切ないクラシックの名曲。おすすめのクラシック音楽
切ないクラシックを一挙紹介!
一口に切ないクラシックといっても、その曲調はさまざまです。
今回はピアノからヴァイオリン、小品や室内楽、協奏曲やオーケストラの曲など、さまざまなクラシックの切ない名曲をピックアップしてみました。
定番のものはもちろんのこと、クラシックを愛聴している方でもなかなか聞き覚えのない、マイナーな作品まで幅広くラインナップしています。
これからクラシックを知りたい方でも、既にクラシックにどっぷり浸かっている方でも楽しめる内容になっていますので、ぜひ最後までごゆっくりとご覧ください!
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切ないクラシックの名曲。おすすめのクラシック音楽(31〜40)
悲しきワルツSibelius

シベリウスは、彼の義兄である劇作家のアルヴィド・ヤルネフェルトの書いた戯曲『クオレマ(死)』のために、『悲しきワルツ』という劇音楽を作曲しました。
その中の一曲に手を加え、独立した作品として発表したのがこの曲です。
この曲は、母が死の幻影に誘われて病床から起き上がって踊る、という戯曲中の一つの情景を描写したワルツです。
死を目前とした人の悲しみや幻想性、そしてどこか狂気じみた感覚がシベリウスの独特な手法によって描かれています。
アラベスク・ヴァルサンドMischa Levitzki

レヴィツキーはウクライナ出身で、主にアメリカで活躍したピアニストです。
彼の演奏は、曲の作られた背景や作曲者の糸を追求するのではなく、作品そのものの様式や個性を捉え、感情的にならずに技巧を明確にしていたと言われています。
作曲家としては有名ではありませんが、生涯にわたりピアノ用編曲を数多く残しています。
哀愁が漂うバイオリンやギターの音色とエネルギッシュな踊りが魅力であるジプシー音楽の、その雰囲気と特徴的なリズムを生かした一曲です。
交響曲第3番第3楽章Johannes Brahms

初演者は「この曲は、ブラームスの「英雄」だ」と表現しましたが、全体を通した曲想は、闘争よりも哀愁やロマンチックなものがイメージされます。
木管の響きの上に、チェロが哀しげな旋律を歌います。
このテーマは映画でも使われ、歌詞をつけてポピュラーミュージックとしても歌われています。
無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番第5曲「シャコンヌ」J.S.Bach

「音楽の父」と呼ばれているバッハが35歳のときに書いたものであり、今でもバイオリンの最も重要なソロ・レパートリーの一つです。
全6曲からなる『無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ』の中でも、この第2番の『シャコンヌ』が最も有名です。
もともとシャコンヌとは、イタリア起源の緩やかな3拍子の舞曲の様式を指し、バッハの時代には「オスティナート・バス」と呼ばれる即興演奏を前提とした変奏の形式によく用いられていました。
この曲も短いバスのテーマがさまざまに装飾され、壮大な世界が創造されていきます。
夜の海辺にてHeino Kasuki

北欧の夜の海辺にきらめく光の粒を音にしたような、そんなピアノ小品はいかがでしょうか。
このフィンランドの作品は、ピアノの高音が澄み渡り、まるで夜空にまたたく星々を眺めているかのような気分にさせてくれます。
ピアニスト舘野泉が1999年4月に残した録音でもその魅力は際立っており、繊細な音色が心の奥深くに染み渡りますね。
本作の持ち味である穏やかで幻想的な旋律は、夏の蒸し暑さを忘れさせてくれることでしょう。
静寂の中で美しいピアノの響きに耳を傾け、涼やかなひとときを過ごしたいあなたにおすすめの作品です。
切ないクラシックの名曲。おすすめのクラシック音楽(41〜50)
『シャコンヌ』 ト短調Tomaso Antonio Vitali

ヴィターリはバッハと同じバロック時代にイタリアで生まれたヴァイオリン奏者です。
作品はいくつかを残されていますが、この「シャコンヌ ト短調」だけが知られています。
「シャコンヌ」とはこの時代の3拍子の舞曲で、「シャコンヌ」といえばバッハかヴィターリかというぐらい有名な曲です。
熱い主題と変奏が美しい曲ですが、近年の研究で、この曲はヴィターリのものではないという可能性も指摘されています。
海辺の夕暮れ H.128 第3曲「嵐の海辺」Bohuslav Martinů

ピアノの巧みなアルペジオが、夕暮れ時の海辺に打ち寄せる波、そして吹きすさぶ風の情景を描き出す作品です。
ボフスラフ・マルトゥーによる本作は、1921年に書かれたピアノ独奏のための小品で、アルバム『Evening on the Sea-shore H.128 他3曲』に収録されています。
印象派的な色彩が豊かな響きのなかに、ロンド形式という古典的な骨格が息づき、自然の描写と構築美の対話が見事な1曲となっています。
ダイナミックな展開は副題の「嵐」を思わせ、技巧的なカデンツァを経て再び穏やかさを取り戻す構成が印象的です。
夏のひとときに、ドラマティックでありながらも涼やかなピアノの調べに浸りたい方に聴いてほしい名曲です。






