ロベルト・シューマン|名曲、代表曲をご紹介
ベートーヴェンやシューベルトのロマン的後継者として評価され、交響曲から合唱曲まで幅広い分野で作品を残した作曲家、ロベルト・シューマン。
彼の作品はこれまでに、ピアノ曲と歌曲においてとくに注目されてきました。
古典派とロマン派の両方の様式を上手く掛け合わせており、ほかの作曲家にはない叙情的でロマンティックな作品が多く存在します。
今回はそんなシューマンの名曲、代表曲をピックアップしました。
後の作曲家にも大きく影響を残したシューマンの作品を、ぜひ聴いてみてください。
ロベルト・シューマン|名曲、代表曲をご紹介(51〜60)
チェロ協奏曲 イ短調Robert Schumann

1850年の作品。
ロマン派のチェロ協奏曲として、多くの演奏機会に恵まれている。
全3楽章からなり、切れ目なく演奏される。
全体的に音域が高く、重音も見られるため、チェロ奏者の中では難易度の高い曲とされている。
チェロ協奏曲 イ短調 Op.129Robert Schumann

ロベルト・シューマン作曲の『チェロ協奏曲 イ短調 Op.129』です。
第1楽章:Nicht zu schnell、第2楽章:Langsam、第3楽章:Sehr Lebhaftの3つの曲で構成されています。
チェロ協奏曲自体数が少ないのですが、その中でも全楽章が切れ目なく演奏される構成は異彩を放っており、チェリストに取り上げられることの多い作品です。
交響曲第4番 第1楽章Robert Schumann

シューマンは1841年1月から2月にかけて交響曲第1番を完成し、3月に序曲、ピアノ協奏曲の第1楽章のもととなる作品などを作曲しました。
さらに6月から、のちに第4番とされるこの交響曲の作曲に取りかかり、9月13日の妻クララの誕生日にプレゼントしました。
歌曲集「詩人の恋」より「美しい五月に」Robert Schumann

シューマンが1840年に作曲した連作歌曲集の冒頭を飾る本作。
春の訪れとともに芽生える恋心を繊細に描写した楽曲です。
ピアノの序奏から始まり、主和音に解決されないまま独唱が始まる構成が特徴的。
ハイネの詩に基づいており、自然の美しさと人間の感情が巧みに融合されています。
シューマンはこの年、クララ・ヴィークとの結婚を控えており、多くの歌曲を生み出しました。
本作もその一環として作曲され、クララへの愛情が反映されています。
恋愛や春の訪れを感じたい方にオススメの1曲です。
ロベルト・シューマン|名曲、代表曲をご紹介(61〜70)
交響的練習曲 作品13Robert Schumann

ロマン派を代表する作曲家ロベルト・シューマンが手掛けた一連の練習曲の集大成といえる本作。
単なる技巧練習の枠を超え、ピアノをオーケストラのように響かせることを意図して作られました。
変奏曲形式を基礎としながらも、各エチュードには異なる感情と技術的な要求が盛り込まれ、シューマンの時代におけるピアノ技法の探求が示されています。
一人でオーケストラのような音楽を奏でるため和音や他旋律が多く、さらに変奏曲となっているため全体像を捉えた演奏を課せられるのがこの曲の難しいところ。
「遺作」と呼ばれる5曲を含めると、演奏時間は約40分になるため、持久力も必要です。
ピアノ音楽の傑作として名高いこの曲は、演奏者に高度な技術と豊かな音楽性を要求する一方で、聴衆を魅了する深い感情表現に満ちています。
ピアノ協奏曲第1楽章Robert Schumann

シューマンが唯一完成させたピアノ協奏曲です。
ピアノ曲や歌曲は数多く作っていましたが、この頃4つの交響曲をはじめ、いろいろな管弦楽作品も手がけるようになりました。
第1楽章が先にできあがり、第2、3楽章は4年後の完成です。
時にはピアノがオーケストラの伴奏を受け持ったり、メロディーをかけあったりと、ピアノをオーケストラ楽器の1つとして扱っているところもあります。
交響曲第一番「春」Robert Schumann

「春」という副題の通り、明るく晴ればれとしたシューマンの最初の交響曲である。
全四楽章からなり、第一楽章は、いきなり金管楽器の華やかなファンファーレで幕を開け、まさに春を告げる自然の雄叫びだと言える。
初演は好評を博し、シューマンは「せま」とかままけゆか」