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【上級者向け】ピアノ発表会で挑戦すべきクラシックの名曲を厳選

ピアノ上級者になると、高速のパッセージや激しいポジション移動をともなう難曲に挑戦する機会が増えると思います。

また、技術面だけでなく、複雑な歴史的背景を持つ作品や、音楽的理解が難しい作品に出あい、つまずくこともあるでしょう。

このような要素を持つ楽曲を弾くことは、ピアノ学習者にとって大きなステップアップのチャンスです!

今回は、テクニックや表現、解釈、いずれの観点からも上級者向けとして知られている楽曲をピックアップしました。

発表会をきっかけに自分の可能性をさらに切り開いていきたい!という方は、最後までじっくりとご覧ください。

もくじ

【上級者向け】ピアノ発表会で挑戦すべきクラシックの名曲を厳選(1〜20)

ピアノのために 第1曲 プレリュードClaude Debussy

プレリュード – ピアノのために(ドビュッシー)Debussy – Prélude – Pour le Piano – pianomaedaful
ピアノのために 第1曲 プレリュードClaude Debussy

クロード・ドビュッシーが1901年に完成させた全3曲から成るピアノ曲集『ピアノのために』。

古典組曲の形式に全音階や半音階といった革新的な技法が盛り込まれたドビュッシーらしい作品であり、「ドビュッシー独自のピアニズムの始まり」などと評されています。

第1曲の『プレリュード』は、繊細なタッチと大胆な表現が求められる非常に華やかで弾きごたえ抜群の1曲!

上級者の方には、雰囲気の異なる3曲を通して演奏するのもオススメです。

練習曲 作品10-12「革命」Frederic Chopin

4K – 革命のエチュード – ショパン – 高音質 – Etude Op.10 No.12 – Chopin – ピアノ – piano – CANACANA
練習曲 作品10-12「革命」Frederic Chopin

ショパンというと、技巧的な作品というよりも芸術性の高い作品をイメージする方が多いと思います。

もちろん、芸術性の高さはどの作品もピカイチなのですが、なかには技巧に重きを置いた作品が存在します。

そのなかでも特にオススメしたい楽曲が、こちらの『革命のエチュード』。

圧倒的な技巧と芸術性を両立させた作品で、指の俊敏でなめらかな動きが特に重要視されます。

序盤から激しい打鍵が続くので、ある程度の持久力も求められるでしょう。

ぜひチェックしてみてください。

喜びの島Claude Debussy

Nobuyuki Tsujii plays Claude Debussy’s L’Isle joyeuse 辻井伸行/ドビュッシー:喜びの島
喜びの島Claude Debussy

冒頭のトリルと、そこから何かがうごめく様子を表すかのように続くフレーズが印象的なクロード・ドビュッシー作曲の『喜びの島』。

ピアノリサイタルやコンクールで演奏されることも多い、人気も難易度も非常に高く弾きごたえのある楽曲です。

愛の女神ヴィーナスの島とされている地中海に浮かぶシテール島を描いた作品から着想を得て作曲されたこの曲は、装飾音やリズムの変化によって幻想的な愛の喜びを描いているといわれています。

曲の至る所にちりばめられたキラキラとした装飾音の音色を大切にしながら、表情を豊かに演奏しましょう!

献呈Schumann=Liszt

シューマン=リスト『献呈』/ Schumann=Liszt “Widmung”
献呈Schumann=Liszt

ロベルト・シューマンが結婚式前夜に妻クララに贈った歌曲集『ミルテの花 op.25』を、ピアノの魔術師フランツ・リストがピアノ独奏用に編曲したものが、このシューマン=リストの『献呈』です。

編曲されたクラシック作品の中には、独特のアレンジが加えられて原型をとどめていない作品も数多くありますが、こちらの作品はシューマンが作曲した歌曲を忠実に再現しつつ、リストらしいピアニスティックな表現が加えられており、非常に上品な作品に仕上げられています。

原曲の歌曲を聴いてから弾くと、より演奏のイメージが明確になりますよ!

前奏曲 ト短調 Op.23-5Sergei Rachmaninov

Yuja Wang – Rachmaninov: Prelude in G Minor, Op. 23, No. 5 (Live at Philharmonie, Berlin / 2018)
前奏曲 ト短調 Op.23-5Sergei Rachmaninov

ロシアの音楽家セルゲイ・ラフマニノフさんが1901年に完成させた本作は、ラフマニノフのロシア国民主義を象徴する力強い作品です。

満ちあふれる和音と魅惑的な旋律が特徴で、行進曲風の開始部分、メランコリックな中間部、そして最初のテーマへの再現部によって構成されています。

壮大な性質にもかかわらず、柔らかな音で終わるのも印象的。

難易度の高い作品ですが、ロシア音楽を体感したい方にピッタリのピアノ曲といえるのではないでしょうか。

半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV903J.S.Bach

亀井 聖矢/J.S.バッハ:半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV903(2019ピティナ 特級セミファイナル )J.S. Bach – Chromatic Fantasia and Fugue
半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV903J.S.Bach

バッハの楽曲のなかでも、特に難しいといわれている作品『半音階的幻想曲とフーガ ニ短調 BWV903』。

難易度としては同じくバッハの名曲である『ゴルトベルク変奏曲 BWV988』や『フーガの技法 BWV1080』よりは少しだけ簡単といったところでしょうか。

そもそもフーガ自体が演奏難易度の高い作曲技法であり、その上で速いパッセージが展開されます。

さらにアドリブでアルペジオを展開する箇所が3つもあるため、演奏家にとっては精神的なハードルが高い作品ともいえるでしょう。