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【名作クラシック】涙が出るほど美しい珠玉の名曲を一挙紹介

クラシック音楽の名曲は、テレビや映画、ショッピングモールなどで流れており、日常生活のBGMとして私たちの生活に浸透しています。

「この曲を聴くとなぜか涙が……」と感じていた楽曲が、実はクラシック音楽だったということも多くあります。

今回は、そんなクラシック作品のなかから、「泣けるほど切なく美しい」をテーマに、クラシック史に残る名曲を厳選!

繊細さと大胆さをあわせ持つクラシックならではの奥深い響きを、心ゆくまでお楽しみください。

【名作クラシック】涙が出るほど美しい珠玉の名曲を一挙紹介(71〜80)

プニャーニの様式による前奏曲とアレグロFritz Kreisler

クセになる!【プニャーニの様式による前奏曲とアレグロ【F.Kreisler / Prelude and Allegro(クライスラー / 前奏曲とアレグロ)】
プニャーニの様式による前奏曲とアレグロFritz Kreisler

20世紀を代表する世界的バイオリニストの1人であるフリッツ・クライスラーの、バイオリンとピアノのための小品。

曲名にある「プニャーニ」とは、18世紀イタリアのバイオリニストであるガエターノ・プニャーニのことです。

冒頭、マルカートの4分音符のみで提示されるアレグロの主題は、聴く者の魂を揺さぶるかのような強い意志と悲劇性を帯びています。

やがて16分音符を中心にした技巧的な変奏曲が続き、重音を駆使した畳みかけるようなフレーズによって劇的なクライマックスへと向かっていきます。

ヴォカリーズ Op.34-14Sergei Rachmaninov

ロシアを代表する偉大な作曲家、セルゲイ・ラフマニノフさん。

彼の作品のなかでも特にオススメしたいのが、こちらの『ヴォカリーズ Op.34-14』。

本作のタイトルでもあるヴォカリーズというのは、本来、母音のみで歌う唱法のことを指します。

胸が締め付けられるような哀愁ただようメロディは、ピアノ作品としても非常に魅力的です。

深い悲しみや哀愁といったテーマ性が好きな方にとっては、感性に訴える作品といえるでしょう。

ぜひチェックしてみてください。

バラード第1番Frederic Chopin

牛田智大 – ショパン: バラード 第1番 ト短調 作品23
バラード第1番Frederic Chopin

「バラード」とは、「物語」を意味するフランス語が起源となっており、一般には、物語詩を指す言葉です。

ショパンが活躍したロマン派という時代は、音楽の中に文学を取り入れられる傾向も見られるようになりました。

この作品は、ポーランドの詩人アダム・ミツキェヴィチのバラッドにインスピレーションを得たと言われています。

第1番は全4曲のバラードの中で最も人気のある作品です。

陰鬱さや淡麗さと力強さを併せもち、さまざまに表情が変化するのが特徴です。

主よ、人の望みの喜びよJ.S.Bach

こちらの曲はヨハン・ゼバスティアン・バッハが1723年に作曲しました。

教会カンタータ、『心と口と行いと生活で』の最後の曲としてつくられました。

対旋律が織りなすハーモニーは美しく荘厳です。

日本でいえば江戸時代に、このような曲がドイツで演奏されていたと思うと不思議ですよね。

この曲は人気があり、クラシックギターやピアノの曲としてもアレンジされています。

結婚式やクリスマスなどでも耳にすることが多い曲です。

動物の謝肉祭 第13曲「白鳥」Camille Saint-Saëns

宮田 大 Dai Miyata/サン=サーンス:白鳥 Saint-Saëns-Le Cygne(The Swan)
動物の謝肉祭 第13曲「白鳥」Camille Saint-Saëns

組曲『Le Carnaval des animaux』からの旋律で、カミーユ・サン=サーンスによる名高い作品です。

元は1886年初頭の謝肉祭の余興として構想された組曲中の1曲で、作曲者が存命中に唯一出版を許したものです。

チェロが奏でる流麗なメロディは、水面を滑る白鳥の優雅な姿や、伝説に語られる「白鳥の歌」の幻想的な情景を思わせます。

1905年にアンナ・パヴロワがこの曲に合わせて創作したバレエ「死の白鳥」は世界的に知られ、フィギュアスケートの羽生結弦選手もエキシビションで使用し感動を呼びました。

夏の暑さを忘れさせ、心に潤いを与えてくれるような、美しいチェロの音色に浸りたい方に聴いてほしい一曲です。

組曲「鏡」:洋上の小舟Claude Debussy

夏の午後に、涼やかな風を運んでくれるようなピアノの調べはいかがでしょうか。

クロード・ドビュッシーが手掛けたピアノ連弾のための組曲『Petite Suite』の冒頭を飾るこの一曲は、水面を優雅に漂う小舟を思わせる、穏やかで美しい旋律が心に染み渡ります。

きらめく光や水の揺らぎが目に浮かぶようで、まるで印象派の絵画を音で楽しんでいるかのようですね。

1889年2月に作曲者自らも参加したピアノ連弾で初めて演奏され、フランスの詩人ヴェルレーヌの作品に影響を受けたとされています。

後に1907年にはオーケストラ版も編曲され、そちらもまた違った趣ですてきですよ。

暑さを忘れさせてくれる詩情が豊かな本作は、静かに音楽を楽しみたい方や、日常に美しいアクセントを加えたい方にぴったりでしょう。

ピアノの優しい響きが、きっと心地よい時間をもたらしてくれます。

古い時計台 Op.48-2Heino Kaski

H.Kaski: Das alte Glockentürmchen Op.48 Nr.2 カスキ:古い時計台 作品48-2
古い時計台 Op.48-2Heino Kaski

フィンランドを代表する偉大な作曲家、ヘイノ・カスキさん。

第一次世界大戦により大きな活躍はできませんでしたが、いくつかの名作を生み出してきました。

今回ご紹介する『古い時計台 Op.48-2』は、彼の代表作の一つ。

悲劇的なメロディが特徴で、暗い曲ではあるものの、きらびやかな雰囲気を感じさせます。

中盤の長調と短調が入り乱れる部分が、感情の揺れを見事に表現しているので、ぜひ注意しながら聴いてみてください。