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夏に聴きたいクラシック|涼しげ&爽やかな名曲をピックアップ

夏といえばどんな情景を思い起こしますか?

キラキラと輝く青い海、照りつける太陽が眩しい白い砂浜、濃い緑が目にも鮮やかな山々……。

ジメジメと蒸し暑いなかでも、爽やかな風景を思い浮かべると、ほんの少しだけ暑さが和らぐような気がしませんか?

この記事では、そんな皆さんのイメージをさらに広げてくれる、夏にピッタリのクラシック作品をご紹介します。

この夏は、涼しげな雰囲気を演出してくれる珠玉のクラシック音楽とともに、爽やかに過ごしましょう。

夏に聴きたいクラシック|涼しげ&爽やかな名曲をピックアップ(11〜20)

ベルガマスク組曲 第1曲 プレリュードClaude Debussy

ドビュッシー/ベルガマスク組曲 1.プレリュード/演奏:金子一朗
ベルガマスク組曲 第1曲 プレリュードClaude Debussy

クロード・ドビュッシーの『ベルガマスク組曲』といえば第3曲『月の光』が突出して有名ではありますが、本稿で取り上げているのは第1曲『前奏曲』です。

「ピアノの画家」と呼ばれることもあるドビュッシーらしい、絵画的なイメージが浮かぶような色彩豊かな旋律がとても美しく、まさに「プレリュード」というタイトルにふさわしい、何かの始まりを予感させるエモーショナルな楽曲展開は暑い夏にもぴったりと言えるかもしれません。

均整の取れた緻密な構成の楽曲というよりは、自由なテンポという指示のある作品ということもあって、演奏者それぞれの感性で作品の雰囲気が変わることも踏まえて、複数のピアニストによる演奏をチェックすることをおすすめします。

風の即興曲中田喜直

中田喜直:風の即興曲 / 原 志拓(第43回入賞者記念コンサート A1級[金賞]) Nakada Yoshinao – The Wind’s Improvisation
風の即興曲中田喜直

アルバム『こどものゆめ』に収録された一曲は、まるで風が吹き抜けていくような爽やかな旋律が印象的です。

軽やかで流れるような自由なメロディが心地よく、グリッサンドの技法を取り入れた仕上がりは発表会でも魅力的な要素となっています。

本作は、流麗なフレーズと繊細なタッチが溶け合い、ピアノならではの表現力を存分に引き出した1分20秒の小品。

2011年のピティナ・ピアノコンペティションでC級の課題曲に選ばれた本作は、ピアノの発表会だけでの演奏に留まらず、夏の爽やかな風もイメージさせられる作品としても聴いていられます。

海辺の夕暮れ H.128 第3曲「嵐の海辺」Bohuslav Martinů

マルティヌー: 海辺の夕暮れ H.128:第3曲[嵐の海辺][ナクソス・クラシック・キュレーション #おしゃれ]
海辺の夕暮れ H.128 第3曲「嵐の海辺」Bohuslav Martinů

ピアノの巧みなアルペジオが、夕暮れ時の海辺に打ち寄せる波、そして吹きすさぶ風の情景を描き出す作品です。

ボフスラフ・マルトゥーによる本作は、1921年に書かれたピアノ独奏のための小品で、アルバム『Evening on the Sea-shore H.128 他3曲』に収録されています。

印象派的な色彩が豊かな響きのなかに、ロンド形式という古典的な骨格が息づき、自然の描写と構築美の対話が見事な1曲となっています。

ダイナミックな展開は副題の「嵐」を思わせ、技巧的なカデンツァを経て再び穏やかさを取り戻す構成が印象的です。

夏のひとときに、ドラマティックでありながらも涼やかなピアノの調べに浸りたい方に聴いてほしい名曲です。

動物の謝肉祭 第13曲「白鳥」Camille Saint-Saëns

宮田 大 Dai Miyata/サン=サーンス:白鳥 Saint-Saëns-Le Cygne(The Swan)
動物の謝肉祭 第13曲「白鳥」Camille Saint-Saëns

組曲『Le Carnaval des animaux』からの旋律で、カミーユ・サン=サーンスによる名高い作品です。

元は1886年初頭の謝肉祭の余興として構想された組曲中の1曲で、作曲者が存命中に唯一出版を許したものです。

チェロが奏でる流麗なメロディは、水面を滑る白鳥の優雅な姿や、伝説に語られる「白鳥の歌」の幻想的な情景を思わせます。

1905年にアンナ・パヴロワがこの曲に合わせて創作したバレエ「死の白鳥」は世界的に知られ、フィギュアスケートの羽生結弦選手もエキシビションで使用し感動を呼びました。

夏の暑さを忘れさせ、心に潤いを与えてくれるような、美しいチェロの音色に浸りたい方に聴いてほしい一曲です。

静かな潟Eric Coates

E.コーツ: 静かな潟[ナクソス・クラシック・キュレーション #ロマンチック]/Eric, Coates: By the Sleepy Lagoon
静かな潟Eric Coates

ゆったりとした夏の夕暮れに耳を傾けたい、そんなワルツ=セレナーデはいかがでしょうか。

エリック・コーツが1930年に作曲したこの作品は、スセックス地方の穏やかな海辺の景色、夕焼けに染まる街並みから着想を得たと伝えられています。

ヴァイオリンの甘美な旋律が、まるで夕凪の海を渡るそよ風のように心地よく響くことでしょう。

1940年には歌詞も付けられ、多くの人々に愛されるスタンダードナンバーとなりました。

BBCラジオの人気長寿番組のテーマ曲としても長年親しまれており、どこか懐かしさを感じるかもしれません。

日常の喧騒を忘れ、穏やかな気分に浸りたい時にぴったりの一曲ですね!

本作を聴きながら、ゆったりとした時間を過ごしてみましょう。

サマータイムGeorge Gershwin

曲名から夏らしさが伝わってくる曲です。

ジョージ・ガーシュウィンはアメリカを代表する作曲家であり、この曲は1935年にアメリカで公演されたオペラ「ポーギーとベス」でヒロインのベスが歌う子守歌として有名になりました。

ジャズとクラシックを融合させた作品が多く、本作品にもそれが良く表れています。

2600を超える多くのカバーが出されているため、一度聴けばぴんとくる方も多いかもしれません。

紹介している動画ではピアノ独奏ですが、さまざまなアレンジがあるため、自分が好きなアレンジを見つけてぜひ聞いてみてください。

夏に聴きたいクラシック|涼しげ&爽やかな名曲をピックアップ(21〜30)

組曲「動物の謝肉祭」第7曲「水族館」Camille Saint-Saëns

[068] サン=サーンス:組曲「動物の謝肉祭」より 水族館
組曲「動物の謝肉祭」第7曲「水族館」Camille Saint-Saëns

フランスの作曲家カミーユ・サン=サーンス作曲の組曲『動物の謝肉祭』の第7曲目は、水族館の幻想的な世界を美しく表現した作品です。

高音のピアノとグラスハーモニカのきらめき、フルートの純粋な音色、そして弦楽器の控えめな響きが組み合わさり、海中の神秘的な風景を描き出しています。

緩やかなテンポと流れるようなアルペジオ、グリッサンドが特徴で、水中を漂う感覚を見事に表現。

この曲は、その幻想的な音楽から多くのメディアで使用されており、ディズニー映画『美女と野獣』の一部のシーンにインスピレーションを与えたとも言われています。

夏の暑さを忘れさせてくれる、涼しげで爽やかな1曲をぜひお楽しみください!