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【上級者向け】ピアノ発表会で挑戦すべきクラシックの名曲を厳選

ピアノ上級者になると、高速のパッセージや激しいポジション移動をともなう難曲に挑戦する機会が増えると思います。

また、技術面だけでなく、複雑な歴史的背景を持つ作品や、音楽的理解が難しい作品に出あい、つまずくこともあるでしょう。

このような要素を持つ楽曲を弾くことは、ピアノ学習者にとって大きなステップアップのチャンスです!

今回は、テクニックや表現、解釈、いずれの観点からも上級者向けとして知られている楽曲をピックアップしました。

発表会をきっかけに自分の可能性をさらに切り開いていきたい!という方は、最後までじっくりとご覧ください。

【上級者向け】ピアノ発表会で挑戦すべきクラシックの名曲を厳選(51〜60)

メフィスト・ワルツ 第1番 S.514 『村の居酒屋での踊り』Franz Liszt

ピアノ発表会の定番として愛され続けているのは、悪魔のフィドル弾きと美しい踊り子の恋を描いた情熱的なワルツ。

19世紀ロマン派を代表するピアニスト、フランツ・リストの作品です。

1856年から1861年にかけて作曲され、村の居酒屋を舞台に繰り広げられる官能的な物語を音楽で表現しています。

冒頭から響き渡る五度の和音の積み重ねや、激しいリズムの中に織り込まれたロマンティックな旋律は、聴衆を魅了せずにはいられません。

本作はさまざまな映画やドラマでも使用され、その劇的な音楽性が映像作品の中でも効果的に活かされています。

ピアノの技巧を存分に活かし、聴衆を圧倒したい発表会でぜひ演奏してみてはいかがでしょうか。

ピアノソナタ第18番 K.576Wolfgang Amadeus Mozart

【ピアニスト 近藤由貴】モーツァルト ピアノソナタ第18番(1/3) /Mozart Piano Sonata D-Dur K.576 1mov, Yuki Kondo
ピアノソナタ第18番 K.576Wolfgang Amadeus Mozart

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが、最後に書き上げたピアノソナタ。

1789年にプロイセンの王女のために作曲されたこの作品は、モーツァルトの存命中には出版されず、1805年に初めて世に出ました。

高度な技術を要する対位法的なパッセージが特徴的な本作は、モーツァルトのピアノソナタのなかでも特に難しい作品の一つとされています。

発表会で披露すれば、大きな自信につながるはず!

怖がらずチャレンジしてみましょう!

ロンド・ブリランテOp.62Carl Maria von Weber

ロマン派初期に活躍し、オペラや劇付随音楽、協奏曲などの作曲家として知られるカール・マリア・フォン・ウェーバー。

『ロンド・ブリランテOp.62』は、そんな彼が残したピアノ作品の一つで、『華麗なロンド』『戯れ言』などのタイトルでも親しまれています。

この曲はドレスデンの宮廷のサロンで演奏するために作曲されたもので、上品な華やかさと次々とやってくるオペラを思わせる場面転換が魅力的な作品となっています。

細かい音の粒をそろえ正確に弾くのはもちろん、曲調の変化にも注目してスケールの大きな演奏に仕上げましょう。

幻想的小品集 前奏曲 嬰ハ短調 Op.3-2「鐘」Sergei Rakhmaninov

ラフマニノフ:前奏曲 『鐘』作品3-2 / Rachmaninoff: Prelude Op.3-2 小瀧俊治(ピアノ)
幻想的小品集 前奏曲 嬰ハ短調 Op.3-2「鐘」Sergei Rakhmaninov

1890年代に大活躍したロシアの作曲家、セルゲイ・ラフマニノフさん。

こちらの『幻想的小品集 前奏曲 嬰ハ短調 Op.3-2「鐘」』はラフマニノフの作品のなかでも、特に有名な作品です。

ラフマニノフは非常に手が大きかったため、この作品も余裕を持って10度を演奏できなければなりません。

ラフマニノフ規格の作品を手の小さい方が演奏するのは、まさに至難の業!

ただ、鐘の音を模したパッセージやオクターブの連続は非常に華やかで演奏効果も高いため、聴き映えを求める方にはうってつけの作品といえるかもしれません。

【上級者向け】ピアノ発表会で挑戦すべきクラシックの名曲を厳選(61〜70)

スペインChick Corea

クラシックとジャズをミックスさせたコンテンポラリーな音楽性で人気を集めた作曲家、チック・コリアさん。

クラシックというとやや疑問符が残るかと思いますが、こちらの『スペイン』はぜひとも上級者を目指す方に取り組んでいただきたい作品の一つ。

この曲の難しさはなんといっても、リズム感と指の俊敏な動きにあると思います。

ジャズテイストの作品にありがちな、鍵盤上を駆けまわるようなフレーズや、リズムをとらえにくいフレーズが多く登場しますので、上級者としてさらなるレベルアップをはかるために、ぜひチャレンジしてみてください!

舟歌 Op.60 CT6 嬰ヘ長調Frederic Chopin

【10 minutes concert】第5回 ピアノ:藤田 真央 ショパン/舟歌 Op.60 CT6 嬰ヘ長調
舟歌 Op.60 CT6 嬰ヘ長調Frederic Chopin

舟歌とは、水の都ヴェネツィアのゴンドラをイメージした作品であり、もともとは船頭が船に乗って口ずさんでいた歌が由来なのだとか。

通常の舟歌はゆったりとした8分の6拍子で構成されるのですが、フレデリック・ショパンの『舟歌』は8分の12拍子を用いており、雄大で優雅な雰囲気を演出しているところが特徴ですね。

ショパンにとっては晩年に近い後期の作品で、大変高く評価されていますが、上級者レベルの技術が要求される楽曲でもあります。

陽光に照らされた水面に浮かぶゴンドラを思い浮かべながら、演奏に挑戦してみてください!

15の熟達した練習曲 作品72 第2番Moritz Moszkowski

モショコフスキ : 15の熟達した練習曲 作品72 第2番 【17_情熱的でかっこいい楽譜と解説付きクラシックピアノ曲】
15の熟達した練習曲 作品72 第2番Moritz Moszkowski

情熱的な旋律と緻密な技巧が織りなす、ロマン派の傑作。

2分程度という短い演奏時間ながら、左手に響く3連音符が印象的な本作は、聴く人の心を確実につかんでいきます。

アレグロ・ブリランテの指示通り、輝かしい雰囲気を醸し出すアプローチが求められ、豊かな表現力と確かな技術が必要とされます。

手首の回転を意識した繊細なタッチで、音の粒をきらびやかに響かせることで、華やかな発表会の舞台を彩ることでしょう。

1903年にパリで出版されたこの曲は、ツェルニーの先にある新たな音楽の扉を開く、魅力的なレパートリーとなっています。