美しすぎるクラシックピアノの名曲。心洗われる繊細な音色の集い
ピアノは、弾き手や表現方法によってさまざまな表情に変化する魅力的な楽器です。
繊細でいてダイナミックな優美さや、言葉には表せないような深みなど、その多彩な音色と豊かな響きは、ピアノ1台でオーケストラに匹敵するほどと言われています。
今回は、そんなピアノの音色を十分に堪能できる作品の中から、「美しさ」にフォーカスした曲を選びました。
ピアノを演奏するのがお好きな方も、鑑賞するのがお好きな方も、繊細な音のひと粒ひと粒を味わいながら、ピアノの魅力に浸っていただけたら幸いです。
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美しすぎるクラシックピアノの名曲。心洗われる繊細な音色の集い(11〜20)
ノクターン 第2番 変ホ長調 Op.9-2Frederic Chopin

美しい旋律に心洗われるフレデリック・ショパンの名曲。
彼が20歳の頃に作曲した本作は、現在でもさまざまな場面で使用されており、誰もが一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
優雅なワルツのリズムと繊細な装飾音が魅力的で、静かでありながらも深い感動を与えてくれます。
メロディや表情の変化を際立たせるには、左手の伴奏を穏やかに演奏することが大切。
左右のバランスに気を配りながらも、機械的な音楽にならないよう、やわらかく温かい雰囲気の演奏に仕上げましょう。
ピアノソナタ 第2番 第1楽章Alexander Scriabin

ロシアの作曲家アレクサンドル・スクリャービンが1897年に発表したピアノソナタ。
南国の海岸の静かな夜を描いた第1楽章は、穏やかに始まり、やがて深海の暗く激しい動きを表現。
中間部では月光の柔らかな輝きが美しく表現されています。
ロマン派的な情緒と印象派的な要素が融合した、豊かな感情をたたえた作品です。
スクリャービンは音楽を色で感じ取る「共感覚」の持ち主。
E長調部分は「月光の青白い輝き」を象徴するとされ、音の色彩的な描写も魅力的。
繊細な音色と豊かな響きを味わいたい方にオススメの1曲です。
6つの小品より第2番「間奏曲」Johannes Brahms

ヨハネス・ブラームスが晩年に作曲した『6つの小品』。
そのなかの第2番『間奏曲』は、愛情を込めて優しく奏でるよう指示されており、慈愛に満ちた表情の小品です。
1893年に完成し、親友クララ・シューマンに献呈されました。
内声のメロディーが印象的で、自分の歌えるテンポで感情を込めて演奏することが大切。
ブラームスは本作を「モノローグ」と呼び、演奏者や聴衆が楽曲を通して内的な自己と対話することを意図していたそうです。
静寂と孤独の中で長い時間をかけて呼吸するような性質は、演奏前の黙想にも、演奏後の余韻にも適した、時間を超えた美しさを持つ楽曲といえるでしょう。
3つのロマンス 作品11-1Clara Schumann

抑制された表現の中に、深い叙情性を秘めたピアノ作品です。
全3曲からなるロマンティックな小品集の冒頭を飾るこの楽曲は、1839年に作曲家が19歳の頃、婚約者ロベルト・シューマンへの想いを込めて書かれました。
長く続くアルペッジョに支えられて歌われる主題は、内に秘めた愛情や切なさを繊細に映し出すかのようです。
本作は、映画『Geliebte Clara』でもクララ・シューマンの内面を描写する重要な鍵として登場します。
静かに物思いにふけりたい夜、ピアノの歌うような音色に耳を傾けながら、じっくりと自分の心と向き合いたいときにぴったりの一曲です。
愛の夢 第3番Franz Liszt

旋律の美しさが際立つフランツ・リストの『愛の夢 第3番』は、演奏会や発表会だけでなく、映画やドラマなどでも使用され、幅広く親しまれている作品です。
もともとは歌曲『おお、愛しうる限り愛せ』として作曲されたこの曲。
のちにリスト自身によってピアノ独奏版に編曲され、現在ではピアノ曲として演奏される機会の方が多く見受けられます。
ロマンチックな曲調は、秋の心地よい夜にゆったりとくつろぎながら鑑賞したり、美しいメロディを味わいながら演奏するのにピッタリ!
ぜひ、その深みを芸術の秋に堪能してみてください。
交響的練習曲 作品13より遺作第5曲Robert Schumann

19世紀ドイツロマン派を代表する作曲家ロベルト・シューマンが手掛けた『交響的練習曲』。
ピアノソロでありながら、まるでオーケストラのような豊かな響きが特徴的です。
主題と12の変奏、それから『遺作』と呼ばれる5曲から成り立っています。
今回紹介する曲は、その『遺作』のなかの第5曲目。
キラキラとした旋律と、美しい響きがとても魅力的です。
この曲のみを聴くととても癒やされますが、曲全体をとおして聴くと、ピアノ音楽の奥深さを感じられるかもしれません。
気になった方はぜひ聴いてみてくださいね。
美しすぎるクラシックピアノの名曲。心洗われる繊細な音色の集い(21〜30)
メロディOp.4-2Fanny Mendelssohn

まるで歌曲のように歌う旋律が印象的な、嬰ハ短調の小品です。
この楽曲は、兄フェリックスとは異なる独自のピアノ様式を模索していたファニー・メンデルスゾーンのピアノ曲集『6 Melodies Op.4』に収録されています。
繊細な旋律に重なる濃密な和声は、ファニー・メンデルスゾーンならではの表現力。
感情の機微をただように描き出しており、少しでも表現を誤ると曲の持つ内省的な魅力が損なわれかねません。
1846年に自らの名で作品を出版したファニー・メンデルスゾーンの、静かながらも確固たる意志を感じさせます。
悲しみに深く沈みたい夜、一人でじっくりと味わいたい方にこそ聴いてほしいものです。
本作を弾く際は、旋律をどう歌わせるかが最大のカギとなるでしょう。