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ファンクな気分~ファンク・ミュージックの過去と今

実際に音楽ジャンルとしてのファンクを聴いていなくても、ファンキーなといった形容詞を無意識に使われている方は多くいらっしゃいますよね。

言葉としては日常生活に浸透しているファンクに対して、皆さんはどのようなイメージを持たれていますか?

1960年代にその原型が生まれたとされるファンクは、形を変えながら多くのヒット曲の要素として2020年代の今も愛され続けているのです。

今回は、ファンクの基本的な名曲からディスコ、メロウ・グルーヴ、現代のファンクにいたるまで多くの名曲をお届けします。

あなたの中に眠るファンクネスを呼び覚ます、運命の名曲に出会えるかもしれません!

ファンクな気分~ファンク・ミュージックの過去と今(1〜20)

Good TimesChic

ディスコ・ブーム全盛期の1979年に放たれた全米ナンバーワン・ヒット曲にして、ポピュラー音楽全般に多大なる影響を与えたシックの名曲です!

ファンク~ディスコ・バンドの代表的な存在であるシックは、ナイル・ロジャースさんとバーナード・エドワーズさんという、ジャズ畑のミュージシャン2人を中心として、1977年にアメリカはニューヨーク州にて結成されました。

バンドとしての活動はもちろん、お二人は人気音楽プロデューサーとしても世界的に著名な方々ですよね。

冒頭で触れたように、今回紹介している『Good Times』の各方面への影響として最も有名なのが、同年にThe Sugar Hill Gangが発表した、ラップ・レコードの最初期の作品と言われている『Rapper’s Delight』でしょう。

『Good Times』のベースラインなどを引用して演奏し直したトラックが使われており、ヒップホップ史上初のトップ40入りを果たしたことは、当時最先端のファンクネスとグルーブを作り上げたシックの功績と言えそうです。

本能のままにリスナーを躍らせる最高のファンク・ビート、ここに在り!

Them ChangesThundercat

Thundercat – ‘Them Changes’ (Official Video)
Them ChangesThundercat

ロサンゼルス出身、音楽一家の中で育ったステファン・ブルーナーさん。

「サンダーキャット」というアーティスト名で知られるブルーナーさんは凄腕のベーシストであり、シンガーソングライターであり、音楽プロデューサーとしてもグラミー賞を受賞するなど各方面で活躍する存在ですよね。

大の親日家で日本のアニメが大好き、という私たちにとっても親しみやすいキャラクターのサンダーキャットさんが、2017年にリリースしたサード作『Drunk』に収録されている楽曲『Them Changes』は、あのアリアナ・グランデさんもお気に入りという代表曲の一つ。

うねるようなグルーブを生み出すベース・ラインとシンセによるファンクネスは、洗練されたメロウさとフューチャリスティックな空気感を漂わせ、他の誰でもないサンダーキャットさん流儀の音世界を作り上げております。

同郷の盟友、カマシ・ワシントンさんがサックスで参加している点も見逃せません。

なお、歌詞の内容はやるせない傷心ソングといった趣なのですが、MVは侍をモチーフとした内容となっているのがおもしろいですよね!

Lose Yourself to DanceDaft Punk

Daft Punk – Lose Yourself to Dance (Official Version)
Lose Yourself to DanceDaft Punk

2021年の2月22日、YouTubeの公式チャンネルにて解散を発表したフランス出身の男性デュオ、ダフト・パンク。

フランス産ハウス・ミュージックを盛り上げた第一人者というだけでなく、ジャンルレスな音楽性で世界的なヒットを飛ばし続けた彼らの解散の報は、多くの音楽ファンを悲しませました。

ハウスどころか、あまり洋楽を聴かない層にまで知られる名曲を生み出した彼らの偉大なディスコグラフィの中で、今回は彼らの最大のヒット作にして事実上のラスト・アルバムとなった『Random Access Memories』に収録された『Lose Yourself to Dance』を紹介します。

アメリカを代表するファンク・バンドのシックのギタリストであり、プロデューサーとしても活躍するナイル・ロジャースさんと、売れっ子プロデューサーにしてソロ・アーティストとしても人気を博すファレル・ウィリアムさんをボーカルに迎えたディスコ・ファンク・チューンで、サウンドはもちろんどこかノスタルジックなメロディが、聴き手をノスタルジックな80年代へと誘ってくれますよ。

SuperstitionStevie Wonder

盲目というハンデを背負いながら、幼い頃からマルチ・プレイヤーとして、そしてシンガーソングライターとしての才能を見せ、長きに渡って歴史に残る作品を生み出し続けているスティーヴィー・ワンダーさん。

まさに天才と呼ぶにふさわしいスティーヴィーさんが若干22歳という若さでリリースした1972年の名盤『Talking Book』に収録されているこちらの『Superstition』は、シングル・カットされて全米チャート1位を記録したヒット曲であり、スティーヴィーさんを代表する名曲の1つです。

もともとは世界三大ギタリストとして名高いジェフ・ベックさんのために書かれた曲なのですが、当時のスティーヴィーさんのマネージャが反対したことで、スティーヴィーさん自身の楽曲として発表したという経緯があるのですね。

文句なしのファンクネス、抜群のキャッチーさ、文句のつけようがない完ぺきな名曲というのはもちろん、主役級に活躍するスティーヴィーさんが演奏するクラヴィネットの効果的な使われ方も聴きどころですね!

Give Up The Funk (Tear The Roof Off The Sucker)Parliament

Parliament – Give Up The Funk (Tear The Roof Off The Sucker)
Give Up The Funk (Tear The Roof Off The Sucker)Parliament

ファンクの名曲というテーマの常連であり、名曲中の名曲にしてファンク・クラシックスの古典が、こちらの『Give Up the Funk (Tear the Roof off the Sucker)』です!

世界的に最も有名なファンク・バンドの1つにして、いわゆるPファンクの創始者であるジョージ・クリントンさんが率いるパーラメントが1976年に発表したヒット・アルバム『Mothership Connection』に収録されている楽曲であり、彼らにとっても最大のヒット・シングルとなったナンバーです。

アンセミックなコーラス、すべての楽器がメロディではなくビートを刻んでいるようなグルーブの妙、どれを取っても古典の名にふさわしい内容ですよね。

サンプリングの元ネタとしても大人気、というのも当然と言えるでしょう。

タイトルは一種の逆説であり、一筋縄ではいかない知性を感じさせるところも魅力的ですね。