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【モーリス・ラヴェル】名曲、代表曲をご紹介

印象派音楽の重要な人物の一人、モーリス・ラヴェル。

彼の作品は細部まで緻密に作られており、土台に古典的な形式をしっかり取り入れていますが、印象派らしい表現も混じり合っていることから、彼にしかない唯一無二の音楽を感じられます。

他の作曲家のオーケストラ編曲も行っており、その卓越されたオーケストレーションから「オーケストレーションの天才」「管弦楽の魔術師」とも呼ばれていました。

本記事では、そんなラヴェルの名曲、代表曲をご紹介します。

クラシックに馴染みのない方でも、どこかで一度は聞いたことがあるであろう曲も存在するので、ラヴェルの素晴らしい名曲の数々をお楽しみください!

【モーリス・ラヴェル】名曲、代表曲をご紹介(11〜20)

高雅で感傷的なワルツ 第6ワルツ,Vif(活発に)NEW!Maurice Ravel

シューベルトのワルツに倣ってモーリス・ラヴェルが作曲した、組曲の中の一曲です。

くるくると表情を変える万華鏡のように、活発で少しいたずらっぽい雰囲気に満ちています。

1911年5月の初演では作曲者名を伏せて演奏され、その斬新さから多くの聴衆が作者を当てられなかったそうです。

この楽曲は後に、バレエ『Adélaïde ou le langage des fleurs』の音楽としても使われました。

本作は、少々スリリングでユーモラスな舞踏会を描いたかのよう。

軽やかなスタッカートと滑らかなレガートの対比を意識しながら、リズムの面白さを表現するのがポイント!

短いながらも弾きごたえがあり、表現の幅を広げたい方にぴったりの一曲です。

マ・メール・ロワMaurice Ravel

ラヴェルが1908年に作曲した組曲。

童話をモチーフにした5つの楽章から成り、子どもたちのための音楽として生み出されました。

優美で幻想的な響きが特徴的で、ラヴェルの繊細な音楽性が存分に発揮されています。

ピアノ四手連弾で発表された後、1911年に管弦楽版に編曲され、より色彩豊かな表現が加わりました。

各楽章では、眠れる森の美女やパゴダの女王など、さまざまな物語の情景が音楽で巧みに描かれています。

おとぎ話の世界に誘われるような魅力的な作品を親しみたい方にオススメです。

クープランの墓Maurice Ravel

Ravel | Le tombeau de Couperin – Zoltan Fejérvari
クープランの墓Maurice Ravel

ラヴェルが1914年から1917年にかけて作曲した6曲から成る組曲。

第一次世界大戦で亡くなった友人たちへの追悼の意が込められています。

バロック時代の組曲形式を採用しつつ、ラヴェル独自の近代的な感覚と技術で再解釈されています。

各楽章は特定の人物に捧げられており、喪失と追悼の感情を表現しているのですが、その音楽は軽やかで時にはユーモラスなニュアンスも。

そこから悲しみを乗り越える力と生命の復活への信頼を感じさせます。

1919年には4曲を抜粋した管弦楽版が発表されました。

ピアノソロ版と管弦楽版、ぜひどちらも聴いてみてくださいね。

ラ・ヴァルスMaurice Ravel

1919〜1920年に作曲されたバレエ曲。

曲名はフランス語で「ワルツ」のこと。

ウィンナ・ワルツを思い起こさせるフレーズが登場します。

ラヴェルがパリで成功を博していたディアギレフに作品を聴いてもらったところ、ディアギレフは「傑作ではあるがバレエには不向き。

バレエの絵に過ぎない」として、作品を受け取らなかったそう。

どこか不吉な雰囲気があり、最後は爆発的に幕を閉じます。

ボレロMaurice Ravel

ラヴェルの作品の中で最もよく知られた曲。

1928年に、バレエ曲として作曲された管弦楽曲です。

15分程度の長さの曲で、終始同じリズムが刻まれメロディも二種類だけ、音量は最初から最後まで続く一つのクレッシェンドだけという、他に類をもたない作品。

単調になりそうな曲ながら、楽器編成のバリエーションにより音色の変化が際立つ名曲です。

夜のガスパールMaurice Ravel

ピアノ独奏用組曲。

1908年に作曲されました。

『オンディーヌ』『絞首台』『スカルボ』から成ります。

いずれもルイ・ベルトランの遺作詩集の詩からイメージしたそう。

そのなかでも『スカルボ』は難曲として知られます。

演奏は、1962年生まれのフランスのピアニスト、ジャン=エフラン・バヴゼ。

ラヴェルのピアノ曲全曲をレコーディングしています。

【モーリス・ラヴェル】名曲、代表曲をご紹介(21〜30)

シェヘラザード序曲Maurice Ravel

Maurice Ravel – Shéhérazade, ouverture de féerie
シェヘラザード序曲Maurice Ravel

ラヴェルの最初期のオーケストラ作品である本作は、アラビアン・ナイトの主人公シェヘラザードに魅了されて生まれました。

独特の和声とオーケストレーションで、ラヴェルの印象主義的音楽スタイルを感じさせる1曲です。

繊細な色彩感覚や、楽器の組み合わせによって幻想的な情景を描き出す手法は、後の作品にも通じるものがありますね。

ラヴェルの音楽的才能と革新性の初期の証として、今なお重要な位置を占めています。

東洋の神秘的な世界に興味がある方にもオススメの1曲です。