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切なく美しい!おすすめのピアノ曲まとめ

数ある楽器の中でも一番身近にある楽器で、ピアノを弾ける方に会うと思わず憧れてしまう代表的な楽器の一つですよね。

切ない旋律の楽曲は聴いていて思わず世界に入り込んでしまいます。

今回の記事では「切なさ」をテーマとした人気のピアノ曲をご紹介します!

定番のクラシック曲はもちろん、映画やアニメにゲームなどのサウンドトラックで使われたピアノがメインの切なく美しい作品も含めたバラエティが豊かな内容となっていますから、切ないピアノ曲がお好きな方であれば要チェックです!

切なく美しい!おすすめのピアノ曲まとめ(21〜40)

「四季」-12の性格的描写 Op.37bis 6月「舟歌」NEW!Pyotr Tchaikovsky

チャイコフスキー: 「四季」6月:舟歌[ナクソス・クラシック・キュレーション #切ない]
「四季」-12の性格的描写 Op.37bis 6月「舟歌」NEW!Pyotr Tchaikovsky

ロシアの作曲家によるピアノ独奏曲集『The Seasons』の中でも、叙情美をたたえて人気の高い一曲です。

本作は1876年6月に雑誌で公開されたもので、寄せては返す波のような物悲しい旋律で始まります。

水辺の情景を描いた詩が添えられているとされ、その切ない調べは聴く人の心に深く染み渡ります。

中間部で一転して長調になると、星のきらめきを思わせる華やかなアルペジオが展開されます。

あまりにも人気が高いため、1981年に振付されたバレエ『Piano Pieces』にも用いられました。

悲しみに沈む心に優しく寄り添う、言葉にならない感情が込み上げてくる名曲です。

海辺の夕暮れ H.128 第3曲「嵐の海辺」NEW!Bohuslav Martinů

マルティヌー: 海辺の夕暮れ H.128:第3曲[嵐の海辺][ナクソス・クラシック・キュレーション #おしゃれ]
海辺の夕暮れ H.128 第3曲「嵐の海辺」NEW!Bohuslav Martinů

夏の暑さを忘れさせてくれるピアノ曲で、おすすめの曲はこちら。

ボフスラフ・マルティヌーが1921年に作曲したピアノ独奏のための小品集『Evening at the Shore H.128』より、その第3曲「海辺の夕暮れ」です。

この楽曲は、嵐の海辺にいるかのような情景が目に浮かぶようで、アルペジオが織りなす波の揺らぎと、しっかりとした音楽の形式美が巧みに表現されています。

中間部では嵐を思わせる激しさが展開され、技巧的なカデンツァを経て、最後は穏やかな再現で落ち着きを取り戻す構成も、本作の聴きどころとなっています。

夏の気だるさを忘れさせ、心に涼やかな風を届けてくれるでしょう。

情景が豊かな音楽に浸りたい方や、ドラマティックな曲調がお好きな方に聴いてほしい1曲です。

ロンド イ短調 K.511ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト

『後宮からの誘拐』や『フィガロの結婚』といったオペラから『ジュピター』のようなオーケストラ、レクイエムに『クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581』など数え上げたらきりがないほどの音楽史に残る名作を世に送り出した偉大な作曲家、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト。

もちろんモーツァルトはピアノ曲という分野においても多くの名曲を生み出していますが、本稿で取り上げるのは1787年の3月、数カ月後にはあの名作『ドン・ジョヴァンニ』を書き上げることとなる重要な年に作曲された楽曲『ロンド イ短調 K.511』です。

他の著名な作品ほど有名ではないかもしれませんが、美しさ以上にメランコリックな旋律と響きは作者の感情がそのまま反映されているかのようで、聴いているだけで胸が締め付けられるような思いがしますね。

ピアノソナタ第8番 ハ短調 作品13『悲愴』第2楽章ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン

ベートーヴェン – ピアノソナタ8番「悲愴」第二楽章 – Beethoven – Pathetique Piano Sonata No.8 Op.13-2 – CANACANA
ピアノソナタ第8番 ハ短調 作品13『悲愴』第2楽章ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン

あまりクラシック音楽に興味がないという前提で、ベートーヴェンはそういった方々であっても多くの人が知っているクラシック音楽家の代表的な存在ではないでしょうか。

誰もが一度は聴いたことがある作品を多く残している「楽聖」ことルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンが生み出したピアノソナタの中でも、『月光』や『熱情』と並び称されるのが本稿で紹介する『悲愴』です。

1798年から1799年にかけて作曲されたと言われており、発表当時から高い評価を得てベートーヴェンが作曲家としての地位を固めるきっかけとなった出世作でもあるのですね。

そんな『悲愴』の中でも特に有名な「第2楽章」は、テレビやCMなどでもアレンジを変えてBGMとしても頻繁に起用されています。

クラシックをモチーフとした大人気作品『のだめカンタービレ』で、最初に主人公ののだめが登場するシーンでも彼女が弾いていたのがこの『悲愴』でした。

他の楽章と比べるとタイトルからイメージされる悲しさは若干控えめで、穏やかでいてどこか切ない響きを心行くまで楽しめますよ。

メインのテーマから、がらりと雰囲気を変える中盤の展開も実に美しいですよね。

夜の海辺にてNEW!Heino Kasuki

ひんやりとしたピアノの音色で、夏の暑さを忘れてみませんか。

フィンランドの作曲家ヘイノ・カスキが手掛けた美しい小品です。

ピアノの一音一音がまるで夜の海辺にきらめく光の粒のように感じられ、北欧の静謐な自然へと心を誘うことでしょう。

穏やかで幻想的な旋律は、聴く人を優しく包み込むようで、内省的な気分にさせてくれます。

ピアニストの舘野泉が演奏し、1999年4月に録音されたアルバム『Kaski: Night By the Sea』に収録されたことで、この楽曲の魅力は広く知られるようになりました。

暑さでお疲れ気味の心にそっと寄り添い、涼やかな気分に浸りたい方に、ぜひおすすめしたい作品です。