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【上級者向け】ピアノ発表会で挑戦すべきクラシックの名曲を厳選

ピアノ上級者になると、高速のパッセージや激しいポジション移動をともなう難曲に挑戦する機会が増えると思います。

また、技術面だけでなく、複雑な歴史的背景を持つ作品や、音楽的理解が難しい作品に出あい、つまずくこともあるでしょう。

このような要素を持つ楽曲を弾くことは、ピアノ学習者にとって大きなステップアップのチャンスです!

今回は、テクニックや表現、解釈、いずれの観点からも上級者向けとして知られている楽曲をピックアップしました。

発表会をきっかけに自分の可能性をさらに切り開いていきたい!という方は、最後までじっくりとご覧ください。

もくじ

【上級者向け】ピアノ発表会で挑戦すべきクラシックの名曲を厳選(61〜80)

アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ Op.22Frederic Chopin

AIMI KOBAYASHI – Polonaise in E flat major, Op. 22 (18th Chopin Competition, second stage)
アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ Op.22Frederic Chopin

管弦楽とピアノによる協奏曲的作品、『アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ Op.22』。

後にピアノ独奏版として編曲された本作は、ショパンの作品のなかでも屈指の難易度をほこることで知られています。

そんな本作のポイントは、なんといってもコーダの付いた三部形式。

右手の装飾音に高度な技巧が要求されるため、繊細なタッチを苦手とする演奏家からは避けられています。

華やかで明るい繊細が好きな方は、ぜひチェックしてみてください。

伝説 S.175 第2曲「波を渡るパオラの聖フランチェスコ」Franz Liszt

角野 隼斗/リスト:「伝説」より「波を渡るパオラの聖フランチェスコ」(2018PTNA特級セミファイナル)
伝説 S.175 第2曲「波を渡るパオラの聖フランチェスコ」Franz Liszt

ひとくちに難曲といってもその種類はさまざま。

『マゼッパ』のような一点集中型の難しさもあれば、あらゆる技巧を含んだ『トッカータ』のようなあらゆる技巧が盛り込まれた難しさもあります。

今回、紹介するこちらの『伝説 S.175 第2曲「波を渡るパオラの聖フランチェスコ」』は後者にあたる作品。

リストの独特の指使いは本作でもしっかりと反映されており、体力もそれなりに必要とする作品です。

カバーしなければならない技術が多いので、一般的な楽曲に対する評価以上に難しさを覚える作品といえるでしょう。

幻想小曲集 作品12-2「飛翔」Robert Schumann

Schumann:Fantasiestucke op.12,Aufschwung/シューマン:幻想小曲集 op.12「飛翔」-Tomomi Okumura 奥村友美
幻想小曲集 作品12-2「飛翔」Robert Schumann

8曲からなるピアノ小品集『幻想小曲集 作品12』の第2曲『飛翔』は、コンクールや発表会、コンサートなどで演奏される機会の多い作品。

冒頭の力強い短調部分と、甘くやさしい長調部分の対比の美しさに魅了され、「この曲を弾いてみたい」と憧れるピアノ学習者も多いんです。

ドラマチックな展開をピアノの音で十分に表現できるよう、テクニックだけでなく、強弱や表現記号にも注目しながら練習しましょう。

他の7曲も魅力的なので、ぜひチャレンジしてみてくださいね!

楽興の時 第4番 ホ短調「プレスト」Sergei Rachmaninov

ラフマニノフ/楽興の時 第4番 ホ短調,Op.16/演奏:石井絵里奈
楽興の時 第4番 ホ短調「プレスト」Sergei Rachmaninov

哀愁のただようメロディが印象的なセルゲイ・ラフマニノフさんの名曲『楽興の時 第4番 ホ短調「プレスト」』。

ラフマニノフさんはピアニストとしても評価が高く、非常に手が大きかったことで知られています。

この作品でもそんな彼の手の大きさはしっかりと反映されており、右手のオクターブが何度も登場します。

細かいスラーがあるにもかかわらず、スタッカートを強調しなければならない部分やオクターブの連続など、高度なテクニックを要する部分が多いので、上級者でこの楽曲を練習したことがない方は、ぜひ取り組んでみてください。

メンデルスゾーンの劇音楽「真夏の夜の夢」より「スケルツォ」Mendelssohn=Rakhmaninov

黒木 雪音/メンデルスゾーン=ラフマニノフ:劇音楽「真夏の夜の夢」より「スケルツォ」(2019ピティナ 特級セミファイナル)
メンデルスゾーンの劇音楽「真夏の夜の夢」より「スケルツォ」Mendelssohn=Rakhmaninov

フェリックス・メンデルスゾーンの代表作の一つである、シェイクスピアの戯曲に基づいた劇音楽。

本作は、妖精たちの軽快な踊りを描写した楽曲で、リズミカルで生き生きとした旋律が特徴です。

メンデルスゾーンが17歳の時に作曲した序曲と、34歳の時に作曲した劇付随音楽から成り立っており、彼の才能の成長を感じられます。

軽快で明るい雰囲気を持ち、妖精たちのいたずらや遊び心が感じられる本作は、テクニックや表現力を磨きたいピアノ学習者の方にオススメです。

発表会をきっかけに、自分の可能性を切り開いていきたい方は、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

パガニーニの主題による狂詩曲 イ短調 Op.43 第18変奏Sergei Rachmaninov

S.ラフマニノフ(平井丈二郎編曲)/パガニーニの主題による狂詩曲より 第18変奏 アンダンテ・カンタービレ/ 新崎洋実(Pf.)【OPUS Vol.03】
パガニーニの主題による狂詩曲 イ短調 Op.43 第18変奏Sergei Rachmaninov

セルゲイ・ラフマニノフの代表作の一つに数えられる『パガニーニの主題による狂詩曲』は、伝説的なイタリアのバイオリニスト兼作曲家ニコロ・パガニーニによる『24の奇想曲 第24番』の主題を変奏した作品です。

主題と24の変奏で構成された作品のなかで、今回紹介している第18変奏は特に著名な部分で単独で演奏されることも多く、映画の中のBGMとしても好んで使われていま。

甘美でいて哀愁を帯びた旋律を耳にしたことがある方も多いのでは?

バイオリンが入ってこその第18変奏と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、ピアノソロでも十分に美しい旋律を楽しめますよ。