【男性向け】ミックスボイスの練習曲、参考になる曲
ミックスボイスというワード。
皆さんも一度くらいはお耳にされたことのあるワードでしょう。
この記事にたどり着いた方なら、常日頃から「ミックスボイスを習得したい!!」と強く思われている方も多いかもしれないですね。
実際、僕のところにボイトレのレッスンに来られている生徒さんの中にも「ミックスボイスができるようになりたいです」というご要望をお持ちの方も非常に多いです。
では、ミックスボイスって一体どんなものかというテーマで発声法について説明すると本が一冊書けるほどの内容になってしまうので、ここでは世間の多くの方の認識に倣って「地声とファルセット(裏声)の中間の声」ということにしておきますが、そのミックスボイスを習得すると、地声成分と裏声成分の混ぜ方を微妙にコントロールして成分比をコントロールすることで、さまざまな歌唱表現ができるようになり、また歌える楽曲の幅も広がってきます。
本稿では、そんな現代の楽曲を歌うための必須テクニックとも言えるミックスボイスの習得に役立ちそうな曲を集めてみました。
各曲の紹介記事の中には、ごく簡単にですが『歌うためのアドバイス』的なことも含めているので、それもご参考にされた上でぜひ日頃の歌の練習にお役立てください。
【男性向け】ミックスボイスの練習曲、参考になる曲(81〜100)
GIFTMr.Children

Mr.Children(以下ミスチル)の通算32作目のシングルで2008年7月リリース。
NHK北京オリンピック・パラリンピック放送テーマソングに採用されているほか、当時、いくつかのCMソングに起用されていました。
ミスチルでボーカルを務める桜井さんといえば、どちらかと言えばパワフルな歌唱が特徴的な印象で、あまりミックスボイスの使い手という印象はないかもしれませんが、この曲のAメロ部分の比較的高音で歌われている箇所やサビの高音箇所などでは、非常に効果的にミックスボイス的な発声が使われていて、その歌唱がこの曲の訴求力を非常に高くしている気がします。
注意深く聴いていないと聞き逃してしまうかもしれないので、原曲をよく聴いて研究してみてください。
ほんの一瞬出てくる柔らかいハイトーンの重要性がお分かりいただけることと思います。
もちろん歌唱を習得することで得られるものはとても大きいですよ!
LA・LA・LA LOVE SONG久保田利伸 with NAOMI CANBEL

久保田利伸さんの16作目のシングルで、1996年5月13日リリース。
久保田利伸 with NAOMI CAMPBELL名義でリリースされています。
1990年代に社会現象的な注目を集めていた月9枠の中でもとくに好評を呼んだ、フジテレビ系テレビドラマ『ロングバケーション』主題歌にも採用されて大ヒットしましたね。
久保田さんと言えば、ジャパニーズR&B界でも屈指の実力派シンガーとして知られていますが、この楽曲でご披露されているミックスボイスも見事と言えるものだと思います。
おそらく声の高次倍音成分を少し抑えめにして柔らかくミックスボイスを出すために、普通なら鼻腔共鳴を使うところを声を軟口蓋に当てて上顎洞共鳴を効果的に使われているものと思われます。
一曲通してよく聴いて、声の高次倍音成分の変化をしっかりと研究することで、ミックスボイスの効果的な使い方の参考曲、練習曲としてとても秀逸な一曲です。
Cry BabyOfficial髭男dism

Official髭男dismのデジタル配信限定シングルで、2021年5月7日リリース。
楽曲の中での転調がとても印象的な作りになっていますが、その複雑に展開する楽曲メロディに合わせるように、ボーカルの発声もさまざまに切り替えて歌を表現する必要があります。
この曲で使われているミックスボイスは、いわゆる地声ベースのもので、突き抜けるようなハイトーンを実現しています。
それだけにミックスボイスの練習素材としては、かなり上級者向けのものとなると思われますが、これを習得したときには、きっとあなたもシンガーとして確実にランクアップできると思います。
WHITE BREATHT.M.Revolution

T.M.Revolutionの6枚目のシングルで1997年10月リリース。
この曲はテンポも速く、使用されている最高音もhi Bと非常に高いので、これを歌うにはミックスボイスの習得が必須となるでしょう。
また、ミックスボイスと言ってもR&B系の曲などでよく使われる、ファルセット(裏声)寄りのソフトなミックスボイスではなく、声帯をしっかりと締めて息漏れを少なくした地声寄りのミックスボイスを使う必要があるので、発声の基礎がある程度身についている中上級者向けの練習曲と言えると思います。
しっかりと上体と声を腹筋で支えて、いわゆる「喉声」にならないよう注意しながら練習してくださいね。
また逢う日まで尾崎紀世彦

尾崎紀世彦さんのソロ2枚目のシングルで1971年3月リリース。
リリース年からお気付きの方も多いかと思いますが、この曲で聴ける歌唱は、例えば現代的なR&B系の曲などで聴けるようなソフトなものでも、メタル系の曲で聴けるような金属的な高音でもなく、どちらかと言えば、クラシックのオペラの発声を元にそれを応用したものと言えるでしょう。
濁りなく中高域を響かせるためのミックスボイス(当時はまだミックスボイスという概念はなかったかも?)と言えるでしょう。