和ジャズのすすめ~日本人ジャズの名盤・オススメの1枚
ジャズという音楽ジャンルに興味がない方であれば、何となく外国の音楽といったイメージがあるかもしれません。
実はここ日本において、世界に誇る名プレイヤーは多く輩出されていますし、素晴らしい名盤も数え切れないほどにリリースされているのですよ。
今回は、そんな日本人ミュージシャンによる「和ジャズ」の名盤を集めた内容でお届けします!
60~70年代を中心とした往年の名盤を中心として、90年代から00年代に発表された作品にも目を向けたラインアップとなっております。
海外のジャズとは一味違う、日本人ならではのジャズ・ミュージックをぜひお楽しみください!
和ジャズのすすめ~日本人ジャズの名盤・オススメの1枚(51〜55)
Liquid Fingers渡辺香津美

1971年に17歳という若さでアルバムをリリース、圧倒的なテクニックでシーンに若き天才ギタリストとして鮮烈なデビューを果たした渡辺香津美さんが、1980年に発表したフュージョン・アルバムにして大ヒット作です!
鮮やかな黄色で統一されたジャケットも印象深い本作の『トチカ』という何とも不思議な語感を持つアルバム・タイトルですが、これは渡辺さんが飼っていた愛犬のお名前「図知華」から取ったものだそうですよ。
ヴィブラフォン奏者のマイク・マイニエリさんを共同プロデュースに迎え、マイケル・ブレッカーさんやマーカス・ミラーさんといった超一流の海外勢たちと魅せる流麗な演奏の素晴らしさは、今さら語るまでもないでしょう。
日立のオーディオ・ブランド「Lo-D」のCM曲として起用された『ユニコーン』をはじめとして、全曲が渡辺さんの作曲によるもので、天才ギタリストとしてのテクニックだけではなく、メロディーメイカーとしての才能が遺憾なく発揮された作品でもありますね。
ジャズ~フュージョンに興味がある方はもちろん、ロックやポップス、ソウル・ファンなど聴く人を選ばない間口の広さをぜひ味わってみてください!
スターダスト美空ひばり

日本の音楽史において最も偉大な歌手の1人、美空ひばりさん。
昭和歌謡の女王であり、国民的な歌手として永遠に愛され続ける美空さんの歌声は日本人であればどこかで耳にしているはずですし、有名なヒット曲であれば若い方であっても何となく聴いたことがあるという人がほとんどでしょう。
そんな美空さんですが、実は歌謡曲だけではなくジャズ・ナンバーを好んで歌っていたというのは、ある程度詳しい方でないと知られていない事実かもしれません。
美空さんが生前残した2枚のジャズ・アルバムは、美空さんが持つジャズに対する愛情が本物だったことの証言のような作品であり、和ジャズを掘り下げていく上でも欠かすことのできないものだと言えましょう。
本稿で取り上げているのは、1965年に発表された『ひばりジャズを歌う~ナットキング・コールをしのんで』です。
タイトルにあるように、偉大なシンガーであるナット・キング・コールさんをしのんだ作品であり、美空さんが他のシンガーに対してトリビュート・アルバムをリリースしたということだけでも実に貴重な1枚なのですね。
天才的な歌唱力は言うに及ばず、ジャズに対する深い愛情と理解がなければ生まれ得ない表現の素晴らしさはジャズ・ファンも歌謡曲ファンも必聴ですよ!
Theme MustacheTakeshi Inomata & Sound L.T.D

兵庫県出身で現在もドラム塾の校長として活動しているジャズドラマー猪俣猛とコンビによる名曲です。
奇天烈な音調と転調を多く用いた構成でよりトリップ間強めのジャズ作品として楽しむことができます。
卓越したドラミングのシャッフルリズムに躍動するキーボードが高みへと誘う日本史に残る作品へと昇華しています。
くちばしにチェリーEGO-WRAPPIN’

EGO-WRAPPIN’の代表曲の1つで、スカのリズムが利いたアレンジのナンバーです。
2002年にリリースされた曲で10年以上前の作品ですが、今聴いても(見ても)新鮮に感じる、理屈ではなくカッコいい曲です。
ラブストーリーは突然にSOLO-DUO

ギラ・ジルカさんと矢幅歩さんの男女ボーカルユニット”SOLO-DUO”による「ラブストーリーは突然に」。
小田和正の往年の名曲をギラさんが英訳した英語の歌詞が乗って、バンドアレンジになっておりカッコいいジャズです。
このユニットのCDも発売されてるので、邦楽ジャズ好きの人は要チェックです!