和ジャズのすすめ~日本人ジャズの名盤・オススメの1枚
ジャズという音楽ジャンルに興味がない方であれば、何となく外国の音楽といったイメージがあるかもしれません。
実はここ日本において、世界に誇る名プレイヤーは多く輩出されていますし、素晴らしい名盤も数え切れないほどにリリースされているのですよ。
今回は、そんな日本人ミュージシャンによる「和ジャズ」の名盤を集めた内容でお届けします!
60~70年代を中心とした往年の名盤を中心として、90年代から00年代に発表された作品にも目を向けたラインアップとなっております。
海外のジャズとは一味違う、日本人ならではのジャズ・ミュージックをぜひお楽しみください!
和ジャズのすすめ~日本人ジャズの名盤・オススメの1枚(61〜70)
Michelle佐藤允彦

1941年東京生まれ、慶応大学卒業後にバークリー音楽院に留学して作曲と編曲の基礎を学ぶ、という華麗な経歴を持つジャズ・ピアニストにして作曲家の佐藤允彦さん。
ジャズ・ミュージシャンとして素晴らしいリーダー・アルバムの制作はもちろん、さまざまなアーティストのコラボレーションで世界的に高い評価を受けており、レーベルの主催や作曲家としてCM音楽に映画音楽などを手掛けるなど、日本ジャズ界の立役者の1人として、その偉大な功績は疑いようのないものですよね。
そんな佐藤さんにとって記念すべき初のリーダー・アルバムとなった『パラジウム』はベーシストに荒川康男さん、ドラマーに富樫雅彦さんを迎えたトリオ編成として1969年にリリースされ、同年のスイングジャーナル主宰のジャズ・ディスク大賞における日本ジャズ賞を受賞した名盤です。
15分近いアンサンブルで魅せるビートルズの名曲『ミッシェル』のカバー以外は佐藤さんのオリジナル曲で占められており、どこまでも知的かつ繊細、研ぎ澄まされた緊張感と独自のリリシズムが感じ取れる熱演を堪能できますよ。
Trinkets & Things川崎燎

クラシックジャズファンクのコンピレーションとしても収録され、行き過ぎないアシッドジャズフュージョンのバランス感覚が秀逸に光る一曲です。
ギターの洗練された奏法とパーカッションの気持ち良さでラテンジャズとのジョイントとしても多くのDJからも重宝されました。
Babylonia Wind杉本喜代志

1970年代においてジャズギター最重要人物と目されていた杉本喜代志の代表曲です。
和風のジャズアーティストとしても先駆者的な位置付けにあり、楽曲としても荒々しさのある当時のジャズシーンを象徴するような仕上がりとなっています。
煙たい大人の漆黒のジャズを堪能できる深みある一曲です。
宮城野Jazztronik

野崎良太のプロジェクトJazztronikのジャズ名盤です。
妖艶なバイオリンの音色もウッドベースの高貴な演奏が特徴の一曲です。
ジャズの系列としても異彩を放つアダルトでサブカルチャーライクな性質を持つ楽曲で、宮城野の世界観が巧みに表現されています。
ワインレッドの心KEIKO LEE

言わずとしれた、日本を代表するジャズ・ヴォーカリストであるケイコ・リーさんが唄うこの曲は、しっとりした安全地帯の名曲。
ケイコ・リーさんは2017年9月にJ-POPのカヴァーアルバムを発売されたようで、ぜひ聴いてみたいアルバムです。
Yura YuraOvall feat. 青葉市子

ジャズサンプルの匠Mabanuaを中心としたジャズ、ポストロックユニットOvallの名曲です。
当曲のポップス要素は強めとなっていますが、ジャズで培った確かなコンポーズワークによってテイストとしてのジャズの奥行きを感じられる一曲となっています。
ウィスパーな青葉市子のボーカルが光り、ジャズの奥深さまでも体感できる世界観となっています。
It’s MagicT-Square feat. Marlene

日本を代表するジャズフュージョンアーティストT-Squareと日本にも造詣の深いフィリピンマニラ発のシンガーマリーンとのコラボ楽曲です。
より日本人にも耳馴染みするシャンソンのような歌唱でありながらも確かな演奏でサポートすることで日本ジャズ史にも新風を巻き起こした一曲としても知られています。