【上級者向け】ピアノ発表会で挑戦すべきクラシックの名曲を厳選
ピアノ上級者になると、高速のパッセージや激しいポジション移動をともなう難曲に挑戦する機会が増えると思います。
また、技術面だけでなく、複雑な歴史的背景を持つ作品や、音楽的理解が難しい作品に出あい、つまずくこともあるでしょう。
このような要素を持つ楽曲を弾くことは、ピアノ学習者にとって大きなステップアップのチャンスです!
今回は、テクニックや表現、解釈、いずれの観点からも上級者向けとして知られている楽曲をピックアップしました。
発表会をきっかけに自分の可能性をさらに切り開いていきたい!という方は、最後までじっくりとご覧ください。
【上級者向け】ピアノ発表会で挑戦すべきクラシックの名曲を厳選(31〜40)
アルプスの夕映えTheodor Oesten

テオドール・エステンは、19世紀のドイツで活躍したピアノ教師兼作曲家です。
1813年12月にベルリンで生まれ、幼少期から音楽に親しんだエステン。
本作は、アルプスの夕暮れ時の美しさを表現した小品です。
豊かな和声とメロディが特徴的で、ロマンティックな情緒が感じられます。
美しい自然景観を音楽で表現しようとする19世紀の音楽の伝統が感じられる本作を、アルプスの風景を想像しながら演奏してみませんか?
ピアノの魅力を存分に味わえる作品なので、ぜひチャレンジしてみてくださいね!
すべての短調による12の練習曲 第2番 ニ短調 モロッシアのリズムでCharles Valentin Alkan

力強い3拍子のリズムが印象的なピアノ独奏曲です。
古代ギリシャの詩の韻律を意識した重厚な和音の響きは、まるでオーケストラの演奏を思わせるような壮大さを感じさせます。
1857年に出版された本作は、約8分30秒の演奏時間の中で、ピアノの表現力を存分に引き出す魅力的な楽曲となっています。
練習を重ねてきた方なら、その実力を存分に発揮できる曲でしょう。
重厚な和音とダイナミックな展開で、聴衆を魅了する演奏効果の高い作品です。
発表会でインパクトのある演奏を目指す方や、オーケストラのような豊かな響きを追求したい方にお勧めしたい一曲です。
ロンド・カプリチオーソ Op.14 U 67 ホ長調Felix Mendelssohn

ドイツの作曲家フェリックス・メンデルスゾーンのピアノ作品の中でも、広く親しまれている楽曲の一つである『ロンド・カプリチオーソ Op.14 U 67 ホ長調』。
初恋の人のために書いた『ホ長調のエチュード』に穏やかな冒頭の導入部を書き加えたものが、この作品であるとされています。
テクニック的に最上級の難易度というわけではありませんが、繊細なタッチや幅広い表現力が求められます。
表情をたっぷりつけて、ロマンチックに、情熱的に演奏しましょう。
ワルツ 第6番 変ニ長調「小犬のワルツ」Frederic Chopin

ピアノ独奏のために書かれたこの楽曲は、軽快で華やかなメロディが特徴的です。
右手の速いスケールと左手の安定したワルツリズムが絶妙に組み合わさり、まるで小犬が楽しげに駆け回る様子を描写しているかのようです。
1846年から1848年にかけて作曲され、デルフィナ・ポトツカ伯爵夫人に献呈されました。
演奏時間は約1分半から2分と短めですが、高度な技術と表現力が要求される曲でもあります。
クラシック音楽ファンはもちろん、ピアノ演奏を学ぶ方にもおすすめの一曲です。
映画やアニメのBGMとしても使用され、幅広い層に親しまれています。
即興曲 FP176 第15番 ハ短調「エディット・ピアフを讃えて」Francis Poulenc

フランスの作曲家フランシス・プーランクさんが作曲した15のピアノ即興曲のなかでも、甘く切ない雰囲気で高い人気を誇る『エディット・ピアフを讃えて』。
その名のとおり、フランスの国民的象徴として今なお愛され続けているシャンソン歌手、エディット・ピアフさんに献呈された作品で、主題にはシャンソンの名曲『枯葉』のモチーフが使われています。
この曲が持つ大人な雰囲気を表現するためには、緩急や強弱などの工夫が不可欠!
実際にシャンソンを聴いて、テンポの動かし方などを研究してみるとよいかもしれません。
【上級者向け】ピアノ発表会で挑戦すべきクラシックの名曲を厳選(41〜50)
即興曲第4番 嬰ハ短調 遺作 作品66 「幻想即興曲」Frederic Chopin

ロマン派を代表する作曲家、フレデリック・ショパンの4つの即興曲のうち、最初に作曲された作品で、今日最も広く知られている1曲です。
1音目のオクターブが鳴った瞬間、この曲だと気づく方も少なくないはず。
左手は1拍を6等分、右手は8等分したリズムになっているため、練習し始めてしばらくは両手奏のコツをつかむのが難しいかもしれません。
しかし、練習を重ねることで、自然に拍頭を合わせられるようになるでしょう。
1834年に作曲された本作は、ショパンが生前に公表しなかった作品の一つ。
根気強く練習を続けてみてくださいね!
バラード 第1番ト短調 Op.23Frederic Chopin

ショパンの作品のなかでも、特に右手が難しいことで有名な作品『バラード 第1番ト短調 Op.23』。
冒頭と終盤を除けば、4分の6拍子にまとめられています。
要するに「ズン・タッ・タッ」のリズムですね。
このリズムをベースに、裏打ちのアクセントが多い右手のメロディが展開されていきます。
そもそも、4分の6拍子は日本人にとってなじみのないリズムです。
このリズムをキープしながら複雑なメロディを弾いていくのは、それだけで高難易度といえるでしょう。
コーダに関しては非常に演奏効果が高いのですが、その分、難易度も圧倒的ですので、ぜひ終盤を意識しながら聴いてみてください。