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美しすぎるクラシックピアノの名曲。心洗われる繊細な音色の集い

ピアノは、弾き手や表現方法によってさまざまな表情に変化する魅力的な楽器です。

繊細でいてダイナミックな優美さや、言葉には表せないような深みなど、その多彩な音色と豊かな響きは、ピアノ1台でオーケストラに匹敵するほどと言われています。

今回は、そんなピアノの音色を十分に堪能できる作品の中から、「美しさ」にフォーカスした曲を選びました。

ピアノを演奏するのがお好きな方も、鑑賞するのがお好きな方も、繊細な音のひと粒ひと粒を味わいながら、ピアノの魅力に浸っていただけたら幸いです。

美しすぎるクラシックピアノの名曲。心洗われる繊細な音色の集い(101〜110)

ノクターン 第4番 変ホ長調 Op.36Gabriel Fauré

重厚かつ美しさも持ち合わせたピアノ曲が好きという方は、こちらの『ノクターン 第4番 変ホ長調 Op.36』がオススメです。

フォーレの代表的な作品の一つで、ハプスブルク帝国の外交官であったメルシー=アルジャントー伯爵にささげられました。

そんな本作の魅力は、なんといっても冒頭の部分。

4度下降する音程が非常に印象的で、鐘の音を連想させます。

難易度としては中級にあたる作品ですが、表現力が鍛えられる作品なので、初心者の方もぜひ取り組んでみてくださいね。

無言歌集 第5巻 Op.62 第6曲「春の歌」Felix Mendelssohn

Felix Mendelssohn – Song without words, Op. 62 No. 6 “Spring Song” [Complete] (Piano Solo)
無言歌集 第5巻 Op.62 第6曲「春の歌」Felix Mendelssohn

フェリックス・メンデルスゾーンのピアノ曲といえば『無言歌集』が最も有名ですが、全48曲の中でも特に知名度の高い『春の歌』の美しいメロディは、耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

タイトルの通り、春の訪れを告げる優しい日差しや小鳥のさえずりが聞こえてきそうな心地良い雰囲気を持つ楽曲です。

難易度としては中級の下程度の技術を要求されるレベルではありますが、それほど長い曲ではないですし、まずはゆっくり練習して繊細なメロディラインや右手と左手が交差する弾き方に慣れるよう心がけてみてください。

特徴的なアルペジオによる装飾音は意識しすぎると変に強調されてしまいますから、なるべく自然に優しく弾いてみてくださいね。

生まれたばかりの王女のためのパヴァーヌCharles-Henry

優雅な宮廷舞踏曲パヴァーヌをモチーフに、新生児である王女の純真さと希望を表現した美しいピアノ小品です。

フランスの伝統とジャズの要素が見事に調和した、約1分25秒の短い演奏時間の中に、繊細な旋律と深い表現力が凝縮されています。

静謐でありながらも華やかな雰囲気を醸し出す本作は、新しい命の誕生を祝福する喜びに満ちています。

音楽的難易度は控えめで、ゆったりとしたテンポと優美な旋律が心を癒してくれるため、穏やかな気持ちでピアノに向き合いたい方にぴったりです。

表現力を養いながら音楽を楽しみたい方にもおすすめの1曲となっています。

コンソレーション 第5番Franz Liszt

Franz Liszt – Consolation No. 5 (audio + sheet music)
コンソレーション 第5番Franz Liszt

高度なテクニックを要する『超絶技巧練習曲』などとは異なり、比較的やさしいレベルの楽曲で構成されているピアノ曲集『コンソレーション』。

第5曲は、左手の穏やかな伴奏の上に希望の光を感じさせるような明るくやさしいメロディーが重なった、とても美しい作品です。

譜読みしやすくテクニック的にもそれほど難易度は高くありませんが、トップのメロディーラインが伴奏やハーモニーを作り出す他の音にかき消されてしまいがち。

メロディーがどこにあるのかしっかり把握し、よく響かせながら演奏してみてくださいね。

コンソレーション第3番(慰め)Franz Liszt

コンソレーション(慰め) 第3番(リスト)Consolation No.3 – Liszt
コンソレーション第3番(慰め)Franz Liszt

ヨーロッパ各地で活動したハンガリーのピアニスト兼作曲家、フランツ・リスト。

1849年から1850年にかけてつくられたピアノ作品集で、第6番まであります。

この曲のタイトルはフランス語で『慰め』を意味します。

超絶技巧の曲が多いリストの曲の中では、落ち着いたやさしく美しいイメージの曲が多く、中級以上のピアノ演奏者が挑戦することもできる曲となっています。

また、この3番はリストが作った曲の中でも有名な曲の一つではないでしょうか。

美しすぎるクラシックピアノの名曲。心洗われる繊細な音色の集い(111〜120)

2つのアラベスク 第1番Claude Debussy

妊婦が弾く「アラベスク第1番」ドビュッシー – Arabesque No.1 – Debussy – Classical Piano – クラシックピアノ – CANACANA
2つのアラベスク 第1番Claude Debussy

フランス印象派の作曲家クロード・ドビュッシー初期のピアノ作品であり、ドビュッシーの作品の中で最も有名な曲の1つに数えられる『2つのアラベスク』。

特に第1番は、優雅で美しいメロディで広く親しまれており、ピアノ発表会曲としても人気の高い作品です。

左手の8分音符と右手の三連符が重なる2対3の合わせ方に、はじめは苦戦するかもしれませんが、縦がそろう部分をしっかり合わせながら細かく区切って練習を積み重ねることで、自然に感覚をつかめるようになるはず。

「難しそう」と先入観を持たずに、思い切ってチャレンジしてみましょう!

野ばらに寄す 作品51−1(森のスケッチ)Edward MacDowell

野ばらに寄す – 森のスケッチ(マクダウェル)To a Wild Rose – Woodland Sketches – MacDowell
野ばらに寄す 作品51−1(森のスケッチ)Edward MacDowell

アメリカを代表するロマン主義音楽の作曲家の作品です。

春の野原に咲く一輪の野ばらをイメージさせる、シンプルで美しい旋律が特徴的。

わずか1分30秒ほどの短い曲ですが、その中に込められた情感は深く、聴く人の心に静かな感動を与えます。

1896年に作曲されたこの曲は、ニューハンプシャー州の自然からインスピレーションを得たとされています。

フルートやオーボエなどさまざまな楽器で編曲されており、結婚式やリラックスした場面でも演奏されることが多い曲です。

クラシック音楽に興味があるけれど難しそうと感じている方にもおすすめの1曲。

ゆったりとした気分で聴いてみてはいかがでしょうか。