【洋楽】疾走感も切なさも!オススメのメロコア・バンド【2025】
2020年代の今、メロコアという音楽ジャンルを耳にして皆さんはどのようなイメージを浮かべますか?
おそらく、世代によって浮かべるバンドも音も違ってくるかもしれませんね。
メロコア全盛期の90年代、ポップパンクや青春パンクなどが人気を博した00年代初頭、2010年代中盤以降のポップパンク・リバイバル……鳴らす音はバンドによってさまざまだったりします。
本稿では、その名の通りメロディックなハードコア、メロディック・ハードコアの略称として日本では定着した感のあるメロコアを中心として、派生とも言えるポップパンク系にも目を向けて、ベテランから2020年代の今注目を集める若手も含めて選出してみました!
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【洋楽】疾走感も切なさも!オススメのメロコア・バンド【2025】(1〜20)
PretenseKnuckle Puck

2010年代以降にデビューしたポップパンク・バンドの中ではすでに10年選手の中堅どころとして、同郷のシカゴ出身のリアル・フレンズらとともに多くのバンドからリスペクトされる5人組がナックル・パックです。
名門「Rise Records」より2022年現在までに3枚のアルバムをリリース、2018年にはジャパン・ツアーも実現させており、東京公演はソールド・アウトとなるなど日本のファンからも熱狂的な支持を集める存在なのですね。
そんな彼らのサウンドは、ダイブやモッシュを誘発する疾走系のメロコア・ナンバーはもちろん、緩急を使い分けたエモ寄りの楽曲もあり、少年のようなナイーブさを残した歌声から繰り出されるエモーショナルなメロディは、好きな人であれば確実にノックアウト必至の即効性を持ち合わせています。
彼らはデビュー時から大きく音楽性が変化したようなバンドではないのですが、その分自分たちが鳴らすべき音というものを理解しており、ファンの期待に応えながら前進を続けているというタイプのバンドですから、どのアルバムから聴いても楽しめるはずです!
From The OutsideReal Friends

現代ポップパンク・バンドの中でも、ストレートにキャッチーなサウンドがここ日本でも高い人気を集めるバンドです。
アメリカはイリノイ州で2010年に結成されたリアル・フレンズは、翌年の2011年にはEP作品『This Is Honesty』をリリース。
耳の早いポップパンク好きからの注目を集め、2012年にリリースされたEP『Everyone That Dragged You Here』は2013年に日本のレーベルICE GRILL$から国内盤として発売されました。
そして2014年、満を持して発表されたデビュー・アルバム『Maybe This Place Is the Same and We’re Just Changing』は名門レーベルFearless Recordsよりリリースされ、全米ビルボードチャート24位という快挙を果たしています。
ハードコア色はほとんどありませんが、2000年代初頭のポップパンク~エモを聴いて青春を過ごした方であれば感涙必至、そうでない方でもすんなり入り込めるポップでキャッチーな楽曲を多数生み出す彼らの確かなソングライティング・センスの高さは、どの作品でも感じられますよ。
残念ながら2020年にオリジナルメンバーのボーカリストが脱退してしまいますが、後任のボーカリストを迎えて新たなスタートを切っています。
I Want The MoonLeatherface

パンクはもともとアンダーグラウンドな音楽ですから、メロコアも掘り下げていくとメジャーなシーンではないところで活躍する素晴らしいバンドの作品に巡り合う、というのはむしろ必然と言えるでしょう。
1990年代前半の中心に活躍したLeatherfaceは、イギリス出身で熱狂的なファンを持ち高い評価を受けるバンドです。
決して商業的に大きな成功を収めたというわけではありませんが、90年代UKメロディックの代表的な存在としてここ日本においても多くのマニアが絶賛する存在なのですね。
荒々しく疾走するハードコアを軸としながらも、強烈なだみ声が特徴的なフロントマンのフランキー・スタッブスさんのボーカルで歌われるメロディから漂う哀愁の素晴らしさといったら、このバンドでしか味わえないものだと断言してしまいましょう。
「ハスカー・ドゥ MEETS モーターヘッド」という評価は、どちらのバンドも知っていれば納得としか言いようがありません。
爽やかなメロコアやポップパンクをメインに聴いている音楽ファンには、やや取っ付きづらさを感じるかもしれませんが、ぜひ知ってほしい名バンドですよ。
荒々しさと歌心を楽しみたい方は最高傑作と言われる1991年作『MUSH』を、メロディ重視の方であれば1993年作『Minx』をオススメします!
Sic Transit Gloria…Glory FadesNEW!Brand New

2000年、アメリカ・ニューヨーク州ロングアイランドで結成されたブランニューは、エモやポスト・ハードコアを基盤としつつ、聴く者の心を深く揺さぶる歌詞と、ダイナミックでありながら繊細さも併せ持つサウンドで、独自の音楽世界を構築してきました。
2001年のアルバム『Your Favorite Weapon』でシーンに登場し、2003年リリースのセカンドアルバム『Deja Entendu』には、「The Quiet Things That No One Ever Knows」などの代表曲が収録され、高い評価を得ました。
そして2017年、アルバム『Science Fiction』は全米アルバムチャートで堂々の1位を獲得。
激情と静寂が見事に溶け合う彼らの音楽は、感情豊かな音の体験を求める人々の心に、鮮烈な印象を残すでしょう。
Can I SayDag Nasty

1985年に結成されたダグ・ナスティーは、メロディック・ハードコアの歴史において最も重要なバンドの1つと言われている伝説的な存在です。
ハードコアの伝説、マイナー・スレットのメンバーだったブライアン・ベイカーさんを中心としたバンドで、1986年にはデビュー・アルバムにして歴史的な名盤となった『Can I Say』をリリース。
ハードコアが根底にありながら、熱く爽やかな声質を持つデイヴ・スマイリーさんによるメロディとシャウト、ブライアンさんの独創的なギターが織り成す独創的なサウンドは、メロディック・ハードコア勢はもちろん元祖エモコアとも称され、後続のバンドに多大なる影響を与えたのです。
バッド・レリジョンやハスカードゥといった、同時期のハードコア界の革新的な存在と比べても独自の音を鳴らしており、その偉業は短い文章で語れるようなものではありません。
ハードコア、とい言われてなんとなく抵抗感を覚える方であってもぜひ聴いていただきたいバンドですね。
プロデュースをマイナー・スレット~フガジのフロントマンにして、ワシントンD.C.のハードコア・シーンにおける生き字引であるイアン・マッケイさんが担当しているということも踏まえて、ダグ・ナスティーを聴くことが東海岸パンク~ハードコアの歴史を知ることと同義であると言えるのです。