切ないクラシックの名曲。おすすめのクラシック音楽
切ないクラシックを一挙紹介!
一口に切ないクラシックといっても、その曲調はさまざまです。
今回はピアノからヴァイオリン、小品や室内楽、協奏曲やオーケストラの曲など、さまざまなクラシックの切ない名曲をピックアップしてみました。
定番のものはもちろんのこと、クラシックを愛聴している方でもなかなか聞き覚えのない、マイナーな作品まで幅広くラインナップしています。
これからクラシックを知りたい方でも、既にクラシックにどっぷり浸かっている方でも楽しめる内容になっていますので、ぜひ最後までごゆっくりとご覧ください!
切ないクラシックの名曲。おすすめのクラシック音楽(11〜20)
夜想曲(ノクターン)第20番「遺作」Frederic Chopin

ショパンの死後、発表された夜想曲(ノクターン)で初め「アダージョ」という題でしたが、今では「レント・コン・グラン・エスプレッシオーネ」や「遺作」と呼ばれています。
映画「戦場のピアニスト」で使用されています。
曲の中間部は「ピアノ協奏曲第2番」の1・3楽章にある旋律が引用されていて、お姉さんがピアノ協奏曲を練習するために作られたといわれています。
エチュードop.10-3 ホ長調「別れの曲」Frederic Chopin

冒頭の旋律はとくに有名で、誰もが一度は聴いたことがあるのではないでしょうか。
1934年のショパンの生涯を描いたドイツ映画『別れの曲』でこの曲が使われていたため、日本では「別れの曲」の名で親しまれています。
この曲を作曲した頃、ショパンは故郷ポーランドを離れパリへと拠点を移しています。
切なさと情熱を秘めているこの曲は、「パリでの成功を夢見る心情」と「田舎を懐かしむ心情」が重なり合い、複雑な心境だったであろうショパンの心情が伝わってくるような作品です。
トロイメライRobert Schumann

本来はピアノ曲ですが、ヴァイオリンで演奏したものも、さまざまな場所で多く使用されています。
美しく寂しい曲で、静かな場所で聴いていたくなりますね。
他にもシューマンは「子供のための〜」という子供の学習用のピアノ曲を作っているので、ぜひそちらもチェックしてみてください。
夏の朝Heino Kasuki

フィンランドの作曲家ヘイノ・カスキの手による、作品番号Op. 35-1「夏の朝」として知られるピアノ曲です。
本作は、北欧の澄み切った朝の空気をそのまま音にしたような、透明感があふれる旋律がとても美しい曲です。
繊細なトリルは木漏れ日のきらめきを思わせ、穏やかながらも徐々に広がる明るさが、聴く人の心を爽やかに満たしてくれるでしょう。
ジメジメとした暑さを忘れさせてくれるような清涼感があり、静かに音楽を楽しみたい時にぴったりです。
1920年代初頭に作られたとされ、ピアニスト舘野泉による名盤『Piano Works』にも収録されています。
「無言歌集 第2巻」より ヴェネツィアの舟歌 第2 嬰へ短調Felix Mendelssohn

繊細で優美な作品を数多く残したドイツの作曲家、フェリックス・メンデルスゾーン。
なかでも有名なのが「言葉のない歌」と称されるピアノ小品集『無言歌』です。
『無言歌』は8巻に分かれており、『ヴェネツィアの舟歌 第2 嬰ヘ短調』は第2巻に収められているもの悲しいメロディが涙を誘う名曲です。
全48曲それぞれにタイトルが付けられていますが、メンデルスゾーンが自ら名付けたのはそのうちたった5曲のみ。
『ヴェネツィアの舟歌 第2 嬰ヘ短調』もその一つであり、『無言歌』のなかでも非常に美しく印象的な作品として親しまれています。
レクイエムWolfgang Amadeus Mozart

レクイエムとは死者のためのミサ曲で、こちらの曲とヴェルディ、フォーレの曲が『三大レクイエム』と呼ばれています。
このレクイエムはモーツァルトが亡くなる直前に書いた曲で未完成のままに終わっており、のちに弟子の手によって完成しました。
彼の死後、じつはこのレクイエムは死の世界からの使者の依頼で本人のために書いたものだといううわさがたち、当時話題となりました。
実際、死を身近に感じながら書いた曲なのは事実で、それを考えながら聴くとグッとくるものがありますね。
切ないクラシックの名曲。おすすめのクラシック音楽(21〜30)
夢Claude Debussy

フランス印象派音楽の巨匠クロード・ドビュッシーが1890年頃に作曲したピアノ曲は、夢幻的な雰囲気に満ちた傑作です。
分散和音にのった甘美な旋律とコラール風の中間部から成り、約4分の演奏時間で聴く者の想像力を刺激します。
ドビュッシーがドイツやバリを訪れ、さまざまな音楽的影響を受けていた時期の作品で、彼の音楽キャリアの重要な一歩を示しています。
本作は、クラシック音楽に親しみたい方や、心を落ち着かせたい方におすすめです。
穏やかな旋律が心に染み入り、まるで夢の中にいるような感覚を味わえるでしょう。