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【上級者向け】ピアノ発表会で挑戦すべきクラシックの名曲を厳選

ピアノ上級者になると、高速のパッセージや激しいポジション移動をともなう難曲に挑戦する機会が増えると思います。

また、技術面だけでなく、複雑な歴史的背景を持つ作品や、音楽的理解が難しい作品に出あい、つまずくこともあるでしょう。

このような要素を持つ楽曲を弾くことは、ピアノ学習者にとって大きなステップアップのチャンスです!

今回は、テクニックや表現、解釈、いずれの観点からも上級者向けとして知られている楽曲をピックアップしました。

発表会をきっかけに自分の可能性をさらに切り開いていきたい!という方は、最後までじっくりとご覧ください。

【上級者向け】ピアノ発表会で挑戦すべきクラシックの名曲を厳選(81〜90)

鉄道Charles Valentin Alkan

アルカン : 鉄道 【19_情熱的でかっこいい楽譜と解説付きクラシックピアノ曲】
鉄道Charles Valentin Alkan

産業革命の象徴である鉄道をモチーフにしたピアノ独奏曲で、シャルル=ヴァランタン・アルカンが1844年に作曲しました。

左手で刻む規則的なリズムと右手の華麗なメロディーラインが鮮やかに絡み合い、蒸気機関車の力強い走行音や規則的な車輪の音を見事に表現しています。

本作は軽快でリズミカルな曲調でありながら、ロマン派音楽特有の情感が豊かな表現も織り込まれており、聴き手を魅了する独創的な作品に仕上がっています。

発表会でインパクトのある演奏を披露したい方や、技巧的な曲に挑戦したい方におすすめの一曲です。

ラジオ番組や鉄道関連のドキュメンタリーでも使用される、多くの人々に愛されている名作です。

ピアノソナタ第1番 作品2-1 第4楽章Ludwig van Beethoven

ベートーヴェン : ピアノソナタ第1番 第4楽章【08_激しい・速い楽譜と説明付きクラシックピアノ曲】
ピアノソナタ第1番 作品2-1 第4楽章Ludwig van Beethoven

力強く情熱的な演奏が魅力の一曲です。

2分の2拍子のプレスティッシモ(非常に速く)で書かれ、三連音符の分散和音と和音の刻みが織りなす躍動感があふれる展開が聴く人の心をつかみます。

ピアノとフォルテの強弱の対比が効果的に使われ、オクターヴの順次下降が印象的な副次主題も、会場全体を引き込む魅力に満ちています。

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンは1796年にウィーンのArtaria社からこの作品を出版し、師であるフランツ・ヨーゼフ・ハイドンに献呈しました。

テクニックに自信のある方にぴったりの、聴衆を魅了できる演奏会向けのレパートリーとしておすすめです。

「パガニーニ大練習曲」より第4曲「アルペジオ」Franz Liszt

パガニーニのヴァイオリン作品をピアノに編曲した壮大な変奏曲です。

1838年に初版が発表され、その後改訂を重ねて現在の形になりました。

主題に続く11の変奏では、トレモロ、オクターブ、アルペジオなど、ピアノならではの技巧が贅沢にちりばめられています。

フランツ・リストがパガニーニの演奏に感銘を受け、ピアノでもヴァイオリンのような表現を目指して作曲した本作は、聴衆を魅了する華やかさと、深い音楽性を兼ね備えています。

音の重なりや展開の美しさは、ピアノの魅力を存分に引き出しており、コンサートやピアノコンクールでも人気の高い作品です。

確かな技術と表現力を持つ演奏者の方におすすめの、発表会で存在感を放つ一曲といえるでしょう。

クープランの墓『トッカータ』Maurice Ravel

ラヴェル : クープランの墓『トッカータ』【27_激しい・速い楽譜と説明付きクラシックピアノ曲】
クープランの墓『トッカータ』Maurice Ravel

第一次世界大戦で亡くなった友人たちへの追悼の意を込めて作られた6曲の組曲のフィナーレとなっているこの楽曲。

速いテンポと技巧的なパッセージが特徴で、バロック時代から発展した形式に近代的な解釈を加えた珠玉の作品です。

1919年4月にパリのサル・ガヴォーで初演され、当時から演奏家や聴衆を魅了し続けています。

本作は華麗で力強い響きに加え、モーリス・ラヴェルによる独自の和声やリズム感が絶妙に融合しており、聴衆を圧倒する迫力があります。

高度な演奏技術が必要ですが、会場の観客を魅了できる素晴らしい作品となっているため、ピアノ発表会で演奏したい方にぴったりの1曲です。

幻想即興曲Frederic Chopin

ショパン「幻想即興曲」スタインウェイ – Fantaisie Impromptu – Chopin – クラシックピアノ- Classical Piano – CANACANA
幻想即興曲Frederic Chopin

フレデリック・ショパンの名曲『幻想即興曲』。

ショパンの楽曲は音楽性の再現と技巧面どちらも難しいことで知られていますが、『幻想即興曲』はその代表的な作品で、現在でも難易度の高い作品として多くの演奏家から愛されています。

そんなこの作品の難しさはなんといっても、リズム感にあるでしょう。

鍵盤の飛びや指の動きはそこまで激しいわけではないのですが、同じメロディーを何度も繰り返すので、リズムをしっかりと取れる演奏家でないと違和感だらけの演奏になってしまうのが特徴です。

サルタレッロ ホ短調 Op.23Charles Valentin Alkan

Charles-Valentin Alkan – Saltarelle Op. 23 (audio + sheet music)
サルタレッロ ホ短調 Op.23Charles Valentin Alkan

イタリアの伝統的なダンス形式から着想を得た、スピーディーで情熱的な雰囲気が魅力の1曲です。

リズミカルな躍動感と哀愁を帯びた旋律が絶妙なバランスで融合し、聴衆の心をつかんで離しません。

1844年に生まれた本作は、優雅でありながらも大胆な和声進行と、ダイナミックな表現力を兼ね備えています。

高度な技巧を必要とするパッセージが随所にちりばめられているため、実力のあるピアニストの方に最適な曲といえるでしょう。

ピアノの魅力を存分に引き出せる華やかな作品として、発表会での演奏にも最適です。

聴く人の心に深く響く音楽性と、演奏者の技量が存分に発揮できる見応えのある1曲となっています。

【上級者向け】ピアノ発表会で挑戦すべきクラシックの名曲を厳選(91〜100)

Sergei Rachmaninov

ピアノ300年記念 鈴木弘尚:ラフマニノフ / プレリュード「鐘」
鐘Sergei Rachmaninov

1913年に発表されたラフマニノフの作品『鐘』。

ラフマニノフの代表的な作品『怒りの日』がところどころで登場する遊び心のある作品でありながら、非常に高い難易度をほこる曲でもあります。

その難しさは、主に中盤の速弾きと全体の表現にあるでしょう。

速弾きが難しいのはもちろんのことですが、楽譜を追うだけでは表現しきれない魅力を秘めた曲でもあり、楽曲への深い理解や高い表現力も求められます。

まさに、上級者にはうってつけの作品といえるでしょう。