【オーケストラ】名曲、人気曲をご紹介
クラシックのなかでも、最も豪華で表現の幅が広いオーケストラ。
さまざまな楽器で、個々が持っている感性とともに一つの音楽を奏でることは、そこにしか生まれない魅力があります。
本記事では、そんなオーケストラの名曲、人気曲をピックアップしました。
オーケストラといっても、交響曲から協奏曲、歌劇まで、ジャンルはさまざま。
誰もが聴いたことのある曲から、クラシック愛好家のなかで精通している曲までご紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
【オーケストラ】名曲、人気曲をご紹介(1〜10)
喜歌劇「こうもり」序曲Johann Strauss II

ウィーンを代表する作曲家、ヨハン・シュトラウス2世。
彼が手掛けた『こうもり』は、19世紀のウィーンを舞台にしたオペレッタです。
序曲は、軽快で優雅なウィンナーワルツの旋律が特徴的。
シャンパンの泡のように弾む音楽は、作品全体の喜劇的な雰囲気を見事に表現しています。
1874年にアン・デア・ウィーン劇場で初演されました。
仮装と騙し合いが織りなす物語は、当時の社交界の華やかさと軽薄さを皮肉しており、ユーモアにあふれています。
音楽を通じてウィーンの魅力を堪能したい方にオススメの1曲です。
行進曲「威風堂々」より第1番Edward Elgar

イギリスの作曲家エドワード・エルガーの名を広く知らしめている管弦楽のための行進曲集『威風堂々』の中でも、最も有名な1曲です。
中間部の旋律は特に有名であり、イギリスでは「希望と栄光の国」と題され、第2の国歌として愛唱されています。
ロンドンで開催される夏のクラシックコンサート「BBCプロムス」では、その最終夜「ラスト・ナイト・オブ・ザ・プロムス」の第2部の最後を締めくくるトリの曲として、この曲が恒例として演奏されます。
『威風堂々』の原題は、シェイクスピアの戯曲「オセロ」第3幕第3場のセリフから取られたタイトルです。
「ペール・ギュント」より 「朝の気分」Edvard Grieg

ヘンリック・イプセンの戯曲『ペール・ギュント』のために作曲したノルウェーを代表する作曲家グリークの劇付随音楽。
戯曲は、自由奔放なペール・ギュントが旅に出て年老いて帰ってくるまでの物語がつづられています。
全26曲ある付随音楽のうち、数曲を取り上げて組曲としても出版されています。
この『朝の気分』は第4幕の冒頭で流れる音楽で、サハラ砂漠の朝を描く明澄な曲。
フルートの旋律は特にも有名で、朝日が砂漠を美しく照らしているかのような壮大さが感じられます。
ピアノ協奏曲第1番Peter Ilyich Tchaikovsky

ピョートル・チャイコフスキーが1875年に完成させた本作は、クラシック音楽史上最も人気の高い楽曲の一つです。
冒頭の旋律は、テレビのBGMなどにもたびたび使われていますね。
力強い開始部分、ロマンティックで情熱的なメロディ、技術的に要求が高く、美しい旋律も奏でるピアノのパート。
ピアノとオーケストラの豊かな対話によって、作曲家の内面的な葛藤や感情の波が表現されています。
ロシアの民謡とヨーロッパの音楽様式が融合した独特の魅力が、多くの人々を魅了し続けています。
聴く者の心に強く響く本作は、チャイコフスキーの音楽的才能と深い感情を象徴する名曲といえるでしょう。
交響曲第6番「田園」Ludwig van Beethoven

ベートーベンの代表作でもあり、彼自身が標題を付けた唯一の交響曲でもあります。
この曲は自然が豊かなハイリゲンシュタットで作曲されたもので、まさに自然の豊かさと穏やかさが曲に表れています。
ベートーベンは曲の標題だけでなく、第1楽章「田舎に到着したときの晴れやかな気分」、第2楽章「小川のほとりの情景」、第3楽章「田舎の人々の楽しい集い」、第4楽章「雷雨、嵐」、第5楽章「牧歌、嵐のあとの喜ばしい感謝に満ちた気分」と各楽章にも標題を付けました。
その標題をイメージしながら聴くと、目の前に風景が広がっているような気分になりますよね。