【日本の民謡・郷土の歌】郷土愛あふれる日本各地の名曲集
北から南まで、日本各地に伝わる郷土の宝物ともいえる伝統の歌声。
あなたにも、子供のころに祖父母や父母から歌ってもらった、あるいは一緒に歌った、思い出深い1曲があるのではないでしょうか?
その土地の暮らしや文化、人々の思いが織り込まれた民謡は、世代をこえて歌い継がれてきました。
本記事では、そんな心に響く日本の民謡の数々をご紹介します。
懐かしい故郷の調べに耳を傾けながら、日本の心と風土に触れてみましょう。
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【日本の民謡・郷土の歌】郷土愛あふれる日本各地の名曲集(11〜20)
山中節

石川県山中温泉に古くから伝わる、旅情を誘う民謡です。
湯治客と浴衣姿の女性たちとの掛け合いから歌われ始めたとされ、哀愁ただようメロディのなかにも温かな交流の様子が目に浮かびます。
歌詞には、別れをおしむ気持ちや温泉街の風景が織り込まれており、聴く人の心に懐かしい情景を呼び起こすのではないでしょうか。
口伝えで歌い継がれてきた本作は、1970年の大阪万博で地元の芸妓連が舞踊とともに披露したことで、一躍全国に知られるようになりました。
日本の原風景に触れたい方や、旅先での出会いに思いをはせたい方にピッタリの1曲です。
津軽あいや節

九州の港町で生まれた舟唄が、日本海を北上し、雪深い津軽の地で力強く花開いた1曲です。
源流である南国の陽気な響きに、厳しい自然と向き合う人々の思いが溶け込み、独自の音色へと昇華されました。
繰り返される掛け声は、具体的な物語ではなく、厳しい不作の時代を乗り越え、明るい未来を願う共同体の祈りそのものだったのかもしれません。
津軽五大民謡の一つとして歌い継がれ、現代では上妻宏光さんらがその精神を継承しています。
この楽曲は、仲間と集うにぎやかな場で聴けば一体感が生まれ、一人で聴けば故郷の風景や人々の温かさが心に浮かぶよう。
厳しい冬の先に春を待つような、力強い希望を感じさせてくれる調べです。
交野節

江戸時代中期に生まれたとされる、河内地方の伝統的な盆踊り歌です。
『河内音頭』のルーツとしても知られています。
地域ごとに節や踊りが少しずつ違う形で受け継がれてきた歴史があり、その素朴な響きに故郷の原風景を思い浮かべる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
2018年10月に、オーケストラ伴奏で構成された音源『交野節~石川五右衛門~』が発売。
さらに2025年には「大阪・関西万博」関連の企画で、若者にも届くようアップテンポに編曲された本作が紹介されました。
佐野くどき

大阪府泉佐野市で江戸時代から受け継がれる、物語性豊かな盆踊り歌です。
三味線と太鼓が刻むリズムにのせた、語りかけるような七五調の節回しが心に響きます。
まるで歴史絵巻を見ているような気分にさせてくれるんですよね。
文化的価値が高く評価されており、日本遺産の構成文化財にも認定されました。
大阪の歴史や人々の暮らしに思いをはせたいときに聴いてみてはいかがでしょうか。
南部俵積み唄

『南部俵積み唄』は、旧南部家領の青森県三戸郡に伝わる民謡、門付唄です。
その昔、青森県三戸郡の門付芸人は、正月や節分などの節目に家々を回り、米俵などの小道具を用いて『南部俵積み唄』などを披露。
家の主人や夫人、蔵や屋敷を褒めちぎる祝いの芸を披露して、米や銭を受け取っていたと言われています。
炭坑節

『炭坑節』は福岡県に伝わる民謡であり、現在の田川市で誕生したと言われています。
三井田川炭鉱の女性労働者が歌っていた『伊田場打選炭唄』が原曲とされ、編曲をへて1932年に初めてレコード化されました。
現在では盆踊りの最もスタンダードな楽曲として、全国に深く浸透しています。
【日本の民謡・郷土の歌】郷土愛あふれる日本各地の名曲集(21〜30)
樫井さんや踊り

大阪府泉佐野市で大切に受け継がれている、熱気に満ちた盆踊り歌です。
やぐらの上で鳴り響く力強い太鼓のリズムに合わせ、短いフレーズをくり返しながら夜を徹して踊り明かすのだそう。
もともとは大坂夏の陣における樫井の戦いで傷を負った将兵を元気づけるために踊られたと言われています。
世代をこえて人々を繋ぐ祭りの熱気、故郷への深い愛情が曲のなかにあるよう感じられますね。
泉佐野市の指定無形民俗文化財です。