中の第3曲目、『秋』がこちらの曲です。
『春』が最も知られている曲ですが、『秋』も聴いたことがある方が多い曲です。
こちらの曲は3楽章に分かれており、第1楽章は農村での収穫祭の踊り、第2楽章は酔った人たちの寝息、第3楽章は狩りの様子を表現しています。
すべての楽章を通して聴いてみても意外な発見があるかもしれませんね。
ノヴェンバー・ステップス武満徹

日本の作曲家、武満徹さんの『ノヴェンバー・ステップス』。
琵琶、尺八とオーケストラのための作品として作曲された本作によって、武満さんは世界的に広く知られることとなりました。
西洋楽器と和楽器の融合という新しい境地を開いたこの作品。
当初は『ウォーター・リング』というタイトルが付けられていましたが、「浴槽」を連想させるとの意見や初演が11月に行われる事情から、11月を意味するタイトルに変更されたそうです。
秋をイメージした作品ではないようですが、尺八のかすれた音が何となく落ち葉のこすれる音に聴こえるような気がしませんか?
ピアノソナタ第14番嬰ハ短調 作品27-2「月光」第1楽章Ludwig van Beethoven

『月光ソナタ』として広く知られている、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの『ピアノソナタ第14番嬰ハ短調 作品27-2』。
特に、深い悲しみを表すかのようにゆったりと進行していく第1楽章は、「美しいピアノ作品」として必ずといってよいほど名前が挙がる名曲です。
『月光ソナタ』の愛称は、ベートーヴェンの死後、音楽評論家がこの曲に対して述べた言葉からとられたもの。
作曲者本人が何をイメージしていたかは定かではありませんが、『月光』以上にこの曲にふさわしい言葉はないのではないでしょうか?
秋におすすめのクラシックの名曲(11〜20)
愛の夢 第3番Franz Liszt

ハンガリーが誇る音楽の巨匠、フランツ・リスト。
彼のピアノ曲『愛の夢』の第3番は、多くの人々の心を捉えてきました。
元々は歌曲として1845年に作曲され、1850年にリスト自身によってピアノ独奏版に編曲されたこの作品。
柔らかく、感情豊かなメロディーは、秋の夜長にぴったりです。
フェルディナント・フライリヒラートの詩に基づくこの曲は、愛の尊さとはかなさを表現しています。
結婚式やコンサートで愛され続けるこの曲は、聴く人の心に深い余韻を残します。
秋の夕暮れ時に寄り添う音楽として、ぜひお気に入りの一曲に加えてみてはいかがでしょうか。
ピアノ・ソナタ第14番「月光」Ludwig van Beethoven

ベートーベンが1801年に作ったピアノソナタ第14番『幻想曲風ソナタ』は『月光ソナタ』という通称で親しまれています。
ドイツの音楽評論家であるルートヴィヒ・レルシュタープが残したコメントによりそう呼ばれることになりましたが、本人は意図していなかったようです。
月がタイトルに入っているクラシックの曲はベートーベンのほか、ドビュッシーの『月の光』など他にもあります。
いろいろな作曲家が表現する月の曲を聴き比べてみるのも楽しいかもしれませんね。
「四季」-12の性格的描写 Op.37bis 10月「秋の歌」Pyotr Tchaikovsky

ロシアの風物詩を描写した全12曲からなるピアノ曲集『四季』。
第10曲目、10月の作品として作曲された『秋の歌』は、切なさに満ちた哀愁ただよう楽曲です。
『四季』は、音楽雑誌の連載企画として、それぞれの月を連想させるロシアの詩人の詩に合わせてピョートル・チャイコフスキーが制作した作品で、『秋の歌』には、色づいた葉が風に乗ってはらはらと散っていくもの悲しい情景を描いた詩が添えられています。
鮮やかな紅葉が広がる日本とは異なる、切ない「秋」を感じられますね。
September (from Das Jahr)Fanny Mendelssohn

19世紀のドイツのロマン派を代表する作曲家、フェリックス・メンデルスゾーンは多くの名作を残してそれほどクラシック音楽に詳しくない方にも知られた存在ですが、実は実姉のファニー・メンデルスゾーンも優れた作曲家でありピアニストであった、ということをご存じでしょうか。
近年は研究が進み、さまざまな観点から再評価されている彼女の残した膨大な作品の中でも代表作と言われている『Das Jahr』は、イタリア旅行の思い出をピアノに託して作曲された1年間分の12曲に後奏を加えた全13曲からなるピアノ曲集です。
本稿で紹介している『9月 川にて』はそのピアノ曲集に収められた楽曲で、流麗な三連符の旋律は流れる川をイメージしているのだそうですよ。
現在も多くのピアニストが好んで取り上げて演奏している作品ですから、ぜひチェックしてみてください!