【上級者向け】ピアノ発表会で挑戦すべきクラシックの名曲を厳選
ピアノ上級者になると、高速のパッセージや激しいポジション移動をともなう難曲に挑戦する機会が増えると思います。
また、技術面だけでなく、複雑な歴史的背景を持つ作品や、音楽的理解が難しい作品に出あい、つまずくこともあるでしょう。
このような要素を持つ楽曲を弾くことは、ピアノ学習者にとって大きなステップアップのチャンスです!
今回は、テクニックや表現、解釈、いずれの観点からも上級者向けとして知られている楽曲をピックアップしました。
発表会をきっかけに自分の可能性をさらに切り開いていきたい!という方は、最後までじっくりとご覧ください。
【上級者向け】ピアノ発表会で挑戦すべきクラシックの名曲を厳選(1〜10)
ピアノソナタ 第14番 嬰ハ短調 Op.27-2「月光」第3楽章Ludwig van Beethoven

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの代表作として知られる『ピアノソナタ第14番』通称『月光』。
第3楽章は、激情と緊張感に満ちた音楽で、非常に速いテンポと劇的な展開が特徴です。
1801年に作曲された本作は、ベートーヴェンがピアノソナタの形式を革新した作品として高く評価されています。
火花を散らすように駆け上がっていく冒頭のアルペジオは、しびれるようなかっこよさ!
一度聴いたら、脳裏に焼き付いて離れません。
技術的にも演奏者に高い能力を要求しますが、その激しいエネルギーが聴く者を圧倒します。
クラシック音楽のなかでも人気が高く、多くの人々に愛されている1曲です。
クライスレリアーナRobert Schumann

8つの楽章からなるこの作品は、激しい情熱と静かな瞑想が交互に現れる構成になっています。
1838年に作曲されたこの曲は、ロベルト・シューマンの内面的な葛藤を反映しており、シューマンの創作活動の中でも特に重要な位置を占めています。
フロレスタンとオイゼビウスという二つの人格を象徴する音楽表現が、聴く人の心を揺さぶります。
高度な技術を要する難曲ですが、その深い感情表現は多くの人々に感動を与え続けています。
ピアノ演奏技術を磨きたい上級者や、ロマン派音楽の魅力を深く味わいたい方におすすめの1曲です。
8つの演奏会用練習曲 第3番「トッカティーナ」Nikolai Kapustin

現代クラシックに大きな影響を与えたロシア出身の作曲家、ニコライ・カプースチンさん。
モーリス・ラヴェルさんが提唱した、民族音楽とクラシックのミックスを体現している作曲家で、非常に難易度の高い作品を多く残してきました。
そんなニコライ・カプースチンさんの作品のなかでも『トッカティーナ』は、おしゃれでかっこいい曲として人気の高い作品。
ジャズテイストの現代クラシックで、とにかく素早い指の動きが求められます。
『ラ・カンパネラ』にも劣らないほど、演奏が難しい作品ですので、腕に自信がある方は、ぜひ挑戦してみてください。
【上級者向け】ピアノ発表会で挑戦すべきクラシックの名曲を厳選(11〜20)
英雄ポロネーズFrederic Chopin

『英雄ポロネーズ』として親しまれている、フレデリック・ショパンのピアノ作品のなかでも非常に人気に高い『ポロネーズ第6番変イ長調 作品53』。
半音階的な上昇進行や、力強いリズムが印象的な楽曲です。
そしてなんといっても特徴的なのは、中間部のオクターブの連続!
このパッセージはプロでも完璧に弾きこなすのが難しいため、決して簡単とはいえません。
まずは、オクターブ奏法が省略されたアレンジの楽譜で曲の雰囲気を楽しみ、テクニックがついてきたらオリジナルバージョンに挑戦してみるというのもオススメです!
ピアノのために 第1曲 プレリュードClaude Debussy

クロード・ドビュッシーが1901年に完成させた全3曲から成るピアノ曲集『ピアノのために』。
古典組曲の形式に全音階や半音階といった革新的な技法が盛り込まれたドビュッシーらしい作品であり、「ドビュッシー独自のピアニズムの始まり」などと評されています。
第1曲の『プレリュード』は、繊細なタッチと大胆な表現が求められる非常に華やかで弾きごたえ抜群の1曲!
上級者の方には、雰囲気の異なる3曲を通して演奏するのもオススメです。
練習曲 作品10-12「革命」Frederic Chopin

ショパンというと、技巧的な作品というよりも芸術性の高い作品をイメージする方が多いと思います。
もちろん、芸術性の高さはどの作品もピカイチなのですが、なかには技巧に重きを置いた作品が存在します。
そのなかでも特にオススメしたい楽曲が、こちらの『革命のエチュード』。
圧倒的な技巧と芸術性を両立させた作品で、指の俊敏でなめらかな動きが特に重要視されます。
序盤から激しい打鍵が続くので、ある程度の持久力も求められるでしょう。
ぜひチェックしてみてください。
超絶技巧練習曲 第5番 『鬼火』Franz Liszt

幻想的な雰囲気と超絶技巧が融合した傑作です。
眩いばかりの半音階のパッセージと跳躍が、まるで夜空に揺らめく鬼火のように聴き手を魅了します。
短い演奏時間の中に、リズムの変則性や不協和音が織り込まれ、神秘的な世界観を描き出しています。
1851年に完成したこの楽曲は、ピアノの可能性を押し広げた革新的な作品として評価されています。
技術的な挑戦を求めるピアニストや、幻想的な音楽世界に浸りたい方におすすめです。
多くのコンクールでも取り上げられる名曲をぜひ一度聴いてみてください。