クラシックピアノの名曲。一度は聴いてみたい世界の名演
「クラシックピアノ、興味はあるけど何から聴けばいいんだろう?」ひとくちにクラシックピアノといっても、時代や様式、作曲家によってぜんぜんちがうし、好みもさまざまですよね。
そんなあなたに贈る入門編がこの特集。
古今東西の名曲、人気曲を幅広く網羅していますので、きっとお好きな一曲に出会えると思います。
お気に入りができたら、同じ作曲家や同時代に作られた曲を聴き比べてみるのも楽しいですよ。
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クラシックピアノの名曲。一度は聴いてみたい世界の名演(41〜50)
楽興の時 第三番Franz Schubert

鉄道の発車メロディーにも起用されているこの曲だが意外と知らない人も多い。
歌曲王とも言われたシューベルトだがピアノ独奏曲においてもその独創性は優れており、この曲もそんなシューベルトを代表する一曲である。
エリーゼの為にLudwig van Beethoven

言わずと知れたピアノ独奏曲の名曲。
ロンド方式の簡素でわかりやすい構成となっており、今も昔も子供から大人まで愛されている曲の一つ。
誰しもが一度は聴いたことがあるであろうピアノ独奏曲の代名詞的存在。
題名にあるエリーゼとは本来テレーゼというベートーベンの愛した女性の事ではないか、という説がある。
ピアノソナタAlban Berg

シェーンベルクを頂点として、その弟子のベルクとヴェーベルンの3人を指して「新ウィーン楽派」と呼びます。
3人の中ではもっとも調音楽に近い曲を書いたのが、ベルクです。
大変な名曲である「ピアノソナタ」は、彼が生前に発表した唯一のピアノ曲です。
ベルガマスク組曲 第3曲「月の光」Claude Debussy

クロード・ドビュッシーの作品の中で最も有名な曲とされ、たびたび演奏会で取り上げられたり、映像作品のBGMに使用されたりしている『ベルガマスク組曲』の第3曲『月の光』。
夜空に月のやわらかな光が浮かび上がる幻想的な風景を思い起こさせる、とても美しいピアノ曲です。
テンポや音数で考えれば、それほど難易度は高くありませんが、曲の持つ独特な世界観を表現するのは至難の業!
この曲の練習は、譜読みが終わってからスタートするといっても過言ではありません!
ぜひ、音の美しさや穏やかな流れにこだわって練習してみてくださいね。
クラシックピアノの名曲。一度は聴いてみたい世界の名演(51〜60)
ピアノソナタ 第11番 イ長調 作品311 第3楽章「トルコ行進曲」Wolfgang Amadeus Mozart

ウォルフガング・アマデウス・モーツァルトの『トルコ行進曲』は、実は『ピアノソナタ 第11番』の第3楽章。
この楽章だけがあまりに有名なため、ピアノソナタとしてではなく、単独で演奏されることも多い作品です。
『トルコ行進曲』といえば、同タイトルのベートーヴェンの作品も有名ですが、モーツァルトの作品の方がテクニックや弾ききる体力が必要なため、難易度は高めです。
しかし、弾き終わったときには、大きな達成感が得られるはず!
名曲をかっこよく弾きこなして、発表会で日頃の成果を思いきり発揮しましょう!
焔に向かってAlexandre Scriabine

機能和声からの崩壊または拡張の起こった時代には、個性的な音楽がたくさん生まれました。
「神秘和声」といわれた独特の和声音楽を作ったスクリャービンも、そのひとりです。
「焔に向かって」は、ほぼ全曲が神秘和声で彩られています。
ピアノのための変奏曲Anton Webern

新ウィーン楽派の中で、もっとも厳格な書法で作曲をおこなったのがヴェーベルンです。
彼は12音列技法の書法をさらに厳格にしていき、そして次の現代音楽の主流となるトータルセリーの源流となりました。
この曲も、セリー音楽のルーツとして大変に有名なものです。
5つのピアノ曲Arnold Schönberg

長く続いた西洋の調音楽を解体した最初のひとりと言われるのが、ドイツのシェーンベルクです(ハウアーという説もあります)彼は無調音楽から、12個ある音をすべて均質に扱う12音音楽までを作りました。
この曲は無調から12音への橋渡しになった有名な曲です。
ピアノ・ソナタBartók Béla

バルトークは地域の民謡を深く研究し、それを音楽に反映させて新たな音楽書法を開拓した作曲家でした。
「ピアノ・ソナタ」は、彼の書いたピアノ曲では比較的クラシックの伝統に基づいた曲です。
それでもホール・トーンなどの独特の音階が登場し、いかにもバルトーク的な音楽です。
「動物の謝肉祭」より 『白鳥』Camille Saint-Saëns

サン=サーンスは、後期ロマン派に位置するフランスの作曲家です。
13歳でパリ音楽院に入学してしまうほどの早熟の天才でした。
「動物の謝肉祭」はオーケストラや室内楽アンサンブルで演奏される事が多いですが、ピアノ演奏の場合は連弾が多いです。
舞踏への勧誘 変ニ長調Carl Maria Friedrich Ernst von Weber

ウェーバー作曲、『舞踏への勧誘 変二長調』。
子どもの音楽教室でも、発表会で弾かれていますね。
かわいらしさと情熱、軽やかさと優しさ、すべての要素を持つ素敵な作品です。
長さもそれなりにあるので、演奏会にとてもオススメですよ。
聴くのも弾くのも楽しめる、素晴らしい曲です。
アンダンテと変奏曲 ヘ短調Franz Joseph Haydn

クラシック音楽の中で、バロックの後に来たのは古典派の時代でした。
厳密にいえば、古典派とロマン派の時代だけをクラシックと呼ぶ事もあります。
ハイドンは古典派の黄金時代を築いた大作曲家です。
ピアノ曲の中では、恐らくこれがもっとも有名です。
ブルボン家の女François Couperin

バロック音楽の文化はドイツだけでなく、ヨーロッパ全体に渡っています。
フランスの作曲家クープランも、バロック時代を代表する作曲家のひとりです。
この曲は、クラヴサン曲集第1巻の第1組曲の中に入っています。
24の前奏曲 第7番Frederic Chopin

前奏曲という意味であるプレリュードの中でこの曲は特に人気の高い楽曲で、「太田胃散」のCMに起用されていることでもおなじみの曲。
とても短い曲ではあるがショパンらしさのぎゅっとつまった曲であり、ぜひフルで聴いていただきたい。
(CMでもフルですが……)演奏もさほど高難易度な技術は必要とされず、初心者にもおすすめの演奏曲でもある。
クラシックピアノの名曲。一度は聴いてみたい世界の名演(61〜70)
スケルツォ 第2番Frederic Chopin

冗談、滑稽といった意味であるスケルツォは、とても速い3拍子の曲であり、そのなかでもこのショパンの第二番はテレビCMなどでも多く起用されている名曲である。
暗く情熱的に始まると思えば甘美なメロディーが登場し、その最中にサビとも呼べる主題が次第に展開されていく。
終盤は特に圧巻。
マズルカ 第5番 作品7の1Frederic Chopin

ショパンの故郷でもあるポーランドの国民舞踏の一種で、弾むような軽快な3拍子のリズムが何とも心地よい楽曲である。
聴いているだけでつい踊りだしたくなるようなそんなショパンの隠れた名曲であるこの曲は、さほど技術的に演奏は難しくなさそうであるが、この特徴的なリズムやアクセントにより日本人がそれらしく演奏するにはなかなかの表現力が求められる。
ワルツ作品34の1「華麗なる円舞曲」Frederic Chopin

『ワルツ作品34の1 「華麗なる円舞曲」』。
ショパンの作品です。
ショパンの作品には「華麗なる大円舞曲」というものもあり、間違いやすいので要注意です。
「華麗な円舞曲」はとても華やかで、スピード感あふれる曲です。
同じメロディーが何度か転調されます。
それがとても華々しく、聴く人を虜にします。
「華麗なる第円舞曲」に比べると、少しマイナーかもしれませんが華やかさでは引けを取りません。
ぜひ聴いて下さいね。
調子の良い鍛冶屋Georg Friedrich Händel

バロック音楽というと、現在では圧倒的に大バッハが有名ですが、当時華やかな名声に包まれていたのはヘンデルでした。
彼の鍵盤曲の中では有名な「調子のよい鍛冶屋」は、ハープシコード組曲第5番ホ長調の終曲に付けられた通称です。
ペトルーシュカからの3楽章Igor Stravinsky

原始主義、新古典、12音列技法と、時代によってさまざまな作曲技法を用いたストラヴィンスキーです。
現在、彼の音楽は「火の鳥」「春の祭典」などのバレエ音楽に人気が集中していますが、「ペトルーシュカ」もそのひとつで、これはそのピアノ編曲版です。
カプリッチョ作品76の1Johannes Brahms

ドイツ3Bの一人であるブラームスの奇想曲第2番です。
イーヴォ・ポゴレリチは、旧ユーゴスラビアのベオグラード出身のピアニストです。
「異端」として知られ、さまざまなエピソードがあるが、演奏にもその異端さが型破りな演奏として出ており、曲の新しい側面を生み出す奏者でもあります。
草かげの小径Leoš Janaček

後期ロマン派崩壊直前は、ドイツやフランスといったクラシックの中心地以外のヨーロッパ各地で、国民楽派と呼ばれる作曲家が誕生した時代でもありました。
チェコの作曲家ヤナーチェクは、現地の民謡を曲の中に取り込んだ、地域性の高い曲を数多く書きました。
ピアノソナタ第15番「田園」Ludwig van Beethoven

『ピアノ・ソナタ第15番「田園」』。
ベートーベンの作曲です。
明るくさわやかなこの曲は、タイトルどおり「田園」が目の前に広がってきます。
途中、静かに、少し寂しげとなります。
「田園」の四季を感じられる素敵な作品です。
子どもから大人まで、すべての方にオススメですよ。
家族で聴くのもいいですね。
聴いてみて下さいね。
ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調 作品73 「皇帝」Ludwig van Beethoven

ベートーベンにとっての黄金期、「傑作の森」と評される時期に書かれた作品のひとつ。
『皇帝』というタイトルに、時代的にナポレオンに献呈した曲と考える人も多いようですが、その勇壮な威風堂々たる楽想で、ベートーベンの死後に広まった通称です。
作曲当時、ベートーベンのいたウィーンはフランス軍に攻め込まれ、迎え撃つべきオーストリア皇帝は敵前逃亡ともとれる疎開中。
『皇帝』というネーミングは、イメージだけのようです。
前奏曲嬰ハ短調「鐘」Sergei Rachmaninov

後期ロマン派の時代には、ロシアからすばらしい作曲家が続出します。
ラフマニノフも、そのひとりです。
この曲はラフマニノフの曲の中でも最高に人気がある曲で、全5曲からなる「幻想的小品集」に収録されています。
クラシックピアノの名曲。一度は聴いてみたい世界の名演(71〜80)
ピアノ協奏曲第12番イ長調K414Wolfgang Amadeus Mozart

モーツァルトのピアノコンチェルトは、複雑な構造はなく単純で素朴な美しさが特徴です。
演奏するダイ・タイ・ソンは、アジアで初めてショパン国際音楽コンクールで優勝した人物として知られています。
繊細な表現をお楽しみください。
雨の樹 素描II -オリヴィエ・メシアンの追憶に-武満徹

日本の現代音楽の代表的作曲家である武満徹は、ピアノ曲にも素晴らしい作品を残し、今もコンサートで彼の曲は頻繁に取りあげられます。
彼は新しい調性をフランスの作曲家メシアンからも吸収したと言っていますが、そのメシアンに捧げられた曲がこれです。
水の反映Claude Debussy

長調にも短調にも属さない「印象派音楽」という近代フランス音楽の流れを決定づけたのが、ドビュッシーです。
「水の反映」は、彼が書いた「映像」というピアノ連作の第1集の冒頭に書かれた、音楽史上でも大変に高い価値を持つ1曲です。
ノクターン第6番 変ニ長調 作品63Gabriel Urbain Fauré

サン=サーンスに師事し、教会のオルガン奏者をつとめながら作曲を続けたのが、フォーレです。
教会音楽を演奏していたためか、彼は長調にも短調にも属さない古い教会音楽の旋法を使った音楽も作り、次の時代を用意しましたが、夜想曲や舟唄では実に美しい後期ロマン派音楽を奏でました。
アラベスク作品18Robert Schumann

アラベスクはいろいろなピアニストが作曲されています。
シューマン作曲『アラベスク作品18』もアラベスク作品のひとつです。
やわらかで優雅な美しい作品18番は、オーロラが目の前に広がってきそうです。
軽やかな流れるようなメロディーと、ゆったりとしたおだやかなメロディラインが、優しい時間をもたらしてくれます。
ワルツ第6番 変ニ長調 作品64-1「子犬のワルツ」Frederic Chopin

『子犬のワルツ』のタイトルでおなじみの『ワルツ第6番 変ニ長調 作品64-1』は、フレデリック・フランソワ・ショパンの恋人ジョルジュ・サンドの飼い犬が、自分の尻尾を追いかけてくるくる回る様子を、即興的に曲に表した作品とされています。
かわいらしさと勢いのあるテンポ感で、ピアノを習う子供たちからも大人気の1曲です。
粒をそろえていくためには、練習を積み重ねることはもちろん、指がスムーズに動く指使いを選ぶことも大切。
譜読みの段階で正しい指使いを徹底することで、テンポを無理なく上げられますよ!
ユーモレスク 第7曲Antonín Dvořák

ドヴォルザークは後期ロマン派の作曲家です。
「新世界より」がとくに有名な作曲家ですが、ピアノ曲にも素晴らしい作品を残しました。
「ユーモレスク」の7曲目は誰でも聴いたことがある曲だと思いますが、バイオリンなど電装される事の多いこの曲集、元はピアノ曲です。
喜びの島Claude Debussy

ドビュッシーを代表するピアノ曲である喜びの島は、煌びやかなトリルと装飾音が印象的、かつ幻想的な曲である。
その演奏には高い技術力が求められることはもちろんの事、官能的かつ情緒的な表現力が試される難曲中の難曲でもある。
パガニーニによる大練習曲第5番Franz Liszt

パガニーニ大練習曲と言えば3番ラ・カンパネラと6番主題と変奏が有名なのだが、この5番もぜひともおすすめしたい。
前半と終盤ではまるで狩りに向かう人々のような、中盤には狩りのスタートの合図、そして鳥のさえずりが聴こえてくるような、そんなかわいらしい曲である。
アイ・ガット・リズムGeorge Gershwin

ジョージ・ガーシュウィンはアメリカの作曲家で、クラシックとポピュラーの双方で多くの作品を残し、アメリカ音楽の礎となりました。
彼が書いたミュージカルの名曲を彼自身がピアノ用に編曲した「ソングブック」という曲集があり、これはその中の1曲です。
ジャズ和声進行の礎ともなりました。
クラシックピアノの名曲。一度は聴いてみたい世界の名演(81〜90)
パルティータBWV.826J.S.Bach

『パルティータBWV.826』、バッハ作曲で有名な曲です。
バッハならではの、教会音楽の要素がふんだんに使われています。
淡々とした、単調なメロディーラインながらスピードがありひきこまれていきます。
瞳をとじて聴いていると、ヨーロッパの教会にいるような錯覚に陥ります。
バロック時代にタイムスリップしますよ。
聴いてみて下さいね。
4分33秒John Milton Cage Jr.

アメリカの現代音楽を代表する作曲家のひとりが、ジョン・ケージです。
ドイツの理詰めの現代音楽に比べ、アメリカの現代音楽は「なぜ音楽か」「なにが音楽か」という根底から覆すような作風で「実験音楽」と呼ばれるものが多くありました。
この曲は、最初から最後まで音を出さない事で有名です。
ピアノソナタ第23番「熱情」Ludwig van Beethoven

総演奏時間30分程度にも及ぶ大作で、さらにその難易度から演奏には高度な演奏技術と表現力が必要とされる難曲。
子供のころにこの曲をCDで聴き、いつかはこの曲が弾けるようになりたい、と思ったことがあるかたも多いのではないでしょうか。
曲の初めは弱い音で主題が怪しげに鳴り響き、その後雄大かつ情熱的に曲が進行していく。
ピアノ・ソナタ第1番ヘ短調Op.2-1Ludwig van Beethoven

ベートーベン作曲、『ピアノ・ソナタ第1番 ヘ短調Op.2-1』。
深みと激しさがスピードにのり、どこまでも迫ってくる。
音に追い立てられているような、不思議な気分になります。
さすがベートーベンですね。
いろいろな苦労を背負った人生を、音で表現しているように感じます。
勇気をもらえる作品なので、ぜひ聴いてみて下さいね。
ピアノ協奏曲第1番Peter Ilyich Tchaikovsky

チャイコフスキーの『ピアノ協奏曲第1番』。
誰もが聴いたことがあるのではないでしょうか。
インパクトあふれるは始まりは、一度聴いたら忘れられないですね。
ピアノの音色が充分発揮された迫力ある協奏曲です。
ピアノ演奏者が必ずと言ってよいほど弾いてみたい、憧れの曲でしょう。
ぜひチャレンジしていただきたい曲です。
聴くのも楽しんでくださいね。
おわりに
きっとどこかで聴いたことのあるような、有名な曲がたくさんあったのではないでしょうか。
一台でオーケストラに匹敵する音色を持つ楽器と言われる魅惑の楽器ピアノ。
これを機に、ぜひいろいろな曲を聴いてみてくださいね。