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ロベルト・シューマン|名曲、代表曲をご紹介

ベートーヴェンやシューベルトのロマン的後継者として評価され、交響曲から合唱曲まで幅広い分野で作品を残した作曲家、ロベルト・シューマン。

彼の作品はこれまでに、ピアノ曲と歌曲においてとくに注目されてきました。

古典派とロマン派の両方の様式を上手く掛け合わせており、ほかの作曲家にはない叙情的でロマンティックな作品が多く存在します。

今回はそんなシューマンの名曲、代表曲をピックアップしました。

後の作曲家にも大きく影響を残したシューマンの作品を、ぜひ聴いてみてください。

ロベルト・シューマン|名曲、代表曲をご紹介(21〜30)

朝の歌 第1曲 Im ruhigen TempoRobert Schumann

Jörg Demus plays Schumann Morning Songs Op.133 – No.1
朝の歌 第1曲 Im ruhigen TempoRobert Schumann

穏やかなテンポで始まるこの曲は、ロベルト・シューマンの晩年である1853年10月に作曲されたピアノ独奏曲集『朝の歌』の冒頭を飾る作品です。

静謐で内省的な雰囲気が漂い、コラールのような主題と透明感があるテクスチャーが特徴的。

不協和音が織り交ぜられながらも、D長調の温かな響きが心に染み入ります。

終盤では主旋律がストレッタとして現れ、深みと緊張感を生み出しています。

初心者の方でも無理なく取り組める難易度で、朝の静けさや希望を表現したい方におすすめ。

シューマンらしい詩的な世界観と、豊かな感情表現を味わいながら、ゆったりと弾いてみてはいかがでしょうか。

アラベスク ハ長調Robert Schumann

シューマン/アラベスク ハ長調,Op.18/演奏:アンドレイ・ピサレフ
アラベスク ハ長調Robert Schumann

『アラベスク』というタイトルのピアノ曲は、ブルグミュラーやドビュシーなどたくさんの作曲家が作曲していますが、最初に作曲したのはシューマンです。

ロンド形式で書かれており、コーダに表れる緻密なテンポ変化の指示や、まるで夢の中にいるような流れるような音楽にシューマンらしさが見られる作品です。

ピアノソナタ第3番 へ短調Robert Schumann

Schumann: Grande sonate pour le pianoforte Nr. 3 f-Moll Op.14 Pf. 中川真耶加
ピアノソナタ第3番 へ短調Robert Schumann

ピアニストである、イグナート・モシェレスのために作曲されました。

出版時のタイトルは『管弦楽のない協奏曲』だったそう。

出版から20年近く経ってから第2楽章であるスケルツォが挿入され、現在のピアノソナタ第3番という形で完成されました。

第3楽章に重点が置かれており、管弦楽的な多彩な音色を感じさせる華やかな作品です。

子供のためのアルバム 作品68-10「楽しき農夫」Robert Schumann

「楽しき農夫」弾きました。シューマン作曲「子供のためのアルバムより」(難易度12=ブルグミュラー中頃) Schumann, Robert:Album für die Jugend Op.68-10
子供のためのアルバム 作品68-10「楽しき農夫」Robert Schumann

ロベルト・シューマンによってわずか2週間で仕上げられた、全43曲からなるピアノ小品集『子供のためのアルバム』。

その中でも特に有名な1曲がこちらの『楽しき農夫』です。

1848年に娘たちのために書かれ、農夫の喜びを表現しています。

ポイントは、左手がメロディを奏でること!

メロディが伸びる部分で、右手が合いの手のように刻みを入れます。

はじめは左手をなめらかに弾くのが難しく感じるかもしれませんが、弾けるようになると、陽気なメロディとリズミカルな右手のフレーズに、心地よさを感じられるでしょう。

『蝶々』作品2 第1曲「仮面舞踏会」Robert Schumann

仮面舞踏会の情景を描いた小品集の第1曲は、軽快で明るい雰囲気のワルツです。

ロベルト・シューマンがジャン・パウルの小説からインスピレーションを得て1831年に完成させた作品で、文学との深い結びつきが感じられます。

ニ長調の調性で書かれたこの小品は、舞踏会の幕開けにふさわしい華やかさと躍動感に溢れています。

短い楽曲ながらも、ロマン派特有の感情表現の豊かさが詰まっており、初心者の方でも取り組みやすい難易度となっています。

ピアノを始めたばかりの方や、シューマンの世界観に触れてみたい方におすすめの一曲です。

技術的な難しさよりも、音楽の流れや表現を楽しみながら練習できるでしょう。

『蝶々』作品2 第3曲「ヴルト」Robert Schumann

Waltz in F♯ minor (Papillons, Op.2, No.3) – Robert Schumann
『蝶々』作品2 第3曲「ヴルト」Robert Schumann

ロベルト・シューマンの初期作品『蝶々』作品2の中から、変ホ長調で書かれた第3曲「ワルツ」をご紹介します。

1831年に完成したこの楽曲は、ジャン・パウルの小説『フレゲルヤーレ』の仮面舞踏会の場面から着想を得ています。

軽快なリズムと華やかな旋律が特徴的で、舞踏会の雰囲気を鮮やかに描写した一曲です。

シューマンの詩的で繊細な表現力が感じられ、ピアノ初心者でも挑戦しやすい曲となっています。

文学と音楽の融合を楽しみたい方や、シューマンのロマン派らしい温かみがある作風に触れたい方におすすめです。

本作はクラシック音楽の重要なレパートリーとして今なお多くのピアニストに愛されています。

『蝶々』作品2 第6曲「ヴルトの踊り」Robert Schumann

蝶々のように優雅に舞う12の小品からなるこの作品は、ロベルト・シューマンが21歳の頃に書いた初期の傑作です。

小説『フレゲルヤーレ』の仮面舞踏会の場面から着想を得た本作の第6曲は、D短調で描かれる情熱的な舞曲です。

力強い旋律と躍動感があるリズムが特徴で、登場人物ヴルトの感情を象徴しているとされています。

初心者の方にも取り組みやすいテンポと技術レベルでありながら、シューマンの詩的な表現力を存分に味わえる曲です。

文学との結びつきを感じながら、ロマン派の魅力にふれたい方におすすめです。