【上級者向け】ピアノ発表会で挑戦すべきクラシックの名曲を厳選
ピアノ上級者になると、高速のパッセージや激しいポジション移動をともなう難曲に挑戦する機会が増えると思います。
また、技術面だけでなく、複雑な歴史的背景を持つ作品や、音楽的理解が難しい作品に出あい、つまずくこともあるでしょう。
このような要素を持つ楽曲を弾くことは、ピアノ学習者にとって大きなステップアップのチャンスです!
今回は、テクニックや表現、解釈、いずれの観点からも上級者向けとして知られている楽曲をピックアップしました。
発表会をきっかけに自分の可能性をさらに切り開いていきたい!という方は、最後までじっくりとご覧ください。
【上級者向け】ピアノ発表会で挑戦すべきクラシックの名曲を厳選(21〜30)
演奏会用アレグロ 嬰ハ長調Enrique Granados

スペインの名ピアニストとしても華々しい功績を残したエンリケ・グラナドスによる技巧的な名曲。
華麗な和音とアルペジオが特徴的で、リストの影響を感じさせる華やかな曲調が魅力の本作は、1903年から1904年にかけて作曲されました。
ソナタ形式に基づいた構成となっており、随所で高度な技術と表現力を求められる難曲ですが、挑戦することでスペイン音楽の魅力を存分に感じられるでしょう。
ピアノの魅力を存分に味わいたい方や、技術向上を目指す方にピッタリの1曲です。
ハンガリー狂詩曲 S.244 第2番 嬰ハ短調Franz Liszt

ピアノの魔術師フランツ・リストが手掛けた『ハンガリー狂詩曲』は全19曲。
なかでも第2番は特に知名度が高く、リスト自身やフランツ・ドップラーによって管弦楽用に編曲されたものも、たびたび演奏されています。
難易度の高いことでも知られている作品ですが、特に曲の終わり近くに設けられたカデンツァは腕の見せどころ。
自作のカデンツァを挿入して、より華やかに仕上げているピアニストもいます。
楽譜のまま弾きこなすだけでもハードな曲ですが、よりオリジナリティあふれる演奏を目指したい方は、挑戦してみてはいかがでしょうか?
【上級者向け】ピアノ発表会で挑戦すべきクラシックの名曲を厳選(31〜40)
8つの演奏会用練習曲より 第5曲「冗談」Nikolai Kapustin

クラシックとジャズが融合した躍動感があふれる楽曲です。
1984年に発表されたアルバム『8つの演奏会用練習曲 Op.40』に収録された本作は、軽快でユーモアもたっぷりな性格を持ち、聴く人の心をくすぐります。
スウィングやブギウギなどジャズの要素を巧みに取り入れながら、クラシックの形式美も大切にした魅力的な一曲。
リズミカルで躍動感のあるフレーズが次々と展開され、会場全体を楽しい雰囲気で包み込みます。
ニコライ・ペトロフやマルク=アンドレ・アムランなど、世界的なピアニストたちも演奏するこの作品は、技術と表現力を存分に披露したい方にぴったり。
観客を魅了する素晴らしいステージを作り上げられることでしょう。
「パガニーニ大練習曲」より第6曲「主題と変奏」Franz Liszt

優美で気品があふれる旋律と華麗なピアノ技巧が融合した傑作です。
パガニーニのヴァイオリン曲を見事にピアノ用に編曲し、1851年に改訂版として世に送り出されました。
原曲の持つ優雅さはそのままに、ピアノならではの表現力を存分に引き出した本作は、聴衆を魅了する魔法のような音色を奏でます。
両手の絶妙な交差やアルペジオの連続など、技巧的な難しさを感じさせない流麗な演奏は、まさに音楽の芸術性を体現しています。
演奏時間は約2分と短めながら、豊かな音楽性と高度な技巧を兼ね備えた本作は、ピアノ演奏の醍醐味を存分に味わえる逸品です。
ステージで存在感を放ちたい方や、ピアノの可能性に挑戦したい方におすすめの一曲といえるでしょう。
エチュード集(練習曲集) 第4番 Op.10-4 嬰ハ短調Frederic Chopin

激しく情熱的な楽曲で、聴く人の心をつかんで離しません。
高速な16分音符のパッセージや左右の手で細かい音型が連続する構成は、まるで嵐のような迫力を感じさせます。
1832年8月に作曲されたこの曲は、単なる練習曲を超えた芸術的価値の高い作品として評価されています。
ピアノ技術の向上を目指す人はもちろん、情熱的な音楽を好む人にもおすすめです。
演奏には高度な技術が必要ですが、その分達成感も大きいでしょう。
クラシック音楽の魅力に触れたい方は、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
バラード 第4番ヘ短調 Op.52Frederic Chopin

『12の練習曲 Op.25-6』や『12の練習曲 Op.25-11「木枯らし」』などショパンの難しい作品は多く存在しますが、最もショパンらしさが発揮されている高難易度の作品といえば、こちらの『バラード 第4番ヘ短調 Op.52』ではないでしょうか?
重音が多く、難解なパッセージも幾度となく出現する作品で、ショパンのなかでも屈指の難易度をほこります。
この重音の多さがショパンらしさを物語っているため、ショパンの作品が好きな方にとっては非常に親しみやすいでしょう。
ワルトシュタインLudwig van Beethoven

古典派音楽の集大成とロマン派音楽の先駆けとして知られるルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン。
1804年に完成した本作は、英雄的な10年間の初期に位置づけられる中期の代表作です。
ベートーヴェンの友人であり、パトロンでもあったフェルディナント・フォン・ワルトシュタイン伯爵にささげられた3楽章から成るソナタは、技術的にも音楽的にも高度な演奏を要求します。
力強いリズムと明るいハ長調のテーマで始まる第1楽章、めい想的な雰囲気の第2楽章、そして活気に満ちたフィナーレの第3楽章と、それぞれが独自の性格を持つ本作は、確固たる演奏技術と表現力を持つピアニストにぜひオススメしたい1曲です。