夏に聴きたいクラシック|涼しげ&爽やかな名曲をピックアップ
夏といえばどんな情景を思い起こしますか?
キラキラと輝く青い海、照りつける太陽が眩しい白い砂浜、濃い緑が目にも鮮やかな山々……。
ジメジメと蒸し暑いなかでも、爽やかな風景を思い浮かべると、ほんの少しだけ暑さが和らぐような気がしませんか?
この記事では、そんな皆さんのイメージをさらに広げてくれる、夏にピッタリのクラシック作品をご紹介します。
この夏は、涼しげな雰囲気を演出してくれる珠玉のクラシック音楽とともに、爽やかに過ごしましょう。
夏に聴きたいクラシック|涼しげ&爽やかな名曲をピックアップ(71〜80)
水の戯れMaurice Ravel

フランスの作曲家モーリス・ラヴェルさんが1901年に作曲したピアノ曲は、夏の暑さを忘れさせる涼やかな1曲。
水の動きや光の反射を音楽で描き出す繊細な表現が特徴的です。
ラヴェルは「水にくすぐられて笑う河神」という詩の一節を題辞に掲げ、自然の描写と音楽的表現の融合を意図しました。
複雑な和声や七の和音、九の和音の使用など、当時としては革新的な要素が含まれています。
水の流れや滴る様子、波の動きを表現するこの曲は、夏のドライブや読書のBGMにピッタリ。
爽やかな響きをお楽しみください。
マドリードの夏の夜の思い出Mikhail Glinka

数々の名曲を残し「近代ロシア音楽の父」とまで評されているミハイル・グリンカ。
彼が清々しいマドリードの夏の情景を思い描いて制作したのが『マドリードの夏の一夜の思い出』です。
こちらはスペイン序曲の第2番に当たる曲で、パワフルなサウンドが印象的な作品です。
その構成も大きな魅力で、前半部分は弦楽器をメインとした重低音を楽しめる、そして後半は打楽器が入ってきてテンポアップしていくというものに仕上がっています。
En sommerdag paa landet (A Summer’s Day in the Country), Op. 55: I. Early: Allegro vivoNiels Gade

19世紀半ばから後半にかけて活躍したデンマーク出身の作曲家、Niels Gadeの「En sommerdag paa landet (A Summer’s Day in the Country), Op. 55: I. Early: Allegro vivo」という作品です。
悠然とした楽曲ですが、どこか影を感じるところもありますね。
まるで変わりやすい夏の天気のようです。
夏に聴きたいクラシック|涼しげ&爽やかな名曲をピックアップ(81〜90)
2 Nocturnes: Sommers sovn (Summer Sleep)Per Nørgård

デンマークの現代音楽の作曲家であるペア・ノアゴーが作曲した「Sommers sovn」。
彼は無限セリーと呼ばれる作曲法を自ら開発し、交響曲を中心に作曲をしていきました。
この曲の独特な雰囲気を作り出しているのも、彼の作曲法によるところが大きいでしょうね。
混声合唱団の「Ars Nova」の歌声にも注目です!
“Summer Tunes” String Quartet No.2: II. BirdsPēteris Vasks

ラトビアの現代音楽家Pēteris Vasksの「Summer Tunes String Quartet No.2: II. Birds」という作品です。
Riga String Quartetsが演奏をしています。
まるでホラー映画のサウンドトラックのような一曲ですね。
メロディーを奏でるというよりも、独特な奏法で、効果音をメインとした作品です。
その創造性に脱帽です。
ローマの祭り「チルチェンセス」Respighi

「ローマの祭り」は、古代ローマ、中世、ルネッサンス、そして現代とローマの祭りの歴史を4つの視点から描いた作品です。
第1部の「チルチェンセス」は古代史でも有名な暴君ネロ皇帝が円形劇場で行った祭りです。
キリスト教徒とライオンを戦わせるという残虐なショーもあったようです。
交響曲第4番 第1楽章Robert Schumann

シューマンは1841年1月から2月にかけて交響曲第1番を完成し、3月に序曲、ピアノ協奏曲の第1楽章のもととなる作品などを作曲しました。
さらに6月から、のちに第4番とされるこの交響曲の作曲に取りかかり、9月13日の妻クララの誕生日にプレゼントしました。