ファンクな気分~ファンク・ミュージックの過去と今
実際に音楽ジャンルとしてのファンクを聴いていなくても、ファンキーなといった形容詞を無意識に使われている方は多くいらっしゃいますよね。
言葉としては日常生活に浸透しているファンクに対して、皆さんはどのようなイメージを持たれていますか?
1960年代にその原型が生まれたとされるファンクは、形を変えながら多くのヒット曲の要素として2020年代の今も愛され続けているのです。
今回は、ファンクの基本的な名曲からディスコ、メロウ・グルーヴ、現代のファンクにいたるまで多くの名曲をお届けします。
あなたの中に眠るファンクネスを呼び覚ます、運命の名曲に出会えるかもしれません!
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ファンクな気分~ファンク・ミュージックの過去と今(1〜20)
KissPrince & The Revolution

作詞作曲や歌唱はもちろん、数多くの楽器演奏からプロデュースまですべてを1人でこなし、とくに全盛期においてはセンセーショナルな話題を振りまきながらも、音楽史に残る天才アーティストとして57年の生涯を駆け抜けたプリンスさん。
日本では「殿下」の愛称でも知られているプリンスさんの音楽性は一口で語れるようなものではありませんが、1986年にPrince & The Revolution名義でリリースされた『Parade』の収録曲にして、殿下の代表曲の1つでもある『Kiss』は、ミニマル・ファンクの究極系と言えそうな全米チャート1位を記録したヒット曲です。
ファンク・ミュージックにおいて重要な楽器と言えるベースを抜いて、ドラム・マシーンとギターのカッティング、殿下による魅惑のファルセット・ボーカルで構成された、スッカスカのファンクネスが圧倒的に素晴らしい。
殿下流儀のファンクネスを、体全体で味わってみましょう。
LevitatingDua Lipa

2020年、自身のキャリアを一段階も二段階も飛躍させたイギリスの若きシンガーソングライターにしてポップ・アイコン、デュア・リパさん。
ディスコやファンクといったテーマを掲げて、大ヒットを記録したセカンド・アルバム『’Future Nostalgia』に収録された名曲たちの中でも、今回はアルバム・コンセプトのもととなったと言われる『Levitating』を紹介します。
最高にポップでキャッチー、レトロな80年代ディスコ~ファンク風のアプローチを現代的にアップデートしたような、言葉にするのも無粋なくらいに楽しく踊れる楽曲ですよね。
ラップ風の歌唱の部分は、80年代ニューウェーブを代表するバンドのブロンディがイギリス英語でラップしたようなイメージだそうで、何とも興味深いですね。
ちなみにダベイビーさんをフィーチャーしたバージョンはシングル・カットされ、大ヒットを記録しています。
さらにはマドンナさんとミッシー・エリオットさんが参加したリミックス・バージョンが実現したのも、納得の一言!
ファンクな気分~ファンク・ミュージックの過去と今(21〜40)
I’ll Take You ThereThe Staple Singers

アメリカを代表するゴスペル・ソウルグループであるザ・ステイプル・シンガーズが1972年3月にリリースした、魂を揺さぶる珠玉のナンバーです。
父と子供たちで構成された家族バンドならではの、息の合ったハーモニーと力強いグルーヴ感が聴く人の心を捉えて離しません。
アルバム『Be Altitude: Respect Yourself』からのシングルカットとなった本作は、スタックス・レコードの名プロデューサー、アル・ベルさんが手掛けました。
アラバマ州のマッスル・ショールズ・スタジオで録音され、人種差別のない理想の世界を願うメッセージを、ファンクとゴスペルの要素を巧みに織り交ぜて表現しています。
ビルボードHot 100で1位を獲得し、誰もが心地よく体を揺らせる爽快なサウンドは、音楽を通じて平和を願うすべての人におすすめの一曲です。
Word UpCameo

1980年代を代表する、ニューヨークが生んだ偉大なファンク・バンドの1つであり、1974年の前身バンドの結成から2020年代の今も、中心人物のラリー・ブラックモンさんを軸として活動を続けるファンクの大御所がキャメオです。
もともとは大所帯のバンドでしたが、徐々にメンバーの人数とサウンドの音数を減らし、時代の流れを意識したエレクトリック・ファンクへサウンドをシフトした彼らがトリオ編成となって、1986年に放った最大のヒット曲『Word Up!』を紹介しましょう。
リズムボックスによる硬質なスネアの音、野性的なラリーさんのボーカル、弾けるベース・ライン、シンセ・サウンド……すべてにおいて80年代としか言いようのない音が詰まった最高のキラー・チューンです!
さまざまなバンドやアーティストもカバーしていますから、それぞれのバージョンを聴き比べてみるのもおもしろそうですね。
Stone RollinRaphael Saadiq

アメリカを代表するソウルシンガー、ラファエル・サディークさんが贈る、真摯な魂の叫びが聴き手の心を鷲掴みにします。
本作は、1960年代のクラシックなソウルサウンドを現代的な解釈で蘇らせたアルバム『Stone Rollin’』に収録された渾身のタイトル曲。
2011年3月にコロムビア・レコードからのリリースとなりました。
ブルースやファンクの要素も加味した力強いリズムと、グルーヴィなベースライン、ヴィンテージキーボードのメロトロンが織りなす重厚なサウンドは圧巻です。
ロサンゼルスの自身のスタジオで1年かけて丁寧に作り込まれた本作は、ソウルミュージックを愛するすべての方にお勧めしたい一曲。
音楽の深い味わいを求める方の心を必ずや満たしてくれることでしょう。
Respect YourselfThe Staple Singers

自己尊重と他者への敬意を訴えかける力強いメッセージソングが、アメリカのザ・ステイプル・シンガーズから届けられました。
1971年10月、Stax Recordsからのリリースとなった本作は、当時の公民権運動後のアフリカ系アメリカ人社会に大きな影響を与えました。
マッスル・ショールズのリズムセクションと共に録音され、ファンクなグルーヴにゴスペルのエッセンスが加わった魂の歌声が心を揺さぶります。
Billboard Hot 100で12位、Hot Soul Singlesで2位を記録し、2002年にはグラミーの殿堂入りを果たしました。
社会への問題提起と希望に満ちた応援歌として、現代においても色褪せることのない輝きを放っています。
前を向いて生きる勇気が欲しい時、自分らしさを大切にしたい時に、ぜひ耳を傾けてほしい1曲です。