ロベルト・シューマン|名曲、代表曲をご紹介
ベートーヴェンやシューベルトのロマン的後継者として評価され、交響曲から合唱曲まで幅広い分野で作品を残した作曲家、ロベルト・シューマン。
彼の作品はこれまでに、ピアノ曲と歌曲においてとくに注目されてきました。
古典派とロマン派の両方の様式を上手く掛け合わせており、ほかの作曲家にはない叙情的でロマンティックな作品が多く存在します。
今回はそんなシューマンの名曲、代表曲をピックアップしました。
後の作曲家にも大きく影響を残したシューマンの作品を、ぜひ聴いてみてください。
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ロベルト・シューマン|名曲、代表曲をご紹介(11〜20)
パピヨンRobert Schumann

本作は、シューマンが愛読したジャン・パウルの小説に触発され作曲された、12の短い楽曲からなる組曲です。
仮面舞踏会の情景を軽快かつ幻想的に描き出し、ワルツやポロネーズなどさまざまな舞踏音楽が織り交ぜられています。
文学と音楽の融合を追求したシューマンの才能が遺憾なく発揮されている1曲。
技術的にも音楽的にも比較的弾きやすい作品なので、シューマンの作品を弾きたくても難しくてなかなか手が出せない、という方でも挑戦しやすい1曲です。
幻想曲 ハ長調Robert Schumann

シューマンが1836年に作曲した『幻想曲 ハ長調』。
当初はベートーヴェンの記念碑のための基金集めを目的としていましたが、出版社の変更を経て1839年に出版されました。
3楽章から成るこの作品は、シューマンが愛するクララへの深い思いが込められています。
第1楽章は幻想的で情熱的、第2楽章は壮大なロンド形式、第3楽章はゆったりと瞑想的な雰囲気。
シューマンの内なる感情の起伏が、美しいメロディと複雑な和声によって表現されています。
ロマン派音楽の真髄を味わいたい方にオススメの1曲です。
ウィーンの謝肉祭の道化Robert Schumann

1839年にウィーンで作曲されたこちらのピアノ組曲は、彼の代表作の一つ。
全5曲からなり、ウィーンの謝肉祭の賑わいを見事に描き出しています。
第1楽章では、フランス国歌『ラ・マルセイエーズ』の旋律が引用されるなど、政治的なニュアンスも感じられます。
華やかで自由な社交文化が反映されており、シューマンの音楽性が遺憾なく発揮された傑作といえるでしょう。
カーニバルの盛り上がりを体感したい方にぜひオススメです。
幻想小曲集 Op.12Robert Schumann

1837年に作曲された『幻想小曲集 Op.12』は、彼の代表的なピアノ作品の一つです。
全8曲からなるこの曲集は、E.T.A.ホフマンの小説に触発されて生まれました。
シューマンの内面にある「エウセビウス」と「フロレスタン」という二つの人格を象徴する要素が随所に見られ、第1曲の静謐な『夕べに』から第5曲の情熱的な『夜に』まで、対照的な曲想が織り交ぜられています。
曲集の中では、第2曲の『飛翔』が最も有名。
クララとの恋愛や葛藤も反映されており、人生の喜びと悲しみが融合した深い表現が特徴です。
子供のためのアルバム 作品68-10「楽しき農夫」Robert Schumann

ロベルト・シューマンによってわずか2週間で仕上げられた、全43曲からなるピアノ小品集『子供のためのアルバム』。
その中でも特に有名な1曲がこちらの『楽しき農夫』です。
1848年に娘たちのために書かれ、農夫の喜びを表現しています。
ポイントは、左手がメロディを奏でること!
メロディが伸びる部分で、右手が合いの手のように刻みを入れます。
はじめは左手をなめらかに弾くのが難しく感じるかもしれませんが、弾けるようになると、陽気なメロディとリズミカルな右手のフレーズに、心地よさを感じられるでしょう。
こどものための3つのソナタ 作品11 第1番「2.主題と変奏」 Op.118a-2Robert Schumann

温かみがあふれる主題と変奏が魅力のこの曲は、シューマンが娘たちへの愛情を込めて作曲した教育的作品です。
1853年に出版された『こどものための3つのソナタ』の第1番から取り出された第2楽章で、穏やかな主題からさまざまな表情へと展開していきます。
変奏を通じて音楽的表現の幅を広げることができるため、豊かな感性を育みたい方におすすめです。
ゆったりとしたテンポで始まり、技巧的に難しい箇所も少ないので、クラシックピアノに挑戦したい初めての方でも無理もなく取り組めるでしょう。
シューマンらしい詩情があふれる世界観を味わいながら、変奏曲の美しさと深さを学べる一曲です。
ロベルト・シューマン|名曲、代表曲をご紹介(21〜30)
ピアノソナタ第1番 嬰へ短調Robert Schumann

シューマンが、幻想曲や変奏曲などといった小曲を中心に作曲していた中、初めてソナタ形式の大作に挑んだ作品である。
のちに作者自身が「生命力に欠けていると」批判したことで有名であるが、現在ではピアノ奏者の大切なレパートリーとなっている。





