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美しすぎるクラシックピアノの名曲。心洗われる繊細な音色の集い

ピアノは、弾き手や表現方法によってさまざまな表情に変化する魅力的な楽器です。

繊細でいてダイナミックな優美さや、言葉には表せないような深みなど、その多彩な音色と豊かな響きは、ピアノ1台でオーケストラに匹敵するほどと言われています。

今回は、そんなピアノの音色を十分に堪能できる作品の中から、「美しさ」にフォーカスした曲を選びました。

ピアノを演奏するのがお好きな方も、鑑賞するのがお好きな方も、繊細な音のひと粒ひと粒を味わいながら、ピアノの魅力に浸っていただけたら幸いです。

もくじ

美しすぎるクラシックピアノの名曲。心洗われる繊細な音色の集い(101〜120)

コンソレーション 第5番Franz Liszt

Franz Liszt – Consolation No. 5 (audio + sheet music)
コンソレーション 第5番Franz Liszt

高度なテクニックを要する『超絶技巧練習曲』などとは異なり、比較的やさしいレベルの楽曲で構成されているピアノ曲集『コンソレーション』。

第5曲は、左手の穏やかな伴奏の上に希望の光を感じさせるような明るくやさしいメロディーが重なった、とても美しい作品です。

譜読みしやすくテクニック的にもそれほど難易度は高くありませんが、トップのメロディーラインが伴奏やハーモニーを作り出す他の音にかき消されてしまいがち。

メロディーがどこにあるのかしっかり把握し、よく響かせながら演奏してみてくださいね。

無言歌集 第5巻 Op.62 第6曲「春の歌」Felix Mendelssohn

Felix Mendelssohn – Song without words, Op. 62 No. 6 “Spring Song” [Complete] (Piano Solo)
無言歌集 第5巻 Op.62 第6曲「春の歌」Felix Mendelssohn

フェリックス・メンデルスゾーンのピアノ曲といえば『無言歌集』が最も有名ですが、全48曲の中でも特に知名度の高い『春の歌』の美しいメロディは、耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

タイトルの通り、春の訪れを告げる優しい日差しや小鳥のさえずりが聞こえてきそうな心地良い雰囲気を持つ楽曲です。

難易度としては中級の下程度の技術を要求されるレベルではありますが、それほど長い曲ではないですし、まずはゆっくり練習して繊細なメロディラインや右手と左手が交差する弾き方に慣れるよう心がけてみてください。

特徴的なアルペジオによる装飾音は意識しすぎると変に強調されてしまいますから、なるべく自然に優しく弾いてみてくださいね。

「動物の謝肉祭」より「白鳥」Camille Saint-Saëns

サン=サーンス 白鳥 ピアニスト 近藤由貴/ Saint-Saëns: The Swan (Le Cygne) ,Yuki Kondo
「動物の謝肉祭」より「白鳥」Camille Saint-Saëns

サン=サーンスは多くの才能に恵まれた稀有な作曲家でした。

「白鳥」は《動物の謝肉祭》の中の1曲ですが、エレガントな雰囲気が多くの人に愛され、ピアノ・ソロ、ピアノ連弾、チェロやヴァイオリンなど、さまざまな楽器用にアレンジされて親しまれています。

ペール・ギュント 第1組曲 Op.46 第1曲「朝」Edvard Grieg

Edvard Grieg – Peer Gynt : Morning Mood – Piano Solo | Leiki Ueda
ペール・ギュント 第1組曲 Op.46 第1曲「朝」Edvard Grieg

イントロの旋律を聴けば、ほとんどの方が「朝がきたなあ」と感じるのではないでしょうか。

テレビ番組などで朝に絡んだシーンのBGMとしても多く使われているこちらの作品は、ノルウェーの作曲家、エドヴァルド・グリーグが手掛けた組曲『ペール・ギュント』の1曲です。

ヘンリック・イプセンの戯曲『ペール・ギュント』を舞台で上演するにあたって、グリーグに劇音楽の作曲を依頼して生まれました。

朝にぴったりのさわやかで美しい旋律は、暑い夏の朝も気分よく目覚めさせてくれそうです。

余談ですが、劇音楽としての『朝』の舞台は主人公が実に最低な状況に置かれた際に流れるのですよ。

戯曲のストーリーや作者がこの曲に込めた思いを知ることで、よく知られたこの『朝』に対するイメージも変わるかもしれませんね。

2つのアラベスク 第1番Claude Debussy

妊婦が弾く「アラベスク第1番」ドビュッシー – Arabesque No.1 – Debussy – Classical Piano – クラシックピアノ – CANACANA
2つのアラベスク 第1番Claude Debussy

フランス印象派の作曲家クロード・ドビュッシー初期のピアノ作品であり、ドビュッシーの作品の中で最も有名な曲の1つに数えられる『2つのアラベスク』。

特に第1番は、優雅で美しいメロディで広く親しまれており、ピアノ発表会曲としても人気の高い作品です。

左手の8分音符と右手の三連符が重なる2対3の合わせ方に、はじめは苦戦するかもしれませんが、縦がそろう部分をしっかり合わせながら細かく区切って練習を積み重ねることで、自然に感覚をつかめるようになるはず。

「難しそう」と先入観を持たずに、思い切ってチャレンジしてみましょう!

亜麻色の髪の乙女Claude Debussy

亜麻色の髪の乙女 /La fille aux cheveux de lin/ドビュッシー/Debussy/クラシックピアノ/classic piano/CANACANA
亜麻色の髪の乙女Claude Debussy

こちらの曲はドビュッシーがルコント・ド・リールの同タイトルの詩につけた未発表の歌曲から編曲された曲といわれています。

ドビュッシーは、ピアノのための前奏曲24曲作曲しており、それが12曲ずつ二つの曲集におさめられています。

こちらの曲は第1集の8曲目ですが、この曲が最も知られており、人気のある曲なのではないでしょうか。

詩から作られた曲とあって、情景が目に浮かびそうですよね。

ちなみに亜麻色とは白に近い金髪のことだそうです。