切ないクラシックの名曲。おすすめのクラシック音楽
切ないクラシックを一挙紹介!
一口に切ないクラシックといっても、その曲調はさまざまです。
今回はピアノからヴァイオリン、小品や室内楽、協奏曲やオーケストラの曲など、さまざまなクラシックの切ない名曲をピックアップしてみました。
定番のものはもちろんのこと、クラシックを愛聴している方でもなかなか聞き覚えのない、マイナーな作品まで幅広くラインナップしています。
これからクラシックを知りたい方でも、既にクラシックにどっぷり浸かっている方でも楽しめる内容になっていますので、ぜひ最後までごゆっくりとご覧ください!
切ないクラシックの名曲。おすすめのクラシック音楽(1〜10)
アダージョTomaso Albinoni

1963年に公開された映画『審判』で鮮烈な印象を与えた曲である『アルビノーニのアダージョ』。
アルビーニというのはバロック時代の作曲家のことであり、20世紀に活躍したイタリアの音楽学者であるレーモ・ジャゾットがアルビノーニの自筆譜の断片を発見し、それを基にこの曲を作曲したと言われています。
心臓の鼓動のような低音のリズムと対話するようなメロディの掛け合いという、バロック時代の音楽の特徴が生かされています。
オルガンと弦楽器が奏でる、切なく感傷的な旋律が印象的な一曲です。
ヴァイオリン協奏曲より 第一楽章Felix Mendelssohn

「メソコン」という通称でも親しまれているメンデルスゾーンのバイオリン協奏曲。
ベートーベン、ブラームス、チャイコフスキーのバイオリン協奏曲と合わせて「四大バイオリン協奏曲」と呼ばれるほどの名曲です。
メンデスゾーンの音楽は清澄で神秘的な響きを持っており、その音楽性により幼い頃から天才ともてはやされていました。
力強く激しく始まるこの曲ですが、メンデルゾーンらしい流麗な旋律も随所にみられます。
切なさと美しさ、激しさが織り合わさった一曲です。
弦楽のためのアダージョSamuel Barber

バーバーさんはアメリカを代表する作曲家です。
作品は管弦楽、室内楽、劇音楽、歌曲、ピアノ曲など多くありますが、このアダージョが代表的な作品だと言われています忍び泣くようなメロディからはじまり、激しいクライマックスまで盛り上がります。
ジョン・F・ケネディの葬儀で使われてからアメリカで有名になり、訃報や葬送、慰霊祭などでよく使われるようになりましたが、バーバーさんは「葬式のために作った曲ではない」と不満を述べていたそうです。
切ないクラシックの名曲。おすすめのクラシック音楽(11〜20)
弦楽四重奏曲第2番ニ長調1楽章Alexander Porfiryevich Borodin

19世紀ロシアの化学者であり作曲家でもあったアレクサンドル・ボロディンが、1881年に完成させた傑作です。
妻エカテリーナへの愛情が込められ、ドイツ・ハイデルベルクでの思い出を反映しているとされています。
ボロディンが最も愛したチェロを活かした歌うようなメロディが特徴的で、ロマン主義的でありながらロシアの民族音楽に根ざした独特のスタイルが魅力です。
本作は、クラシック音楽に興味はあるもののなじみが薄い方にもおすすめです。
優美で情感豊かな旋律が、聴く人の心に染み入るような感動を与えてくれるでしょう。
オーボエ協奏曲ニ短調 第二楽章Alessandro Marcello

現在ではオーケストラに欠かせな楽器と知られているオーボエが、独奏楽器として最も華やかに活躍したのは18世紀でした。
18世紀のイタリアの作曲家であるマルチェッロが作曲したこの曲は、オーボエのために書かれた最初の協奏曲の一つとされています。
弦楽器とチェンバロによって静かに奏でられる伴奏にのって、漂うような旋律を演奏するオーボエが切なく魅惑的な印象を与えます。
1971年に公開された映画『ヴェニスの愛』で使用されたことでも、注目を浴びた作品です。
弦楽四重奏曲第1番 第2楽章Pyotr Tchaikovsky

ロシアの作曲家ピョートル・チャイコフスキーが1871年に完成させた傑作です。
ロシア民謡をモチーフにした美しい旋律は、聴く者の心を深く揺さぶります。
チャイコフスキーの卓越した才能が遺憾なく発揮された本作は、彼の作品の中でも代表作の一つとして広く親しまれています。
静謐な中にも豊かな感情表現が込められ、聴く者を幻想的な世界へと誘います。
作曲当時、経済的困難に直面していたチャイコフスキーの心情が、切なくも美しい旋律に反映されているようです。
クラシック音楽の魅力を存分に味わいたい方におすすめの一曲です。
交響曲第2番第3楽章Sergei Rachmaninov

ロシアの作曲家セルゲイ・ラフマニノフが、1906年から1907年にかけて作曲した交響曲の一部です。
1908年1月にサンクトペテルブルクで初演され、ラフマニノフの作曲家としての自信回復に大きく貢献しました。
本作は、美しい旋律と深い情感が特徴で、特にクラリネットによる印象的なソロが聴く人の心を捉えます。
郷愁や静かな幸福感を表現した長い旋律と豊かなハーモニーが、ラフマニノフのロマンティックな才能を存分に引き出しています。
感動的な音楽体験を求める方や、クラシック音楽の魅力を再発見したい方におすすめの一曲です。