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素敵なジャズ

和ジャズのすすめ~日本人ジャズの名盤・オススメの1枚

ジャズという音楽ジャンルに興味がない方であれば、何となく外国の音楽といったイメージがあるかもしれません。

実はここ日本において、世界に誇る名プレイヤーは多く輩出されていますし、素晴らしい名盤も数え切れないほどにリリースされているのですよ。

今回は、そんな日本人ミュージシャンによる「和ジャズ」の名盤を集めた内容でお届けします!

60~70年代を中心とした往年の名盤を中心として、90年代から00年代に発表された作品にも目を向けたラインアップとなっております。

海外のジャズとは一味違う、日本人ならではのジャズ・ミュージックをぜひお楽しみください!

和ジャズのすすめ~日本人ジャズの名盤・オススメの1枚(11〜20)

Scenery

Scenery福居良

北海道平取町出身の福居良さんは、22歳でピアノを独学で始め、約40年間に渡って活躍した偉大なジャズ・ピアニスト。

力強いビバップスタイルと繊細な旋律が特徴的な演奏で、多くのファンを魅了してきました。

1976年12月にトリオレコードからリリースされた処女作『Scenery』は、独学でピアノを始めてからわずか6年後の28歳の時に録音された傑作です。

ビバップからモーダルまで、様々なジャズの要素を取り入れたピアノトリオ編成の本作は、福居さんの卓越した技巧と表現力が存分に発揮された名盤。

2016年に逝去されてからは、YouTubeなどを通じて世界中で再評価され、2024年6月には国内盤LPとして再発売されるなど、その輝きは衰えることを知りません。

美しい旋律と心揺さぶる演奏に魅了されたい方に、ぜひ聴いていただきたい1枚です。

渡良瀬

渡良瀬板橋文夫

板橋文夫さんは、渡辺貞夫さんや日野皓正さんのバンドで活躍し、独自の音楽性を追求してきた実力派ピアニストです。

故郷・栃木県足利市から国立音楽大学へと進み、本田竹廣さんの影響でジャズの世界に魅了された経歴を持ちます。

1982年にDENONレコードからリリースされた『渡良瀬』は、故郷を流れる渡良瀬川からインスピレーションを得た珠玉のソロアルバム。

このアルバムを携え、全国101ヶ所を巡る「渡良瀬一人旅」ツアーを敢行するなど、精力的な活動で多くのファンを魅了しました。

力強い打鍵と繊細なメロディセンスが織りなす演奏は、日本の風景や文化を見事に表現しており、和ジャズの金字塔として高い評価を受けています。

自然や郷愁をテーマにした作品として、情感豊かな旋律に心を揺さぶられたい方におすすめの一枚です。

Something’s Coming

Something’s Coming大野俊三

日本のジャズ・シーンを代表するトランペット奏者、大野俊三さん。

1974年に渡米後、アート・ブレイキーのジャズ・メッセンジャーズに参加し、国際的な活躍を開始したアーティストです。

そんな大野さんが1975年にEast Windよりリリースしたアルバム『Something’s Coming』は、ジャズ・ファンクとフュージョンを融合させた意欲作。

ロイ・ヘインズさんやドン・ペイトさん、菊地雅章さんといった実力派ミュージシャンを迎え、複雑なリズムと斬新なアレンジで魅せる全4曲を収録しています。

後にグラミー賞にもノミネートされた大野さんの才能が、このアルバムで存分に発揮されているのを感じられます。

ジャズの新しい可能性を探求したい方、そして和ジャズの真髄に触れたい方にぜひお薦めしたい1枚です。

Breakout

Wild Goose Chase小曽根真

日本が世界に誇るジャズ・ピアニスト、小曽根真さんが2021年に発表した意欲作『Breakout』。

ジャズとクラシックの両分野で卓越した才能を発揮し続ける小曽根さんが、さらなる進化を遂げようと挑んだ意欲作です。

一流のミュージシャンたちとの共演で、ジャズを基調としながらもフュージョンやラテン音楽など、多彩な要素を取り入れた革新的なサウンドが展開されます。

繊細さと力強さを兼ね備えた圧巻のピアノ演奏は、聴く者を魅了せずにはおきません。

録音からミキシング、マスタリングまで細部にわたるこだわりが感じられ、音質面でも非常に高いクオリティを誇っています。

ジャズの新しい可能性を探求したい方、小曽根さんの音楽的冒険に触れてみたい方にぜひおすすめしたい一枚です。

Toshiko’s Piano

Toshiko’s Blues穐吉敏子

ニューヨークを拠点に活動を続ける穐吉敏子さんは、日本が世界に誇るジャズ・ピアニストでありビッグバンドのリーダーとして知られる存在です。

14回に渡るグラミー賞ノミネート、紫綬褒章受章、日本人初の「ジャズの殿堂」入りなど、その功績は計り知れません。

1954年にリリースされた『Toshiko’s Piano』は、穐吉さんの記念すべきデビュー作。

ノーマン・グランツのプロデュースのもと、オスカー・ピーターソンのリズムセクションをバックに録音された本作は、ハード・バップとクール・ジャズの要素を見事に融合させた傑作として高い評価を受けています。

スタンダード曲の解釈から自身のオリジナル曲まで、卓越したピアノ・テクニックと独自の音楽性が光る本作は、ジャズ・ファンならずとも、音楽を愛するすべての方にお薦めしたい珠玉の1枚です。

POO-SUN

Dancing Mist菊地雅章

「プーさん」の愛称で親しまれた天才ピアニスト菊地雅章さんの1970年作『POO-SUN』は、日本のジャズ史に大きな足跡を残した革新的な一枚です。

ビクタースタジオで録音されたこの作品には、峰厚介さんや市川秀男さんといった日本のジャズ界を代表する実力派プレイヤーが集結。

当時、マイルス・デイヴィスさんの影響を強く受けていた菊地さんの音楽的探求心が、フュージョンとアヴァンギャルドを融合させた斬新なサウンドとして結実しています。

全6曲すべてが菊地さん自身の書き下ろしという意欲作で、フリー・インプロヴィゼーションの要素を取り入れた実験的な試みは、今なお色褪せることのない輝きを放っています。

従来のジャズの枠を超えた表現に挑戦したい方、新しい音楽体験を求めている方にぜひお勧めしたい名盤です。

和ジャズのすすめ~日本人ジャズの名盤・オススメの1枚(21〜30)

キャット

Romance鈴木弘

モダン~フリーを問わず、さまざまなスタイルのジャズをこなすトロンボーン奏者であり、日本のジャズ界において「良い演奏をしたいならトロンボーンはあいつを押さえろ」と言われるほどの腕前とセンスを持った鈴木弘さん。

70年代初頭にアメリカに移住した鈴木さんが一時帰国していた時期に録音された本作『キャット』は、レアグルーブなどを愛好する世代にも支持を集める名盤です。

1975年に伝説的なジャズ・コンボと言われたフリーダム・ユニティのメンバーが集結し、1975年に録音された本作は翌年の1976年にリリースされています。

ファンキーかつソウルフル、メロウかつスピリチュアルな要素も兼ね備えた楽曲群はどれも最高のクオリティを誇り、全編に渡ってクールでカッコ良すぎなグルーブを生み出しておりますね。

鈴木さんの渋い演奏時の顔のアップと、さりげない猫ちゃんのシルエットが絶妙な配置でデザインされたジャケットもナイスです。

1970年代にこのような極上のグルーブを生み出すジャズ・プレイヤーたちによる音楽があった、という事実は本作のようなアルバムを聴けば理解できることでしょう。