美しすぎるクラシックピアノの名曲。心洗われる繊細な音色の集い
ピアノは、弾き手や表現方法によってさまざまな表情に変化する魅力的な楽器です。
繊細でいてダイナミックな優美さや、言葉には表せないような深みなど、その多彩な音色と豊かな響きは、ピアノ1台でオーケストラに匹敵するほどと言われています。
今回は、そんなピアノの音色を十分に堪能できる作品の中から、「美しさ」にフォーカスした曲を選びました。
ピアノを演奏するのがお好きな方も、鑑賞するのがお好きな方も、繊細な音のひと粒ひと粒を味わいながら、ピアノの魅力に浸っていただけたら幸いです。
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美しすぎるクラシックピアノの名曲。心洗われる繊細な音色の集い(41〜50)
4つの即興曲 Op.90-3Franz Schubert

澄み渡る音色と繊細な表現が心を打つシューベルトの名作。
1827年に作曲された『4つの即興曲 Op.90』の第3番は、シューベルトの円熟期の作品として知られています。
長い旋律が途切れることなく流れ、祈りのような静寂さを感じられます。
ピアノ1台で奏でられる音色の中に、シューベルトの豊かな感性と深い情感が込められています。
心洗われるような美しい旋律は、日々の喧騒から離れ、穏やかな時間を過ごしたい方におすすめ。
秋の夜長に、ゆったりと耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
ピアノ・ソナタ「1905年10月1日の街角で」Leoš Janaček

ヤナーチェクは、とても珍しいチェコ出身の作曲家です。
この曲が持つメランコリックというよりは一種の虚無感にすら近い雰囲気は、当時怒ったデモと軍隊が衝突した事件に対する彼の怒りが表れているように感じられます。
3つの演奏会用練習曲 第3曲 変ニ長調『ため息』Franz Liszt

穏やかな春の風を思わせる、流れるようなアルペジオが印象的な作品です。
フランツ・リストが手がけた『3つの演奏会用練習曲』の第3番にあたる本作は、1849年初頭に出版された本作品のなかでも、際立って美しい旋律を持っていることで知られています。
左右の手がなめらかに交差しながらメロディを歌い継ぐ奏法は、視覚的にも非常に優雅で、聴く人を夢見心地にさせてくれますね。
変ニ長調の持つ柔らかな響きは、冬から春へと移ろいゆく季節の暖かさを感じさせてくれるでしょう。
超絶技巧で知られるリストですが、本作は技術以上に詩的な表現力が求められます。
心に安らぎを求める方や、ロマンティックな曲想に浸りたい方にぜひ演奏していただきたい1曲です。
舟歌 嬰ヘ長調 Op.60Frederic Chopin

「舟歌」とはヴェネツィアのゴンドラで歌われる舟唄を模した楽曲であり、たとえばメンデルスゾーンによる『無言歌集』に収められた『ヴェネツィアのゴンドラの歌』などが有名ですね。
多くの著名なクラシック音楽作曲家がそれぞれの『舟歌』を残していますが、こちらのフレデリック・ショパンによる『舟歌』も非常に有名でショパンの晩年に作曲されたピアノ独奏曲です。
舟歌の特徴といえばゆったりとした8分の6拍子ですが、ショパンの『舟歌』は4拍子系の8分の12拍子であり、3部形式で9分以上に及ぶ大作なのですね。
同じ嬰ヘ長調で書かれた『夜想曲第5番』と近しい雰囲気も感じ取れ、ゴンドラの不規則な動きを表現したかのような左手の特徴的な伴奏と、時に繊細に時に情熱的な右手の旋律はとても美しいものですが、同時に晩年のショパンがどのような思いでこの曲を作ったのかを想像させるドラマ性に思わず心を奪われることでしょう。
ノクターン 変ニ長調 Op.37Aleksandr Glazunov

グラズノフはロシアの大作曲家たちの良い部分を多く吸収した作曲家です。
彼の《ノクターン》はそれほど有名ではありませんが、ロシア的な骨太の音と、ショパンのようにメランコリックなメロディーが溶け合い、特別な美しさを備えています。
無言歌集 第1巻 Op.19 第1曲「甘い思い出」Felix Mendelssohn

なめらかに流れるような16分音符の伴奏と、優美な旋律が叙情的で心地よい『甘い思い出』は、メンデルスゾーンの有名なピアノ曲集『無言歌集』の中の1曲です。
有名な『春の歌』あたりと比べると知名度は劣るかもしれませんが、彼の素晴らしいメロディセンスが際立つ作品です。
楽曲の繊細なテーマが際立たせられるよう、16分音符の伴奏は軽く、メロディは指を立たせて音色を意識しながら弾いてみてくださいね。
たっぷりとペダルを踏み、豊かな響きをつくるイメージも持ってみるとより美しい演奏に仕上がりますよ。
練習曲 作品25-1「エオリアンハープ]Frederic Chopin
![練習曲 作品25-1「エオリアンハープ]Frederic Chopin](https://i.ytimg.com/vi/rrNE9aHJlzw/sddefault.jpg)
ショパンがこの作品をシューマンの家で弾いた時に、シューマンが「エオリアン・ハープを思い浮かべた」と語ったことから、この愛称で親しまれるようになりました。
エオリアンハープとは、箱状の木に複数の弦が張られている弦楽器のこと。
自然の風で音が奏でられ、風の強さや方向、勢いによって、振動する弦が異なり、さまざまな音色が奏でられます。
両手が奏でる分散和音のニュアンスの微妙な変化が、まさにこのエオリアンハープを想起させますよね。
愛の悲しみKreisler=Rachmaninov

フリッツ・クライスラーの名作『愛の悲しみ』。
本作はヴァイオリンとピアノのための楽曲で、『愛の喜び』という作品と対をなす存在として作曲されました。
難易度の高い作品というわけではありませんが、演奏効果の高さをほこることで知られており、多くの演奏家によって、現在でも頻繁に演奏されています。
本作と『愛の喜び』『美しきロスマリン』は3部作ですので、合わせて聴いてみてください。
5つの小品(樹木の組曲) Op.75 第1曲 ピヒラヤの花咲くときJean Sibelius

フィンランドの作曲家ジャン・シベリウス作曲『5つの小品(樹木の組曲) Op.75』の第1曲目。
小さくかわいらしい花を想像させる軽やかで繊細なメロディが印象的な作品です。
タイトルにあるピヒラヤはフィンランドで「神の木」と呼ばれており、北欧生まれのキャラクター、ムーミンの絵皿にも描かれているのだそう。
そんなお花の様子を表す作品では、音の粒をそろえることと繊細なタッチで演奏することが大切!
部分的に取り出してリズムを変えて練習するなど練習方法を工夫しつつ、自分が奏でる音をよく聴きながら練習してみてくださいね。
アルゼンチン舞曲 第2番A.E.Ginastera

アルゼンチン・ブエノスアイレス出身のヒナステラは、わかりやすい音楽を書くことで知られています。
この「アルゼンチン舞曲第2番」は、とてもメランコリックな雰囲気を持っており、楽譜上もシンプルで見やすいのが特徴です。



