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【モーリス・ラヴェル】名曲、代表曲をご紹介

印象派音楽の重要な人物の一人、モーリス・ラヴェル。

彼の作品は細部まで緻密に作られており、土台に古典的な形式をしっかり取り入れていますが、印象派らしい表現も混じり合っていることから、彼にしかない唯一無二の音楽を感じられます。

他の作曲家のオーケストラ編曲も行っており、その卓越されたオーケストレーションから「オーケストレーションの天才」「管弦楽の魔術師」とも呼ばれていました。

本記事では、そんなラヴェルの名曲、代表曲をご紹介します。

クラシックに馴染みのない方でも、どこかで一度は聞いたことがあるであろう曲も存在するので、ラヴェルの素晴らしい名曲の数々をお楽しみください!

もくじ

【モーリス・ラヴェル】名曲、代表曲をご紹介(21〜40)

クープランの墓 第3曲 フォルラーヌMaurice Ravel

ラヴェル: クープランの墓 3. フォルラーヌ pf.土師さおり:SaoriHaji
クープランの墓 第3曲 フォルラーヌMaurice Ravel

モーリス・ラヴェルが第一次世界大戦で戦死した知人を追悼する曲として作曲した『クープランの墓』の第3曲。

全6曲それぞれ異なる人を思って作られており、この第3曲はバスク画家だった中尉にささげられています。

「フォルラーヌ」とは、北イタリアを起源とする古典的舞曲のことで、「やや快活なテンポで」と指定されていますが、優雅な雰囲気ただよう楽曲となっています。

舞曲らしい動きを感じる付点リズムや装飾音符をクリアに演奏し、快活な演奏に仕上げましょう。

シャブリエ風にMaurice Ravel

シャブリエ風に(ラヴェル)Ravel – À la manière de… Emmanuel Chabrier – pianomaedaful
シャブリエ風にMaurice Ravel

モーリス・ラヴェルが「~風に」と名付けた作品は、『ボロディン風に』そしてこの『シャブリエ風に』の2曲。

いずれも友人のアルフレード・カゼッラの依頼を受けて作曲されています。

エマニュエル・シャブリエは『スペイン狂詩曲』の作曲者として知られるフランスの作曲家。

『シャブリエ風に』からは『スペイン狂詩曲』のような快活さは感じられませんが、シャブリエらしい明るい雰囲気を味わえます。

ペダルを効果的に使いながらも、音の粒がキラキラと際立つように演奏してみてくださいね!

ソナチネ M.40 第2楽章 メヌエットMaurice Ravel

ラヴェル/ソナチネ 第2楽章 メヌエット/pf.佐野隆哉
ソナチネ M.40 第2楽章 メヌエットMaurice Ravel

とある雑誌主催の作曲コンクールのために書き上げられた『ソナチネ M.40』。

のちにこの作品は、モーリス・ラヴェルが気に入っていたポーランド人の兄弟にささげられています。

ソナチネ形式に従って作曲された第1楽章に続く第2楽章は、淡い雰囲気のメロディによって切なさ、寂しさ、嬉しさなどさまざまな感情を抱かせられる、美しい1曲。

さらりと、しかし素っ気なくならず、楽譜の細かな表現に気を配りながら演奏するのがポイントです。

ボロディン風にMaurice Ravel

ボロディン風に(ラヴェル)Ravel – À la manière de… Borodine – pianomaedaful
ボロディン風にMaurice Ravel

リヒャルト・ワーグナーやクロード・ドビュッシーのパロディ作品を手掛けた作曲家そしてモーリス・ラヴェルの友人でもあったアルフレード・カゼッラの依頼を受けて作曲された、爽やかなワルツ形式の楽曲。

『ボロディン風に』とあるように、ロシア5人組の一人であるアレクサンドル・ボロディンの作品を模倣した曲です。

明快なメロディで耳なじみのよい作品ですが、快活なテンポを保ったまま跳躍を含む左手を弾くためには、正確に音をつかむ練習が必要です。

ゆっくりのテンポで焦らず練習を積み重ねましょう。

夜のガスパール 第1曲「オンディーヌ」Maurice Ravel

ラヴェル:夜のガスパール Ravel : Gaspard de la nuit / 亀井 聖矢
夜のガスパール 第1曲「オンディーヌ」Maurice Ravel

モーリス・ラヴェルは、スイスバスク系の血を引くフランスの作曲家。

19世紀後半のパリで起きた芸術運動「印象派」の時代に、自由な表現を求めて活躍しました。

ラヴェルの代表作『夜のガスパール』は、アロイジウス・ベルトランの同名の詩集を題材にしたピアノ独奏のための組曲。

第1曲『オンディーヌ』では、水の精オンディーヌが人間の男性に恋をするも拒絶され、悲しみと怒りの中に姿を消す様子が描かれています。

幻想的で妖しい雰囲気の中に、水のきらめきや精霊の笑い声まで聴こえてくるようなラヴェルならではの繊細な音の表現が魅力です。

夜のガスパール 第3曲「スカルボ」Maurice Ravel

太田糸音/ラヴェル:夜のガスパール~第3曲:スカルボ
夜のガスパール 第3曲「スカルボ」Maurice Ravel

ラヴェルの作品のなかでも、屈指の難易度をほこると言われている作品『夜のガスパール 第3曲「スカルボ」』。

前衛的な表現を作り上げたラヴェルですが、本作でもその個性はいかんなく発揮されており、速いパッセージや難しいオクターブが連発するなかで、細かい表現を達成しなければなりません。

単純な難易度だけなら他の高難易度の曲に劣ることもあるものの、弾くのに精いっぱいの状態であれば、細かい表現を演出していくのは相当難しいといわざるをえません。

表現力に自信のある方は、ぜひ取り組んでみてください。