【洋楽】疾走感も切なさも!オススメのメロコア・バンド【2025】
2020年代の今、メロコアという音楽ジャンルを耳にして皆さんはどのようなイメージを浮かべますか?
おそらく、世代によって浮かべるバンドも音も違ってくるかもしれませんね。
メロコア全盛期の90年代、ポップパンクや青春パンクなどが人気を博した00年代初頭、2010年代中盤以降のポップパンク・リバイバル……鳴らす音はバンドによってさまざまだったりします。
本稿では、その名の通りメロディックなハードコア、メロディック・ハードコアの略称として日本では定着した感のあるメロコアを中心として、派生とも言えるポップパンク系にも目を向けて、ベテランから2020年代の今注目を集める若手も含めて選出してみました!
【洋楽】疾走感も切なさも!オススメのメロコア・バンド【2025】(1〜20)
All I WantThe Offspring

日本人のメロコア好きにとって、最も象徴的なバンドの1つと言っても過言ではないでしょう!
前身バンドの結成が1984年のことですから、まさに大ベテランと呼ぶにふさわしいオフスプリングは、アメリカはカリフォルニア州、オレンジカウンティにおける代表的なパンク・バンドであり、パンクの枠内をこえた記録的なセールスを誇る存在です。
1994年にリリースした3枚目のアルバム『Smash』がインディーズでありながらも1,300万枚を売り上げ、1999年に発売された『Americana』も1,100万枚という突出した商業的成果を収めているのですね。
「アハンアハーン」といったコーラスがあまりにも印象的なヒット曲『Pretty Fly (for a White Guy)』などは、メロコアに興味がなくても一度は耳にしたことがあるでしょう。
張りのある歌声がトレードマークのフロントマン、デクスター・ホーランドさんが博士号を所持している理系のインテリという異色の経歴というのも興味深いですね。
そんな彼らのサウンドはあくまでパンクを軸としたものであり、2020年代を過ぎた今もメロコアらしい疾走感が健在というのが最高にカッコいいのです。
まずは先述したアルバムを聴いて、気に入ったようであれば他のアルバムにも手を伸ばしてみてください!
SaviorRise Against

社会の不正や腐敗した権力を許さず、ポリティカルな姿勢で常に攻めの姿勢を崩すことなく商業的にも成功を収めている貴重なバンドが、このライズ・アゲインストです。
もともとは違うバンドで活動していたメンバーが集まり、1999年に結成された彼らはNOFXのファット・マイクさん率いるファット・レック・コーズからデビューを果たし、メロコア好きの注目を集めます。
初期の彼らはシャウト中心でハードコア寄りのサウンドでしたが、メジャーデビューを果たした2004年の大傑作サード『Siren Song of the Counter Culture』辺りから哀愁のメロディを取り入れ、以降はオルタナティブ・ロックの要素なども感じさせるサウンドへと進化します。
とはいえ、あくまで彼らの根っこは生粋のパンク~ハードコアであり、そのギター・サウンドはハードコア特有のソリッドな緊張感を保ち続けているのですね。
カリスマティックなフロントマン、ティム・マキルラスさんの歌声を聴いていると、パンクスでなくとも心を揺さぶる何かを感じ取れるはず。
余談ですが、ティムさんはあのフォール・アウト・ボーイのベーシスト兼作詞家、ピート・ウェンツさんと若かりし頃にArma Angelusというメタルコア・バンドをやっていたので興味がある方はそちらもチェック!
Lock it UpNo Pressure

2020年にカリフォルニア州で結成されたポップパンクバンド。
The Story So Farのボーカリスト、パーカー・キャノンさんをフロントマンとするサイドプロジェクトとして知られるNo Pressureは、90年代のポップパンクやメロディック・ハードコアの影響を受けたサウンドで現代のシーンに新風を巻き起こしています。
2022年6月にリリースしたアルバム『No Pressure』では、過度なプロダクションを廃したストレートなエネルギーが全編を貫き、多くのポップパンク・ファンから絶大な支持を得ています。
2023年1月には初の日本公演を含むアジアツアーを敢行し、疾走感溢れるパフォーマンスで観客を魅了。
懐かしさと新しさが融合したサウンドは、90年代メロコアの王道を愛する方から現代のポップパンク・ファンまで、幅広い層におすすめの存在です。
American JesusBad Religion

大御所中の大御所、このバンドがいなかったらメロコアという言葉が日本の音楽ファンの間で定着することもなかったのでは?
アメリカが誇るパンク・バンドの重鎮であり、多くの後続のバンドから惜しみないリスペクトを受け続けるのが、1980年に結成されたバッド・レリジョンです。
荒々しいハードコア・パンクに哀愁漂うメロディを取り入れ、疾走しながらも叙情性を感じさせるサウンドを作り上げた彼らの功績はとてつもないものがありますよね。
さらに、ギタリストのブレット・ガーヴィッツさんは多くのメロコア・バンドを輩出した名門エピタフ・レコーズの社長であり、そういう意味でもバッド・レリジョンの歴史をたどることが、そのままメロディック・ハードコアの歴史を知るのと同義と言えるでしょう。
フロントマンのグレッグ・グラフィンさんは、オフスプリングのと同じく博士号持ちのインテリというのもおもしろい。
そういった経歴もあり、思慮深く時に難解な単語を駆使した独創的な歌詞も特徴的で、彼らが孤高の存在である理由はそういった点からも伺えるのです。
40年以上に及ぶ彼らの歴史の中でこれぞ、というアルバムを選ぶのは難しいですが、まずは1988年の名盤サード作『Suffer』と、メジャー第一弾となった1994年リリースの『Stranger than Fiction』辺りを聴いてみてください!
Don’t call me whiteNOFX

メロコアを好きになった方で、洋楽のメロコアのバンドやアルバムを探していて、その多くのリリース元が「Fat Wreck Chords」というレーベルであることに気付かれた方はいらっしゃるはず。
このファット・レック・コーズを設立したファット・マイクさんが在籍しているNOFXも、メロディック・ハードコアの先駆的な存在にして象徴的なバンドの1つです。
彼らに影響を受けたバンドは日本人も含めて数知れず、あのHi-STANDARDの初期の作品をファット・マイクさんのプロデュースを務め、ファット・レック・コーズからリリースされたという事実はぜひ知っておいて頂きたいですね。
彼らの影響力は、音に限らずパンク・カルチャー全般に広がっているものですが、ポリティカルな歌詞と激速なハードコア・パンクにメロディアスな要素を織り交ぜたスタイルは、まさにメロディック・ハードコアの王道と言えるものでしょう。
長いキャリアを持つバンドですから、いわゆるコンピレーション盤も出ていますが、マルチ・プレイヤーのエル・ヘーフェさんが加入して音楽性の幅が広がった1990年代の作品、エピタフ在籍時の1992年リリースの『White Trash, Two Heebs and a Bean』や、1997年作『White Trash, Two Heebs and a Bean』辺りから聴いてみては?