偉大なるブラックミュージック・おすすめの名曲
ブラックミュージックの偉大な功績は、ジャズやブルース、ゴスペルにソウルといった音楽ジャンルを生み出したというだけではありません。
ロックやポップスの歴史に残る名曲におけるインスピレーションの源泉でもありますし、20世紀以降の音楽ジャンルに対して最も影響力があり、それは21世紀以降も脈々と受け継がれています。
そんな偉大なるブラックミュージックのルーツを探るべく、今回は60年代から90年代までのソウル~R&B系のクラシックな名曲を中心にリサーチしています。
後半は近年の楽曲も紹介していますから、最新のヒップホップやR&Bがお好きな方も、ブラックミュージックをよく知らないという方も要チェックです!
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偉大なるブラックミュージック・おすすめの名曲(1〜20)
TreasureBruno Mars

ブルーノ・マーズの大ヒットモダンファンクソング、『Treasure』。
テレビやラジオなどで聴いたことがある人も多いと思うこの名曲。
小気味の良いファンクのリズムに乗せたダンサブルなボーカルが最高に踊れる楽曲です。
ミラーボールに真っ赤なジャケット、80年代を思い起こさせるファッションもまさにファンク、ご存じの方も多いかもしれませんが、アース・ウィンド・アンド・ファイアーのミュージックビデオからヒントを得た映像効果が面白いです。
Bring It On Home to MeSam Cooke

ソウルミュージックの歴史において、若くして亡くなってしまった伝説的なシンガーは残念ながら少数というわけではないのですが、本稿で取り上げているサム・クックさんもその一人です。
33歳という若さで悲劇的な最期を迎えてしまったクックさんは、端正なルックスに天性の歌声、独自の歌唱法を武器として1950年代後半から1960年代前半にかけて多くのヒット曲を生み出しました。
一介のミュージシャンというだけではなく、音楽出版社やレコード会社を設立して自身の作品の権利を管理するといった黒人ミュージシャンの権利を守る活動や、公民権運動にも積極的に身を投じるなど人種的な問題への意識も高く、クックさんが後続のアーティストたちに与えた影響は音楽スタイルだけに留まらないものがあるのですね。
そんなクックさんが1962年にリリース、ヒットを記録した楽曲『Bring It On Home to Me』は、3年後にイギリスのロックバンドのアニマルズが、同年に同じくイギリス出身のザ・ゾンビーズがカバーするなど、リリース当初から白人グループにも愛されていたというのは特筆すべき点と言えるでしょう。
その後も数え切れないほどのアーティストやバンドがカバー、時代をこえて愛され続ける有名なスタンダードナンバーとなったのです。
作詞と作曲もクックさん自身が手掛けているのですが、どこか哀愁を帯びたメロディの素晴らしさは色あせるものではないですし、クックさんのソングライターとしての突出した才能にも改めて驚かされますね!
Everyday PeopleSly and the Family Stone

強烈なカリスマ性と才能を持つ破天荒なフロントマン、スライ・ストーンさん率いるスライ&ザ・ファミリー・ストーンもまた、ブラックミュージックの歴史を語る上では外せないグループの一つです。
男女混合で黒人も白人もメンバーとして在籍していたという当時としては異色の存在であり、ソウルミュージックだけではなくロックなど多くのジャンルにも影響を与えた作品を数多く発表した彼らですが、本稿で取り上げている『Everyday People』はバンドにとって通算5枚目となるシングルで、初期の彼らを代表するヒット曲です。
1968年にリリースされたこちらの『Everyday People』は、シンプルで分かりやすいメロディとストレートに平和や平等といった普遍的な価値観の大切さを歌ったメッセージが心に響く名曲であり、1960年代後半に巻き起こったいわゆるカウンターカルチャームーブメントのアンセムとなった楽曲でもあるのですね。
モハメド・アリさんのインタビュー時に発言した言葉を引用した歌詞や、ベースのスラップ奏法を用いてレコーディングされた最初期の楽曲といったように、この楽曲はその背景を知れば知るほど興味深い事柄が出てくるというのも特徴と言えそうです。
多くのアーティストたちが好んでカバーとして取り上げている名曲でもありますから、カバーバージョンとオリジナルを聴き比べてみるのも楽しそうですね!
Say My NameDestiny’s Child

2010年代半ば辺りから2020年代以降のR&Bシーンを熱心に追っている方であれば、1990年代のR&Bにヒントを得た若いアーティストたちが多く登場していることに気付かれていることでしょう。
90年代にリアルタイムで聴いていた方には懐かしく、若い音楽ファンにとっては新鮮にも感じられる90年代のR&Bは今後もますます再発見が進みそうですよね。
今回紹介している『Say My Name』は、あのビヨンセさんが在籍していたグループ「デスティニーズ・チャイルド」の大ヒット曲で、1999年にリリースされて世界的な特大ヒットを記録したセカンドアルバム『The Writing’s on the Wall』に収録された名曲です。
実は最初にマキシシングルとしてリリースされたのが日本ということもあって、よく覚えているという方も多いのではないでしょうか。
この楽曲はなんといってもビヨンセさんのリズミカルでラップ風の独創的な歌唱が後続のアーティストたちに多大なる影響を及ぼしており、現代R&Bシーンにおける人気アーティストのサマー・ウォーカーさんが自身の楽曲『Playing Games』にて引用するなど、そのレガシーはリリースから20年以上が過ぎた今も色あせぬ輝きを放ち続けているのですね。
ソロアーティストに転じてからのビヨンセさんしか知らない、という方はぜひデスティニーズ・チャイルドもチェックしてみてくださいね!
Move on UpCurtis Mayfield

シンガー・ソングライターとしてはもちろんのこと、作曲家としてもブラックミュージックに大きな影響を与えた、カーティス・メイフィールドさん。
彼が活躍していた当時は、ニューソウルというジャンルが主流だったのですが、彼はニューソウルにファンクの要素もミックスさせた、個性のあふれる音楽性として知られていました。
こちらの『Move on Up』は、そんな彼の魅力がつまった作品で、レゲエの神様である、ボブ・マーリーさんにも影響を与えたと言われています。
UntitledD’Angelo

ソウル・ミュージックにヒップホップ、ジャズ、ファンクといったジャンルをミックスさせた、ネオソウルというジャンルの代表的なアーティストとして知られている、ディアンジェロさん。
1990年代から2000年代にかけて大活躍したアーティストで、これまでにはなかったネオソウルというジャンルを作り上げた、パイオニアでもあり、ブラックミュージックの歴史を語る上で、絶対に外せない重要人物です。
こちらの『Untitled』は、そんな彼の代表的な作品で、プリンスさんの『Purple Rain』から影響を受けた、ロマンチックなトラックに仕上げられています。