ロベルト・シューマン|名曲、代表曲をご紹介
ベートーヴェンやシューベルトのロマン的後継者として評価され、交響曲から合唱曲まで幅広い分野で作品を残した作曲家、ロベルト・シューマン。
彼の作品はこれまでに、ピアノ曲と歌曲においてとくに注目されてきました。
古典派とロマン派の両方の様式を上手く掛け合わせており、ほかの作曲家にはない叙情的でロマンティックな作品が多く存在します。
今回はそんなシューマンの名曲、代表曲をピックアップしました。
後の作曲家にも大きく影響を残したシューマンの作品を、ぜひ聴いてみてください。
ロベルト・シューマン|名曲、代表曲をご紹介(121〜140)
子供の情景 Op.15 第7曲 トロイメライRobert Schumann

ドイツが生んだロマン派を代表する作曲家、ロベルト・シューマンによる『子供の情景』は彼のピアノ曲の中でも非常に有名な作品の1つで、本稿で紹介しているのは特に有名な第7曲『トロイメライ』です。
演奏技術的な面よりも、繊細な表現力が重要視されるタイプの作品で、タイトル通り夢見心地で優しい雰囲気を持った楽曲ですよね。
なかなか眠れない真夏の夜でもこの曲を子守歌のように聴けば、安眠効果があるかもしれません。
余談ながら、子供というタイトルは付いていますが子供向けの作品ではなく、大人の視点で見た「子供時代の情景」とでも言うべき作品なのですね。
ピアノが弾ける方であれば、こちらの『子供の情景』に賛辞を送ったフランツ・リストのように娘さんに弾いて聞かせるのもいいですが、子供の頃の思い出に浸りながら自分のために弾いてみてはいかがですが。
交響的練習曲 Op.13Robert Schumann

ドイツ・ロマン派を代表する作曲家、ロベルト・シューマン。
彼が残したピアノ独奏曲『交響的練習曲 Op.13』は、練習曲の枠を超えた高度な表現力を要求する作品集です。
この曲は、シューマンの友人であるイギリス人作曲家ウィリアム・ベネットに献呈されました。
当初は12曲で出版されましたが、1852年の改訂版では曲数が減らされ『変奏曲形式による練習曲』と改題。
没後の1890年、ブラームスの校訂で未発表の5曲が加えられた全17曲の第3版が完成しました。
一貫して流れるモチーフを軸に、多彩な変奏が繰り広げられる『交響的練習曲』は、シューマンのピアノ作品の中でも最難関とされています。
複雑な和声とテクニックを駆使して、彼の創造力の探求の軌跡をたどってみてはいかがでしょうか?
幻想曲 ハ長調 Op.17Robert Schumann

ロマン派の巨匠、ロベルト・シューマンは、ピアノ音楽や歌曲で名高い作曲家です。
彼の代表作である『幻想曲 ハ長調 Op.17』は、クララ・ヴィークとの結婚前の複雑な感情が込められた、情熱的な愛の手紙のような役割を果たしています。
3つの楽章には、シューマンの抑制できない情感が表現され、特に第1楽章では、ベートーヴェンの『遠き恋人に寄せる歌』からの引用によって、クララへの深い慕情が感じられます。
本作は技術的にも非常に高度な作品ですが、シューマンとクララの愛を体現した美しく親密な音楽は、ロマンティックな雰囲気を楽しみたい人にオススメです。
おわりに
ロベルト・シューマンの名曲、代表曲をご紹介しました。
ほかの作曲家にはない、シューマン独特の音楽性を感じられたでしょうか?
妻クララへの思いをのせた作品も多くあり、彼の繊細さや深い愛も伝わりますね。
子供のために作られたピアノ曲もたくさんあるので、ピアノをこれから始める方も、ぜひレパートリーの一つとして取り組んでみてください!