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【モーリス・ラヴェル】名曲、代表曲をご紹介

印象派音楽の重要な人物の一人、モーリス・ラヴェル。

彼の作品は細部まで緻密に作られており、土台に古典的な形式をしっかり取り入れていますが、印象派らしい表現も混じり合っていることから、彼にしかない唯一無二の音楽を感じられます。

他の作曲家のオーケストラ編曲も行っており、その卓越されたオーケストレーションから「オーケストレーションの天才」「管弦楽の魔術師」とも呼ばれていました。

本記事では、そんなラヴェルの名曲、代表曲をご紹介します。

クラシックに馴染みのない方でも、どこかで一度は聞いたことがあるであろう曲も存在するので、ラヴェルの素晴らしい名曲の数々をお楽しみください!

【モーリス・ラヴェル】名曲、代表曲をご紹介(41〜50)

組曲『マ・メール・ロワ』より第4曲「美女と野獣の対話」Maurice Ravel

組曲「マ・メール・ロワ」より Ⅳ.美女と野獣の対話 / M.ラヴェル(四手連弾)
組曲『マ・メール・ロワ』より第4曲「美女と野獣の対話」Maurice Ravel

童話『美女と野獣』をモチーフにしたピアノ連弾作品で、繊細な美しさと壮大なドラマが織りなす傑作です。

美女を表現するクラリネットと、野獣を演じるコントラファゴットの掛け合いが印象的で、まるで2人の会話を目の当たりにしているかのような臨場感があります。

本作は1910年4月にパリで初演され、優美な旋律と物語性の豊かさから、バレエや映像作品でも使用されています。

高度な技巧と表現力を求められる連弾曲ながら、童話をベースにした親しみやすさも持ち合わせており、コンサートや発表会でも存在感を放つ珠玉の名曲です。

2台のピアノで奏でられる豊かな響きと、共演者との呼吸を合わせる緊張感を味わいたい方におすすめの1曲です。

【モーリス・ラヴェル】名曲、代表曲をご紹介(51〜60)

組曲『マ・メール・ロワ』より第5曲「妖精の園」Maurice Ravel

4本の手が織り成す音色の世界は、モーリス・ラヴェルのピアノ連弾作品でより一層美しく輝きます。

1910年4月のパリで初演されたこの童話がテーマの組曲は、子供のために書かれながらも深い音楽性を秘めています。

優雅な3拍子のワルツが奏でられ、幻想的な雰囲気が広がる本作は、ピアノ連弾ならではの豊かな響きと表現力で聴く人を魅了します。

荘厳で美しい旋律の中に、ハープやチェレスタのような繊細な音色を思わせるパッセージがちりばめられ、まるで夢の世界へ誘われるような感覚を味わえます。

連弾パートナーとの呼吸を合わせる難しさはありますが、息の合った演奏ができたときの喜びは格別です。

ピアノ連弾の醍醐味を存分に味わいたい方にお勧めの一曲です。

クープランの墓『トッカータ』Maurice Ravel

ラヴェル : クープランの墓『トッカータ』【27_激しい・速い楽譜と説明付きクラシックピアノ曲】
クープランの墓『トッカータ』Maurice Ravel

第一次世界大戦で亡くなった友人たちへの追悼の意を込めて作られた6曲の組曲のフィナーレとなっているこの楽曲。

速いテンポと技巧的なパッセージが特徴で、バロック時代から発展した形式に近代的な解釈を加えた珠玉の作品です。

1919年4月にパリのサル・ガヴォーで初演され、当時から演奏家や聴衆を魅了し続けています。

本作は華麗で力強い響きに加え、モーリス・ラヴェルによる独自の和声やリズム感が絶妙に融合しており、聴衆を圧倒する迫力があります。

高度な演奏技術が必要ですが、会場の観客を魅了できる素晴らしい作品となっているため、ピアノ発表会で演奏したい方にぴったりの1曲です。

ソナチネ M.40 第1楽章Maurice Ravel

ラヴェル/ソナチネ 第1楽章 中庸の速さで/pf.佐野隆哉
ソナチネ M.40 第1楽章Maurice Ravel

モーリス・ラヴェルの作品の中には、バロックや古典派作品への傾倒が垣間見えるものが多々あり、この『ソナチネ』も古典様式へのこだわりを感じられる作品の1つです。

第1楽章は、ソナチネ形式を守りつつラヴェルらしい絵画的で美しいメロディが際立つ楽曲です。

ソナチネアルバムの収録曲を練習したことのある方なら「この響きは古典作品には絶対に出てこない」というポイントを感じ取れるはず!

繊細なタッチでの演奏は容易ではありませんが、時代による違いなども感じながら演奏すると、ラヴェルの作品への興味が一層湧いてくるでしょう。

子供と魔法Maurice Ravel

“L’ Enfant et les Sortilèges” Version Opera de Liege 2013
子供と魔法Maurice Ravel

1924年完成の1幕物のオペラ。

バレエも加わり、ラヴェル自身が「ファンタジー・リリック」と呼んだ幻想的な作品です。

1914年にパリ・オペラ座の監督に就任したジャック・ルーシェが童話バレエを企画。

作家のコレットが台本を仕上げた後、作曲を誰に依頼するかルーシェとコレットとで相談した時に、ルーシェがラヴェルを提案、コレットも大賛成して決まったといいます。

和楽器と日本舞踊によるボレロMaurice Ravel

【和楽器と日本舞踊によるボレロ】ーBolero-Wagakki-Time ticks
和楽器と日本舞踊によるボレロMaurice Ravel

静かに始まり、徐々に盛り上がっていく独特の構成が魅力の傑作です。

箏や尺八、太鼓などの和楽器と日本舞踊によって、モーリス・ラヴェルの『ボレロ』に新たな解釈が加えられました。

リズムと旋律の繰り返しが、時の流れや人間の内面の変化を表現し、不死鳥の復活というテーマが込められています。

2021年12月の初演以来、多くの人々を魅了し続けており、YouTubeでの再生回数も10万回を超えました。

クラシック音楽と日本の伝統芸能の融合に興味がある方にぜひおすすめです。

2つのヘブライの歌Maurice Ravel

Jessye Norman: The complete “Deux mélodies hébraïques” (Ravel)
2つのヘブライの歌Maurice Ravel

1914年作の歌曲集。

ピアノ伴奏による声楽用。

1919年に管弦楽伴奏版も発表されています。

「カディッシュ」「永遠の謎」から成ります。

「カディッシュ」の歌詞はアラム語の典礼文。

「永遠の謎」の歌詞はユダヤ民謡から採られています。