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【モーリス・ラヴェル】名曲、代表曲をご紹介

印象派音楽の重要な人物の一人、モーリス・ラヴェル。

彼の作品は細部まで緻密に作られており、土台に古典的な形式をしっかり取り入れていますが、印象派らしい表現も混じり合っていることから、彼にしかない唯一無二の音楽を感じられます。

他の作曲家のオーケストラ編曲も行っており、その卓越されたオーケストレーションから「オーケストレーションの天才」「管弦楽の魔術師」とも呼ばれていました。

本記事では、そんなラヴェルの名曲、代表曲をご紹介します。

クラシックに馴染みのない方でも、どこかで一度は聞いたことがあるであろう曲も存在するので、ラヴェルの素晴らしい名曲の数々をお楽しみください!

【モーリス・ラヴェル】名曲、代表曲をご紹介(31〜40)

ソナチネ M.40 第2楽章 メヌエットMaurice Ravel

ラヴェル/ソナチネ 第2楽章 メヌエット/pf.佐野隆哉
ソナチネ M.40 第2楽章 メヌエットMaurice Ravel

とある雑誌主催の作曲コンクールのために書き上げられた『ソナチネ M.40』。

のちにこの作品は、モーリス・ラヴェルが気に入っていたポーランド人の兄弟にささげられています。

ソナチネ形式に従って作曲された第1楽章に続く第2楽章は、淡い雰囲気のメロディによって切なさ、寂しさ、嬉しさなどさまざまな感情を抱かせられる、美しい1曲。

さらりと、しかし素っ気なくならず、楽譜の細かな表現に気を配りながら演奏するのがポイントです。

クープランの墓 第3曲 フォルラーヌMaurice Ravel

ラヴェル: クープランの墓 3. フォルラーヌ pf.土師さおり:SaoriHaji
クープランの墓 第3曲 フォルラーヌMaurice Ravel

モーリス・ラヴェルが第一次世界大戦で戦死した知人を追悼する曲として作曲した『クープランの墓』の第3曲。

全6曲それぞれ異なる人を思って作られており、この第3曲はバスク画家だった中尉にささげられています。

「フォルラーヌ」とは、北イタリアを起源とする古典的舞曲のことで、「やや快活なテンポで」と指定されていますが、優雅な雰囲気ただよう楽曲となっています。

舞曲らしい動きを感じる付点リズムや装飾音符をクリアに演奏し、快活な演奏に仕上げましょう。

シャブリエ風にMaurice Ravel

シャブリエ風に(ラヴェル)Ravel – À la manière de… Emmanuel Chabrier – pianomaedaful
シャブリエ風にMaurice Ravel

モーリス・ラヴェルが「~風に」と名付けた作品は、『ボロディン風に』そしてこの『シャブリエ風に』の2曲。

いずれも友人のアルフレード・カゼッラの依頼を受けて作曲されています。

エマニュエル・シャブリエは『スペイン狂詩曲』の作曲者として知られるフランスの作曲家。

『シャブリエ風に』からは『スペイン狂詩曲』のような快活さは感じられませんが、シャブリエらしい明るい雰囲気を味わえます。

ペダルを効果的に使いながらも、音の粒がキラキラと際立つように演奏してみてくださいね!

ボロディン風にMaurice Ravel

ボロディン風に(ラヴェル)Ravel – À la manière de… Borodine – pianomaedaful
ボロディン風にMaurice Ravel

リヒャルト・ワーグナーやクロード・ドビュッシーのパロディ作品を手掛けた作曲家そしてモーリス・ラヴェルの友人でもあったアルフレード・カゼッラの依頼を受けて作曲された、爽やかなワルツ形式の楽曲。

『ボロディン風に』とあるように、ロシア5人組の一人であるアレクサンドル・ボロディンの作品を模倣した曲です。

明快なメロディで耳なじみのよい作品ですが、快活なテンポを保ったまま跳躍を含む左手を弾くためには、正確に音をつかむ練習が必要です。

ゆっくりのテンポで焦らず練習を積み重ねましょう。

夜のガスパール 第3曲「スカルボ」Maurice Ravel

太田糸音/ラヴェル:夜のガスパール~第3曲:スカルボ
夜のガスパール 第3曲「スカルボ」Maurice Ravel

ラヴェルの作品のなかでも、屈指の難易度をほこると言われている作品『夜のガスパール 第3曲「スカルボ」』。

前衛的な表現を作り上げたラヴェルですが、本作でもその個性はいかんなく発揮されており、速いパッセージや難しいオクターブが連発するなかで、細かい表現を達成しなければなりません。

単純な難易度だけなら他の高難易度の曲に劣ることもあるものの、弾くのに精いっぱいの状態であれば、細かい表現を演出していくのは相当難しいといわざるをえません。

表現力に自信のある方は、ぜひ取り組んでみてください。

「ダフニスとクロエ」第2組曲Maurice Ravel

コンクールの自由曲として演奏されることが多い曲目です。

オペラならではのクラシカルな雰囲気が特徴で、ゆったりとした幻想的な曲調の「夜明け」、恋人同士であるダフニスとクロエを神々が祝福する華々しい「全員の踊り」が特によく演奏されます。

ソナチネ 嬰ヘ短調 M. 40 1楽章 中庸にMaurice Ravel

モーリス・ラヴェルの作品で、嬰ヘ短調の持つ物悲しい響きの中に、ガラス細工のような繊細な美しさが光る曲です。

古典的な形式の中に豊かな和声が織り込まれている本作は、静かな旋律と細やかな装飾音のバランスが絶妙で、ラヴェルの完璧主義者としての一面がうかがえます。

1905年11月に公式に出版され、後にはバレエ作品としても振付けられるなど、音楽の持つ儚い世界観が多方面で表現されました。

悲しみに沈む心に寄り添うような曲想なので、内に秘めた感情を静かに見つめたい時に聴くのがおすすめです。

その構築美に心を委ねてみるのもよいかもしれません。

メヌエット嬰ハ短調Maurice Ravel

Maurice Ravel – Minuet in C-sharp minor (audio + sheet music)
メヌエット嬰ハ短調Maurice Ravel

親しい作曲仲間への練習課題として1904年頃に書かれたとされる、わずか1分ほどの短い作品です。

古典的なメヌエットの形式の中に、ラヴェルらしい洗練された響きと、どこか内省的な雰囲気が漂います。

華やかさよりも、抑制された気品を感じさせるこの楽曲は、胸の内に秘めた繊細な感情をそのまま音にしたかのような、物憂げで美しい1曲。

本作は、ラヴェルの持つ独特の美意識に気軽に触れてみたいという方にぴったりです。

無駄な装飾を排した簡潔な構成だからこそ、一つ一つの音を丁寧に、そして優雅な舞踏のステップをイメージしながら演奏するのがポイント。

淡い雰囲気のなかで、心の機微を表現してみましょう。

クープランの墓 第2曲 フーガMaurice Ravel

Collard plays Ravel ‘Le Tombeau de Couperin’ – 2. Fugue
クープランの墓 第2曲 フーガMaurice Ravel

第一次世界大戦で犠牲となった友人への追悼の思いが込められた、モーリス・ラヴェルの組曲『Le Tombeau de Couperin』。

その第2曲にあたる本作は、1919年4月に初演され、ジョアン・クルッピ少尉にささげられました。

この楽曲はラヴェルが手掛けた唯一のフーガで、3つの声部が対話するように静かに重なり合います。

悲しみだけでなく、今は亡き友人との穏やかな思い出を語っているかのようですよね。

古典的な形式美の中に、ラヴェル特有の揺らめくような響きが溶け込み、不思議な浮遊感に包まれる作品です。

組曲全体はバレエとしても上演されました。

各声部の旋律を大切に歌わせながら、全体の透明感を保つのがポイント!

バロック様式と印象派の繊細な表現を一度に学べる、魅力的な1曲です。

グロテスクなセレナードMaurice Ravel

モーリス・ラヴェルが18歳前後だった1893年頃に作曲した、非常に個性的で情熱的な作品です。

のちにラヴェル本人が「グロテスク」という言葉を付け加えたという逸話が残る本作は、題名が示す通り、荒々しく挑発的な響きの中に、ハッとするほど甘美な旋律が織り込まれています。

この楽曲の魅力は、中央に現れる情緒的な部分との鮮やかな対比にあり、まるで不器用で一途な愛の告白を聴いているような気持ちにさせられる1曲です。

ラヴェルの優美なイメージとは一味違う、若さあふれる大胆な一面に触れてみたい方にぴったり。

激しさと甘さをドラマティックに描き分けるのが、演奏する上での大きなポイントになるでしょう。