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【上級者向け】ピアノ発表会で挑戦すべきクラシックの名曲を厳選

ピアノ上級者になると、高速のパッセージや激しいポジション移動をともなう難曲に挑戦する機会が増えると思います。

また、技術面だけでなく、複雑な歴史的背景を持つ作品や、音楽的理解が難しい作品に出あい、つまずくこともあるでしょう。

このような要素を持つ楽曲を弾くことは、ピアノ学習者にとって大きなステップアップのチャンスです!

今回は、テクニックや表現、解釈、いずれの観点からも上級者向けとして知られている楽曲をピックアップしました。

発表会をきっかけに自分の可能性をさらに切り開いていきたい!という方は、最後までじっくりとご覧ください。

もくじ

【上級者向け】ピアノ発表会で挑戦すべきクラシックの名曲を厳選(61〜80)

夜のガスパール 第3曲「スカルボ」Maurice Ravel

太田糸音/ラヴェル:夜のガスパール~第3曲:スカルボ
夜のガスパール 第3曲「スカルボ」Maurice Ravel

モーリス・ラヴェルの作品のなかでも、屈指の難易度をほこるといわれている作品『夜のガスパール 第3曲「スカルボ」』。

前衛的な表現を作り上げたラヴェルですが、本作でもその個性はいかんなく発揮されており、速いパッセージや難しいオクターブが連発するなかで、細かい表現を達成しなければなりません。

単純な難易度だけなら他の高難易度の曲に劣ることもあるものの、弾くのに精いっぱいの状態であれば、細かい表現を演出していくのは相当難しいといわざるをえません。

表現力に自信のある方は、ぜひ取り組んでみてください。

「版画」より第3曲「雨の庭」Claude Debussy

雨の庭(ドビュッシー)Debussy – Jardins sous la pluie – Estampes – pianomaedaful
「版画」より第3曲「雨の庭」Claude Debussy

母国の庭園にふりかかる雨をテーマにしたクロード・ドビュッシーの作品『「版画」より第3曲「雨の庭」』。

豊かな表現で日本でも人気を集めているドビュッシー。

ピアノ曲に関しても小さくまとまらない、派手な作品が多いことで知られています。

こちらの楽曲にも、そんなドビュッシーの特徴が反映されていますよ。

主題が下段の最低音にある部分は、メロディを響かせにくいため。

ゆっくりじっくり練習する必要があります。

タッチのコントロールに自信のある方は、ぜひ挑戦してみてください。

ロンド・ブリランテOp.62Carl Maria von Weber

ロマン派初期に活躍し、オペラや劇付随音楽、協奏曲などの作曲家として知られるカール・マリア・フォン・ウェーバー。

『ロンド・ブリランテOp.62』は、そんな彼が残したピアノ作品の一つで、『華麗なロンド』『戯れ言』などのタイトルでも親しまれています。

この曲はドレスデンの宮廷のサロンで演奏するために作曲されたもので、上品な華やかさと次々とやってくるオペラを思わせる場面転換が魅力的な作品となっています。

細かい音の粒をそろえ正確に弾くのはもちろん、曲調の変化にも注目してスケールの大きな演奏に仕上げましょう。

別れの曲Frederic Chopin

別れの曲 エチュード Op.10-3/ショパン/Chopin Etude Op.10 No.3/ピアノ/クラシック/Piano/classic/CANACANA
別れの曲Frederic Chopin

ショパンの名作『別れの曲』。

メディアでもよく耳にする曲のため、誰でも一度は聞き覚えがあると思います。

ゆったりとした曲調であるため、難しいとイメージを持っている方は少ないのではないでしょうか?

確かにこの作品は、テクニック的に超高難度というわけではありません。

しかし、表現力の部分に関しては圧倒的な難易度をほこり、ピアニストの腕が如実に反映されます。

演奏者によって表現方法が大きく異なるので、ぜひさまざまな演奏を聴き比べてみてください。

幻想曲 ニ短調,K.397Wolfgang Amadeus Mozart

モーツァルト: 幻想曲 ニ短調,K.397 Pf.赤松林太郎:Akamatsu,Rintaro
幻想曲 ニ短調,K.397Wolfgang Amadeus Mozart

モーツァルトの代表的な高難易度の楽曲、『幻想曲 ニ短調 K.397』。

一般的に上級者向けとされるピアノ作品は、どれも速弾きであったり持久力が求められるような、わかりやすい難易度の高さが印象的な楽曲ばかりです。

しかし、こちらの楽曲は違います。

速弾きも持久力も求められないこの作品の何が難しいのか。

その答えは表現力にあります。

ただ音符を追うだけの演奏では、あまりにも無機質に聞こえてしまうこの曲。

抑揚や表現力の面で見れば、間違いなくトップクラスの難易度を持つ作品といえるでしょう。

古風なメヌエットMaurice Ravel

ラヴェル/古風なメヌエット/演奏:金田真理子
古風なメヌエットMaurice Ravel

近代クラシックにおいて大きな影響を与えてきたフランス出身の作曲家、モーリス・ラヴェル。

それまでは敷居の高いクラシックでしたが、彼が登場してからクラシックにも民族音楽が取り入れられるようになり、現代クラシックに多大な影響をもたらしました。

こちらの『古風なメヌエット』は、そんな彼の作品のなかで特に難易度の高い作品として知られています。

譜読みが難しい作品ですが、高速のパッセージがふんだんに盛り込まれているわけではないので、上級者になりたての方にもオススメです。