歌が上手い。歌唱力が高い日本の女性歌手
ひと口に「歌が上手い」と言っても、その方向はさまざま。
驚異的にピッチ(音程)が安定していたり、超人的な音域があったり、絶妙なリズム感を持っていたり、圧倒的な歌声であったり。
今回は、そんな様々な方向から「歌が上手い」と定評のある女性シンガーさんたち、また僕が長年のボーカルプロデューサー、ボイストレーナーとしての経験から「この人は上手い!」と思う女性シンガーさんたちをピックアップしてみました。
もちろん、シンガー、ボーカリストの魅力は必ずしも「歌の上手さ」にだけあるわけではありませんが、たまには「上手さ」にこだわって聴いてみるのも良いのではないでしょうか?
シンガーを目指す方のご参考にもしていただけると幸いです。
歌が上手い。歌唱力が高い日本の女性歌手(121〜130)
石狩挽歌北原ミレイ

日本の演歌界を代表する歌姫、北原ミレイさん。
1970年に「〜」でデビューした彼女は、1975年にリリースされた代表曲「〜」で大ブレイクを果たしました。
愛知県出身の彼女は若い頃からスポーツ万能で、特にテニスが得意だったそうです。
16歳で佐伯一郎さんに師事し、その後も様々な師匠について演歌の道を歩み始めました。
彼女の歌唱力は、演歌でありながらアップテンポな曲も多く、そのパフォーマンスには若い頃のスポーツ経験が生きているようです。
代表曲「〜」は東京音楽祭で作詞賞と編曲賞を受賞するなど高い評価を受け、1997年には北海道小樽貴賓館に歌碑が建立されました。
演歌ファンはもちろん、若い世代にも聴いてほしい実力派シンガーです。
明日への手紙手嶌 葵

独特の透明感のある歌声で知られる手嶌葵さん。
2006年、スタジオジブリ作品のテーマソングでデビューを飾りました。
優しく包み込むような歌声は、多くの映画やCMで起用され、聴く人の心を癒してくれます。
2014年にはアルバム『Ren’dez-vous』をリリース。
洋楽のカバーアルバムも多数発表し、幅広い音楽性を見せています。
中学生時代に登校拒否を経験し、音楽に救われた経験を持つ彼女の歌声には、聴く人の心に寄り添う温かさがあります。
繊細な歌唱力と表現力豊かな声で、癒しを求める人々の心を掴んで離しません。
悪魔狩り日食なつこ

日食なつこさんは、日本のピアノ弾き語りアーティストさん。
クラシックピアノ歴の長いアーティストさんであることがそうさせるのか、その歌唱スタイルも、少々オペラティックな影響を感じさせるようなパワフルでよく響く歌声に根ざしたもので、一聴するだけで彼女のシンガーとしての高い実力を感じさせてくれるものがあります。
ピアノ弾き語りアーティストとは言っても、ピアノが単なる伴奏楽器としてだけでなく、ボーカルパートと渾然一体となって楽曲を構成しているところも彼女の楽曲の特徴なのではないでしょうか。
少しジャズテイストを感じさせてくれるピアノ演奏や楽曲メロディも魅力的です。
二人でお酒を梓みちよ

昭和を代表する歌姫として知られる梓みちよさん。
1960年代からの長きにわたる活動で、数々の名曲を世に送り出してきました。
1974年にリリースされた代表曲は、オリコン年間ヒットチャート18位を記録。
その独特な歌声と表現力で、時代を超えて愛され続けています。
ステージでは、胡坐をかいて歌うという独自の演出も話題に。
1979年にCBS・ソニーに移籍後も、ヒット曲を連発。
1982年にカバーした楽曲は、彼女の代表作の一つとなりました。
昭和歌謡の魅力を存分に味わいたい方、情感豊かな歌声に心を揺さぶられたい方におすすめです。
歌が上手い。歌唱力が高い日本の女性歌手(131〜140)
涙を抱いた渡り鳥水前寺清子

熊本県出身の歌手、女優として知られる水前寺清子さん。
1965年にデビューし、『三百六十五歩のマーチ』で一世を風靡しました。
NHK紅白歌合戦には22回連続出場し、4回も紅組司会を務めるなど、その歌唱力と存在感は抜群。
1970年には主演ドラマで56.3%という驚異的な視聴率を記録。
明るく元気な歌声と、どこか懐かしさを感じさせる温かみのある歌唱は、幅広い世代に愛され続けています。
健康面での苦難を乗り越え、今なお精力的に活動を続ける姿勢には、多くの人が勇気づけられているのではないでしょうか。
むらさき雨情藤あや子

1987年にデビューした藤あや子さんは、演歌歌手として知られる一方で、ロック音楽も好むという意外な一面を持つシンガーです。
1992年の『こころ酒』で大ブレイクを果たし、第25回日本有線大賞を受賞。
同年のNHK紅白歌合戦にも初出場を果たしました。
藤さんの魅力は、艶のある声質と安定した歌唱力。
また、自身で作詞作曲も手がける多才ぶりも注目に値します。
最近では、SNSを通じて自身のライフスタイルを発信するなど、新たな挑戦も続けています。
演歌ファンはもちろん、様々なジャンルの音楽を楽しむ方にもおすすめの歌手です。
京都から博多まで藤圭子

独特のハスキーな声と深い情感を込めた歌唱で知られる藤圭子さん。
1969年に『新宿の女』でデビューし、瞬く間に演歌界のスターとなりました。
彼女の音楽性は、演歌を基調としながらもロックやジャズなどの要素を取り入れ、特に若者たちからの支持を集めました。
天性のリズム感とロック世代に意識されたビート、そして「行き場のない孤独と切なさ」をテーマにした歌詞は、多くの人々の共感を呼びました。
藤圭子さんの楽曲は、オリコンチャートで長期間にわたり上位を維持し、日本のポップカルチャーに大きな影響を与えました。
彼女の人生は華やかな舞台の裏で数多くの困難に直面していましたが、そのすべてを音楽と人生に反映させ、独自の芸術性を高めていきました。