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【モーリス・ラヴェル】名曲、代表曲をご紹介

印象派音楽の重要な人物の一人、モーリス・ラヴェル。

彼の作品は細部まで緻密に作られており、土台に古典的な形式をしっかり取り入れていますが、印象派らしい表現も混じり合っていることから、彼にしかない唯一無二の音楽を感じられます。

他の作曲家のオーケストラ編曲も行っており、その卓越されたオーケストレーションから「オーケストレーションの天才」「管弦楽の魔術師」とも呼ばれていました。

本記事では、そんなラヴェルの名曲、代表曲をご紹介します。

クラシックに馴染みのない方でも、どこかで一度は聞いたことがあるであろう曲も存在するので、ラヴェルの素晴らしい名曲の数々をお楽しみください!

【モーリス・ラヴェル】名曲、代表曲をご紹介(21〜30)

亡き王女のためのパヴァーヌMaurice Ravel

辻井伸行 / ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
亡き王女のためのパヴァーヌMaurice Ravel

フランスの作曲家モーリス・ラヴェルによる優美な名曲。

1899年にピアノ曲として誕生し、後に管弦楽版も作られた本作は、静かな美しさで聴く人の心を捉えます。

テレビCMや映画の挿入歌としても使用され、現在でも幅広い層に愛されていますね。

約7分の演奏時間に込められた繊細な旋律は、古い宮廷舞踏を思わせる優雅さを醸し出しています。

ラヴェルならではの洗練された音色と抑制の効いた表現が魅力的で、初めて聴く人でも心地よく世界観に浸れる1曲。

クラシック音楽に親しみたい方や、優美な音楽を求める方にオススメです。

水の戯れMaurice Ravel

角野 隼斗/ラヴェル:水の戯れ(2018PTNA特級セミファイナル)Ravel – Jeux d’eau
水の戯れMaurice Ravel

水の動きを音楽で表現した、フランスの作曲家モーリス・ラヴェルのピアノ曲。

1901年、パリ音楽院在学中に作曲されたこの作品は、水滴が水面に落ちる様子や、水が流れる姿をピアノの音色で見事に描き出しています。

軽やかなアルペジオの連続で、水の様々な表情が浮かび上がる幻想的な世界観が魅力です。

当初は不協和音の多さを批判されましたが、現在では多くのピアノファンを魅了する名曲として親しまれています。

ソナチネ 嬰ヘ短調 M. 40 2楽章 メヌエットMaurice Ravel

静かに心と向き合いたい時におすすめなのが、モーリス・ラヴェルのピアノ作品『Sonatine』に含まれる一曲です。

本作は、古典的なメヌエットの優雅な形式をとりながら、内に秘めた憂いと洗練された響きが溶け合う、とても美しい楽章です。

メロディを聴いていると、悲しみの中にも凛とした気品を保つ情景が目に浮かぶようですよ。

1975年にはこの曲を含む作品全体がバレエとして振り付けられたことでも知られ、その物語性は聴く人の想像力をかき立てます。

激しい感情ではなく、ピアノの繊細な音色に静かに身を委ねたい時に、きっと心に寄り添ってくれることでしょう。

スペイン狂詩曲Maurice Ravel

1907年の管弦楽曲。

母親がスペイン出身で、スペイン民謡を幼い頃に聴かされていたラヴェルは、多くの作品にスペイン音楽の要素を取り入れていました。

この曲は、『夜への前奏曲』『マラゲーニャ』『ハバネラ』『祭』から成ります。

このうち『ハバネラ』だけは1895年に2台のピアノのために作曲されていたものからの管弦楽用編曲です。

夜のガスパール, M. 55: II. 絞首台Maurice Ravel

モーリス・ラヴェルが1908年に作曲したピアノ組曲『Gaspard de la nuit』の一曲で、ルイ・ベルトランの詩が描く荒涼とした情景を音で表現しています。

この楽曲の大きな特徴は、遠くで鳴り響く鐘の音を表す同じ音が、冒頭から最後まで150回以上も執拗に反復される点です。

この単調な響きに不気味な和音が重なり、聴く人を死の静寂が支配する瞑想的な世界へと誘います。

演奏する側は、この厳格なテンポと響きのバランスを保たないと、作品の持つ壮絶な陰鬱さを損ないかねない曲です。

本作はコンクールでも頻繁に取り上げられます。

悲しみの底にある静かな美しさに触れたい時に弾いてみてはいかがでしょうか。

弦楽四重奏曲ヘ長調Maurice Ravel

1903年完成。

師であり友であったガブリエル・フォーレに献呈されました。

1904年に初演されましたが、その10年前に同じ印象派の作曲家、ドビュッシーの弦楽四重奏曲が発表されており、それを強く意識した作品となっています。

作曲家にとって弦楽四重奏曲というのは難しい楽種と考えられ、若いうちは手掛けないのが通例である中、28歳でこのジャンルに挑んだラヴェルは異例。

さらにドビュッシーからも賛辞が送られるほどの成功作となりました。

高雅で感傷的なワルツMaurice Ravel

Maurice Ravel – Valses nobles et sentimentales (1911)
高雅で感傷的なワルツMaurice Ravel

1911年作曲の、8曲から成るワルツ集です。

ピアノ独奏用に作られましたが、翌年管弦楽版も発表されました。

8曲のテンポはさまざまで、ゆっくりのlentから活発なvifまで多様です。

演奏は、1959年生まれのフランス系カナダ人ピアニスト、ルイ・ロルティ。

ショパン、ベートーベンと並び、ラヴェルを主なレパートリーとしています。