RAG MusicPiano
ピアノをもっと楽しむWebマガジン
search

【上級者向け】ピアノ発表会で挑戦すべきクラシックの名曲を厳選

ピアノ上級者になると、高速のパッセージや激しいポジション移動をともなう難曲に挑戦する機会が増えると思います。

また、技術面だけでなく、複雑な歴史的背景を持つ作品や、音楽的理解が難しい作品に出あい、つまずくこともあるでしょう。

このような要素を持つ楽曲を弾くことは、ピアノ学習者にとって大きなステップアップのチャンスです!

今回は、テクニックや表現、解釈、いずれの観点からも上級者向けとして知られている楽曲をピックアップしました。

発表会をきっかけに自分の可能性をさらに切り開いていきたい!という方は、最後までじっくりとご覧ください。

【上級者向け】ピアノ発表会で挑戦すべきクラシックの名曲を厳選(81〜90)

ピアノソナタ ロ短調 S.178Franz Liszt

ピアノの魔術師フランツ・リストが手掛けた『ピアノソナタ ロ短調 S.178』は、彼の代表作として知られる大作。

1852年から1853年にかけて作曲され、1854年に出版されました。

この曲は、リストの革新的な試みが詰まった作品で、3つの楽章を単一楽章に圧縮し主題変容の技法を駆使することで統一感を生み出しています。

発表当時は賛否両論でしたが、19世紀に入りピアノ音楽の重要作品として認められるようになりました。

ピアノの技巧はもちろん、音楽的理解力も問われる難曲。

新たな可能性に挑戦したい上級者の方にオススメです!

「パガニーニ大練習曲」より第4曲「アルペジオ」Franz Liszt

パガニーニのヴァイオリン作品をピアノに編曲した壮大な変奏曲です。

1838年に初版が発表され、その後改訂を重ねて現在の形になりました。

主題に続く11の変奏では、トレモロ、オクターブ、アルペジオなど、ピアノならではの技巧が贅沢にちりばめられています。

フランツ・リストがパガニーニの演奏に感銘を受け、ピアノでもヴァイオリンのような表現を目指して作曲した本作は、聴衆を魅了する華やかさと、深い音楽性を兼ね備えています。

音の重なりや展開の美しさは、ピアノの魅力を存分に引き出しており、コンサートやピアノコンクールでも人気の高い作品です。

確かな技術と表現力を持つ演奏者の方におすすめの、発表会で存在感を放つ一曲といえるでしょう。

スペイン組曲 第1集 作品47『アストゥリアス』Isaac Albéniz

スペイン各地の風景や文化を音楽で描写した、情熱的で印象的なピアノ組曲『スペイン組曲 第1集 作品47』から、魅力的な楽曲をご紹介します。

神秘的な雰囲気を持つ中間部と、力強いリズム主題が織りなすコントラストが見事な本作は、ギター的な奏法をピアノで表現する独特の技法が用いられています。

1886年に作曲された本作は、映画やテレビ番組、CMなどでも使用されており、多くの人々の心を捉えてきました。

ピアノ技術を持ち合わせた方や、表現力が豊かな演奏を目指す方におすすめです。

スペインの民族音楽の要素を取り入れた味わい深い曲調は、発表会で聴衆を魅了することでしょう。

スケルツォ第1番ロ短調 作品20Frederic Chopin

角野 隼斗/ショパン:スケルツォ第1番 ロ短調 Op.20(2018PTNA特級セミファイナル)Chopin – Scherzo No.1 Op.20
スケルツォ第1番ロ短調 作品20Frederic Chopin

テクニックを突き詰めた作品を多く出している作曲家といえば、フランツ・リストをイメージする方が多いと思いますが、フレデリック・ショパンも負けてはいません。

彼の名曲である、こちらの『スケルツォ第1番ロ短調 作品20』は不協和音を効果的に使った難易度の高い作品として知られています。

和音と不協和音が緩急をつけながら入り乱れるため、表現力とテクニックの両方が求められる作品といえるでしょう。

特に最初の高音から低音に下りながら展開される不協和音は、この作品の顔とも言えるフレーズなので、重点的に練習することをオススメします。

ピアノソナタ第7番 変ロ長調 Op.83 第1楽章Sergei Prokofiev

2020ピティナ特級二次 プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ 第7番「戦争ソナタ」 pf. 森本 隼太:Morimoto, Shunta
ピアノソナタ第7番 変ロ長調 Op.83 第1楽章Sergei Prokofiev

プロコフィエフの難曲として名高い『ピアノソナタ第7番 変ロ長調 Op.83 第1楽章』。

『戦争ソナタ』とも呼ばれる作品で、第二次世界大戦中の混とんとした世界観が表現されています。

演奏効果の高い作品ですが、演奏者に高度な技巧も要求します。

特に第3楽章のピアノ曲には珍しい7拍子の曲で、八分音符単位で2-3-2で構成されています。

リズムを取るだけでも多くの練習時間を必要とする難曲といえるでしょう。

ぜひチェックしてみてください。

ラ・カンパネラFranz Liszt

長富彩 / ラ・カンパネラ ~パガニーニによる大練習曲 第3番
ラ・カンパネラFranz Liszt

鐘の音を模した繊細な旋律が印象的で、高音域での跳躍や装飾音が美しく響き渡ります。

1851年に改訂されたピアノ曲は、ロマン派音楽の真髄を感じさせる情熱的な表現力と、技巧的な演奏が特徴です。

フランツ・リストは、1831年にパガニーニの演奏に感銘を受け、ヴァイオリン協奏曲の主題をピアノ用に編曲。

映画やテレビ番組のBGMとしても度々使用され、多くの人々の心を魅了してきました。

本作は、静かな環境で集中して勉強したい方にオススメです。

鐘の音のような透明感のある音色は、心を落ち着かせながらも適度な緊張感を保ってくれるでしょう。

【上級者向け】ピアノ発表会で挑戦すべきクラシックの名曲を厳選(91〜100)

幻想即興曲Frederic Chopin

ショパン「幻想即興曲」スタインウェイ – Fantaisie Impromptu – Chopin – クラシックピアノ- Classical Piano – CANACANA
幻想即興曲Frederic Chopin

フレデリック・ショパンの名曲『幻想即興曲』。

ショパンの楽曲は音楽性の再現と技巧面どちらも難しいことで知られていますが、『幻想即興曲』はその代表的な作品で、現在でも難易度の高い作品として多くの演奏家から愛されています。

そんなこの作品の難しさはなんといっても、リズム感にあるでしょう。

鍵盤の飛びや指の動きはそこまで激しいわけではないのですが、同じメロディーを何度も繰り返すので、リズムをしっかりと取れる演奏家でないと違和感だらけの演奏になってしまうのが特徴です。