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【上級者向け】ピアノ発表会で挑戦すべきクラシックの名曲を厳選

ピアノ上級者になると、高速のパッセージや激しいポジション移動をともなう難曲に挑戦する機会が増えると思います。

また、技術面だけでなく、複雑な歴史的背景を持つ作品や、音楽的理解が難しい作品に出あい、つまずくこともあるでしょう。

このような要素を持つ楽曲を弾くことは、ピアノ学習者にとって大きなステップアップのチャンスです!

今回は、テクニックや表現、解釈、いずれの観点からも上級者向けとして知られている楽曲をピックアップしました。

発表会をきっかけに自分の可能性をさらに切り開いていきたい!という方は、最後までじっくりとご覧ください。

もくじ

【上級者向け】ピアノ発表会で挑戦すべきクラシックの名曲を厳選(61〜80)

スペインChick Corea

クラシックとジャズをミックスさせたコンテンポラリーな音楽性で人気を集めた作曲家、チック・コリアさん。

クラシックというとやや疑問符が残るかと思いますが、こちらの『スペイン』はぜひとも上級者を目指す方に取り組んでいただきたい作品の一つ。

この曲の難しさはなんといっても、リズム感と指の俊敏な動きにあると思います。

ジャズテイストの作品にありがちな、鍵盤上を駆けまわるようなフレーズや、リズムをとらえにくいフレーズが多く登場しますので、上級者としてさらなるレベルアップをはかるために、ぜひチャレンジしてみてください!

絵画的練習曲「音の絵」Op.33 第1番 ヘ短調Sergei Rachmaninov

Rachmaninoff: 8 Etudes-Tableaux Op.33 (Lugansky, Ashkenazy, Sofronitsky)
絵画的練習曲「音の絵」Op.33 第1番 ヘ短調Sergei Rachmaninov

『絵画的練習曲「音の絵」』は全2巻、18曲からなるピアノ独奏曲集です。

1911年に作曲されたOp.33は超絶技巧を要する練習曲として知られていますが、第1曲は比較的難易度が低いとされています。

ショパンの『練習曲 Op.25-4』に似たフレーズがあり、セルゲイ・ラフマニノフ自身も冗談まじりで「ショパンの曲を聴きながら作曲した」と語ったのだとか。

なかなか難儀な曲ですが、ショパンの作品とも聞き比べながら楽しく練習を進めていきましょう。

【上級者向け】ピアノ発表会で挑戦すべきクラシックの名曲を厳選(81〜100)

スケルツォ第1番ロ短調 作品20Frederic Chopin

角野 隼斗/ショパン:スケルツォ第1番 ロ短調 Op.20(2018PTNA特級セミファイナル)Chopin – Scherzo No.1 Op.20
スケルツォ第1番ロ短調 作品20Frederic Chopin

テクニックを突き詰めた作品を多く出している作曲家といえば、フランツ・リストをイメージする方が多いと思いますが、フレデリック・ショパンも負けてはいません。

彼の名曲である、こちらの『スケルツォ第1番ロ短調 作品20』は不協和音を効果的に使った難易度の高い作品として知られています。

和音と不協和音が緩急をつけながら入り乱れるため、表現力とテクニックの両方が求められる作品といえるでしょう。

特に最初の高音から低音に下りながら展開される不協和音は、この作品の顔とも言えるフレーズなので、重点的に練習することをオススメします。

トッカータ ニ短調 Op.11Sergei Prokofiev

2019ピティナ 特級セミファイナル 秋山 紗穂 プロコフィエフ /トッカータ ニ短調 Op.11
トッカータ ニ短調 Op.11Sergei Prokofiev

20世紀を代表する作曲家の1人、セルゲイ・プロコフィエフさんの作品です。

1912年に完成した本作は、高度な技巧を要する難曲として知られています。

複雑な音の重なりが特徴的で、作曲者自身も演奏に苦心したといわれるほどの難易度ですが、その分演奏者の技量を存分に発揮できる曲でもあります。

迅速なテンポと力強いリズムが織りなす独特の世界観は、聴く人の心をつかんで離しません。

ピアノの技巧を極めたい方にぜひオススメしたい1曲です。

ピアノソナタ ロ短調 S.178Franz Liszt

ピアノの魔術師フランツ・リストが手掛けた『ピアノソナタ ロ短調 S.178』は、彼の代表作として知られる大作。

1852年から1853年にかけて作曲され、1854年に出版されました。

この曲は、リストの革新的な試みが詰まった作品で、3つの楽章を単一楽章に圧縮し主題変容の技法を駆使することで統一感を生み出しています。

発表当時は賛否両論でしたが、19世紀に入りピアノ音楽の重要作品として認められるようになりました。

ピアノの技巧はもちろん、音楽的理解力も問われる難曲。

新たな可能性に挑戦したい上級者の方にオススメです!

映像 第1集 水の反映Claude Debussy

2010入賞者記念 小塩 真優/ドビュッシー:映像 第1集より 「水の反映」
映像 第1集 水の反映Claude Debussy

美しく揺らめく水面に反射する光のきらめき……映像的、絵画的なイメージを想起させる美しい楽曲ですね。

水をテーマとしたクラシックのピアノ曲としては、直接的な影響を受けたフランツ・リストの『エステ荘の噴水』、そしてモーリス・ラヴェルの『水の戯れ』と並んで有名な曲として知られるクロード・ドビュッシーの『水の反映』を紹介します。

ピアノ曲集『映像 第1集』として発表された楽曲で、水の動きそのものに着目した『水の戯れ』とはまた違う視点で描き出された、作者の繊細な感性を通して生まれた音世界は、暑い日差しの威力を和らげてくれるような効果も持っておりますね。

古典的な作法から外れた自由な作曲方法で知られるドビュッシーの曲ですから、がちがちのクラシック曲は苦手……という方もぜひチェックしてみてください!