【まずはこの1枚】ジャズの名盤。必聴のアルバムセレクション
ジャズという音楽ジャンルに対して、皆さまはどのような印象をお持ちでしょうか?
何となくオシャレ、もしくは敷居が高そうといったイメージがあるかもしれませんね。
多くのサブ・ジャンルも存在するジャズの歴史は簡単に語れるものではありませんし、もちろん古い時代だけの音楽というわけでもないのです。
今回は、興味はあるけど何から聴いていいのか分からないといった方に向けて、まずはこの1枚、といったジャズ史に残るスタンダードな名盤の数々をピックアップしてみました。
ぜひ、チェックしてみてくださいね!
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【まずはこの1枚】ジャズの名盤。必聴のアルバムセレクション(11〜20)
Sing, Sing, Sing (With a Swing)Benny Goodman

いわゆる戦前ジャズとも呼ばれ、1930年代から1940年代初頭にかけてブームを巻き越した「スウィング・ジャズ」を聴いてみたい、という方であれば押さえていただきたいアーティストが、アメリカ出身のクラリネット奏者にしてバンド・リーダーとして著名なベニー・グッドマンさんです。
彼の人生は1955年に公開された映画『ベニイ・グッドマン物語』で描かれるなど、グッドマンさんはジャズの歴史を語る上では欠かせない存在の1人。
イントロのドラムが強烈なインパクトを残す『シング・シング・シング』など、彼の楽団が演奏した楽曲は現在においても吹奏楽の代表的な名曲として愛され続けていますよね。
こちらの『The Famous 1938 Carnegie Hall Jazz Concert』は、タイトル通り1938年に行われたグッドマンさんの楽団によるカーネギー・ホールの公演を記録したもの。
クラシックの殿堂であるカーネギー・ホールにおいて、初めてのジャズ・コンサートだったという歴史的な公演でもあります。
さすがに古い録音ですし、スクラッチ・ノイズも残っておりますが、それがまたいい味となっているのですね。
古き良きジャズを楽しみたい方は、ぜひ。
Speak No EvilWayne Shorter

日本では三猿でおなじみの「見ざる言わざる聞かざる」ということわざから引用されたタイトルが、なんともカッコいいですね。
アメリカはニュージャージー州出身のテナーサックス・ソプラノサックス奏者、ウェイン・ショーターさんが1964年にソロ名義でリリースした通算3枚目のアルバム『Speak No Evil』です。
ショーターさんはアート・ブレイキーさんのジャズ・メッセンジャーズやマイルス・デイヴィスのクインテットへの参加、フュージョンの元祖的存在のウェザー・リポートを結成するなど、ジャズの歴史において素晴らしい足跡を残す偉大な存在。
ジャズ・メッセンジャーズ時代に来日も果たしており、ここ日本でも人気の高いジャズ・ミュージシャンですよね。
本作は、そんなショーターさんのどこか陰りを帯びたミステリアスな魅力が存分に発揮されたモード・ジャズの逸品であり、初期の代表作と呼ばれる名盤です。
当時のショーターさんが関心を持っていたという黒魔術などをテーマとして、新主流派らしい意欲的なアプローチながらもメロディは美しく聴きやすい。
真夜中のベッドルームで1人、聴きたくなる音ですね。
ちなみにジャケットの女性は、当時のショーターさんの奥さまである日系アメリカ人のテルカ・アイリーン・ナカガミさんです!
Just FriendsCharlie Parker

「バード」という愛称でも知られているチャーリー・パーカーさんは、1940年代の初頭に生まれたモダン・ジャズの原型であるビバップというスタイルを作り上げた第一人者であり、世界中のジャズ・ファンから敬意を込めて「モダン・ジャズの父」とも呼ばれる伝説的なアルトサックス奏者です。
残念ながら私生活のパーカーさんはあまり品行方正とは言えず、荒んだ日常を過ごして34歳という若さで亡くなってしまっておりますが、彼が残した音楽的な功績はジャズの歴史において計り知れないものがあります。
無頼のジャズ好きで知られ、ジャズ・ミュージシャンのドキュメンタリー映画をいくつかものにしているクリント・イーストウッドさんも、パーカーさんを取り上げた1988年の映画「バード」で製作と監督を務めておりますね。
そんな偉大な存在であるパーカーさんが、1947年から1952年の間に残した音源を2枚組としてまとめた『Charlie Parker With Strings』を紹介します。
タイトル通りオーケストラの共演盤で、レトロな空気が漂う甘いストリングス・サウンドの中で、抜群の存在感を見せるパーカーさんのアルトはあまりにも美しいですね。
ロマンティックな気分でアルト・サックスの音色を楽しみたい、という方はぜひ手に取ってみてください。
BirdlandWeather Report

ジャズという音楽の中でも、さまざまな音楽の要素を融合させたフュージョンと呼ばれるジャンルにおいて、最も重要なアルバムの1つと言えるのではないでしょうか。
1977年にリリースされた本作『Heavy Weather』は、70年代のジャズ・シーンをけん引し、多くの後続のアーティストやバンドに影響を与えたグループ、ウェザー・リポートにとって最大のヒットを記録した作品です。
伝説的なベーシスト、ジャコ・パストリアスさんが加入してからは2枚目となるアルバムで、先進的なバンドのスタイルにポップかつファンキーなフィーリングがより強調されるようになり、フュージョンはもとよりジャズをあまり聴いたことがない方であっても、すんなり耳になじむ楽曲が並ぶ名盤となっています。
ジョー・ザヴィヌルさんが作曲を手掛けた、スタンダード・ナンバーとして歴史に残るオープニング曲の『Birdland』はとくに有名で、ドラマティックな楽曲展開と心に残るメロディ、ジャコさんの印象深いフレットレス・ベースなど、どれをとっても完ぺきなクオリティを誇る名曲ですよ。
ジャズはあまり……というロック・ファンの方にもオススメです!
Lotus BlossomKenny Dorham

『QUIET KENNY』というアルバム・タイトルと渋いジャケットが、最高にダンディかつクールです。
テキサス出身、いわゆるビバップ期におけるジャズ・トランペットの代表的なプレイヤーの1人であるケニー・ドーハムさんは、ここ日本のジャズ・ファンの間でも非常に人気のあるジャズメンです。
名ドラマー、アート・ブレイキーさん率いるジャズ・メッセンジャーズのメンバーとして活動していた時期もあり、リーダーとしてもサイドマンとしてもいぶし銀の活躍を見せたトランペット奏者ですね。
冒頭で触れた作品は、日本では『静かなるケニー』という邦題でも知られるドーハムさんの代表作です。
ワン・ホーン・カルテットで形成されたバンドが織り成すアンサンブルは、圧巻のテクニックやアドリブよりも楽曲それぞれの持つ空気感のようなものを作り上げるために機能しており、ジャケットそのままの哀愁を帯びたメロディと男の色気が聴いていて最高にクールです。
オリジナル曲の素晴らしさも特筆もので、作曲家としてのドーハムさんの才能が遺憾なく発揮された1枚と言えるでしょう。
大人の音楽としてのジャズを聴いてみたい、なんていう方にもオススメの逸品です!
The Days of Wine and RosesOscar Peterson Trio

あまたのジャズ・ピアニストの中でも屈指の技術を持ち、それでいて小難しさよりもハッピーな音楽の喜びを教えてくれるのが、カナダはモントリオール出身のオスカー・ピーターソンさんです。
長いキャリアの中で数え切れないほどの作品を発表し、7回のグラミー賞受賞、第11回高松宮殿下記念世界文化賞の受賞など、輝かしい経歴を持つピーターソンさんは、モダン・ジャズの歴史において独自の立ち位置にいると言えます。
多くの天才や鬼才がジャズという音楽の可能性を広げるために試行錯誤する中で、ピーターソンさんは自身の王道のスタイルを基本的には変えることはなく、スウィングとバップを融合させたゴキゲンなサウンドで、ジャズの楽しさを伝えるような演奏を続けたのです。
アルバム・ジャケットだけ見ても、なんだか演奏者が3人とも楽しそうで思わず笑顔になってしまう『We Get Requests』は、ピーターソンさんの代表的なアルバムの1つ。
1964年にリリースされ、映画音楽家として著名なヘンリー・マンシーニさんの作曲した『酒とバラの日々』など、有名曲が収められた名盤です。
スウィングするジャズの心地良さや楽しさを、心ゆくまで味わいたい方であれば必聴ですね。
【まずはこの1枚】ジャズの名盤。必聴のアルバムセレクション(21〜30)
RiseHerb Alpert

Herb Alpertの甥であるRandy Badazz AlpertとAndy Armerによって書かれた曲。
Alpertの2番目の、チャートでNo.1を獲得した楽曲です。
Notorious BIGのヒット曲「Hypnotize」でサンプリングされたことでも知られています。