RAG MusicPiano
ピアノをもっと楽しむWebマガジン

美しすぎるクラシックピアノの名曲。心洗われる繊細な音色の集い

ピアノは、弾き手や表現方法によってさまざまな表情に変化する魅力的な楽器です。

繊細でいてダイナミックな優美さや、言葉には表せないような深みなど、その多彩な音色と豊かな響きは、ピアノ1台でオーケストラに匹敵するほどと言われています。

今回は、そんなピアノの音色を十分に堪能できる作品の中から、「美しさ」にフォーカスした曲を選びました。

ピアノを演奏するのがお好きな方も、鑑賞するのがお好きな方も、繊細な音のひと粒ひと粒を味わいながら、ピアノの魅力に浸っていただけたら幸いです。

美しすぎるクラシックピアノの名曲。心洗われる繊細な音色の集い(51〜60)

マ・メール・ロワ 第5曲「妖精の園」Maurice Ravel

ラヴェル: マ・メール・ロワ 5. 妖精の園 Pf.寺田まり:MariTerada
マ・メール・ロワ 第5曲「妖精の園」Maurice Ravel

ピアノ四手連弾組曲『マ・メール・ロワ』の第5曲『妖精の園』は、ヨーロッパに古くから伝わる古い民話『眠れる森の美女』をモチーフに作曲された作品。

眠りについた王女が王子の口づけで目を覚ます感動的なシーンが、キラキラと輝くアルペジオと希望や明るい未来を感じさせる和音で表現されています。

一度に鳴らす音数が多いため、和音をしっかりつかむことや和音で最も目立たせたいトップの音を響かせることが重要です。

大きな音を鳴らすだけにならないよう、ダイナミックな演奏を目指しつつも、練習は細かく分けて丁寧に行いましょう!

「6つの歌」より「歌の翼に」Felix Mendelssohn

リスト:7つの歌曲(メンデルスゾーン) 歌の翼に  pf. 恩田 佳奈:Onda Kana
「6つの歌」より「歌の翼に」Felix Mendelssohn

メンデルスゾーンの歌曲集『六つの歌』の第2曲をリストが編曲した作品。

この歌曲の歌詞は、ハインリヒ・ハイネが1827年に発表した『歌の本』にある詩に基づいており、当時はおとぎの国と考えられていた遠い東洋の国インドに恋人である君を連れて行こうと歌うロマンティックな内容となっています。

穏やかな旋律は歌曲の雰囲気を残しつつも、リストらしい華やかで美しい響きを併せ持つ1曲となっています。

組曲「鏡」より「洋上の小舟」Maurice Ravel

暑い日に聴きたくなる、モーリス・ラヴェルの涼やかな一曲はいかがでしょうか。

1906年にパリで出版されたピアノ組曲『Miroirs』の第3曲で、画家ポール・ソルドへ献呈された作品です。

広い海原を小舟がゆったり漂う情景が目に浮かび、聴くだけで心が洗われる気分になりますね。

本作の魅力は、きらめくアルペジオによる水の表現。

光を受けて揺れる水面や深い海の静けさを感じさせ、ピアノ一台とは思えないほど表情が豊かです。

140小節で36回も拍子が変わるのも、絶え間ない波の動きを巧みに捉えているからでしょう。

美しい音色で涼みたい方、印象派音楽がお好きな方に、きっと気に入っていただけるはず。

組曲『Miroirs』の他の曲とあわせて楽しむのも良いかもしれませんね。

愛の悲しみKreisler=Rachmaninov

愛の悲しみ(クライスラー/ラフマニノフ編曲)Kreisler/Rachmaninoff – Liebesleid (Love’s Sorrow) – pianomaedaful
愛の悲しみKreisler=Rachmaninov

フリッツ・クライスラーの名作『愛の悲しみ』。

本作はヴァイオリンとピアノのための楽曲で、『愛の喜び』という作品と対をなす存在として作曲されました。

難易度の高い作品というわけではありませんが、演奏効果の高さをほこることで知られており、多くの演奏家によって、現在でも頻繁に演奏されています。

本作と『愛の喜び』『美しきロスマリン』は3部作ですので、合わせて聴いてみてください。

美しすぎるクラシックピアノの名曲。心洗われる繊細な音色の集い(61〜70)

コンソレーション 第4番Franz Liszt

Franz Liszt – Consolation No. 4 (audio + sheet music)
コンソレーション 第4番Franz Liszt

世の中のすべてのものが浄化されていくような美しさをたたえた『コンソレーション 第4番』。

和音が連続するコラール風の作品で、中間部にもの悲しい雰囲気の短調の部分が挟まりますが、最後は穏やかに終息します。

テンポが速く音数の多い曲の方が難しいと思われがちですが、和音をきれいに演奏することも同じくらい難しいもの。

左右の縦のラインをそろえることはもちろん、和音の中でどの音に重心を置いて響かせるかを考えることも重要です!

ご自身のピアノの音をよく聴きながら、和音で美しいメロディーを紡いでいきましょう。

ベルガマスク組曲第1曲「前奏曲」Claude Debussy

プレリュード – ベルガマスク組曲(ドビュッシー)Debussy – Prélude – Suite Bergamasque – pianomaedaful
ベルガマスク組曲第1曲「前奏曲」Claude Debussy

クロード・ドビュッシーの作品の中でも、親しみやすい曲想で知られる『ベルガマスク組曲』。

第1曲『前奏曲』は、光が差し込むような明るいメロディーから始まり、教会音楽の旋法を使った危うい雰囲気の中間部を経て、再び目の前がパッと開けたように、冒頭のテーマが戻ってきます。

ドビュッシー作品の中には、調性という型にはまらない理解が難しいピアノ曲もありますが、この曲は調性感がありイメージを膨らませやすいため、比較的挑戦しやすい作品といえるでしょう。

無言歌集 第2巻 Op.30 第3曲「慰め」Felix Mendelssohn

Mendelssohn : Lieder ohne Worte Op.30 “Consolation” Op.30-3 / メンデルスゾーン:無言歌集より “慰め” Op.30-3
無言歌集 第2巻 Op.30 第3曲「慰め」Felix Mendelssohn

比較的難易度が低く、子どもの練習用の教材としても使われる『無言歌集』ですが、全48曲の中で多少難易度も変わってきます。

こちらの『第2巻 作品30 慰め』はおそらく最も難易度が低い部類の楽曲ですから、初めて『無言歌集』に取り組むにはもってこいの作品と言えそうですね。

複雑な構造の楽曲ではありませんが、スラーや強弱記号はしっかり意識して弾いてみてください。

落ち着いてゆっくりとしたテンポながらあまり遅くなりすぎず、場面場面でしっかり表情をつけてあげることで楽曲の上品な美しさが表現できるようになりますよ。