【フランツ・シューベルトの名曲】歌曲王が遺した珠玉のクラシック作品。おすすめのクラシック音楽
「魔王」「アヴェ・マリア」をはじめ600を超える歌曲を遺したことから、「歌曲の王」と称されるオーストリアの作曲家、フランツ・シューベルト。
シューベルトは、代表作とされる多くの歌曲はもちろん、ピアノ独奏曲や交響曲、室内楽曲などを幅広く手掛けたことでも知られています。
本記事では、そんなシューベルトの作品のなかでも特に人気の高い楽曲や、コアなクラシックファンらが好む隠れた名曲を厳選!
生涯にわたって作曲活動を続けた音楽家の魂がこもった、珠玉の作品をご紹介します。
【フランツ・シューベルトの名曲】歌曲王が遺した珠玉のクラシック作品。おすすめのクラシック音楽(81〜90)
4つの即興曲 D935 Op.142 第2番Franz Schubert

シューベルトのピアノ曲と言えば、こちらの『4つの即興曲 D935 Op.142』を思い浮かべる方も多いのではないのでしょうか。
ジャズのようにむしろ即興こそが本質的な音楽と比べて、クラシック音楽は譜面通りに弾くというイメージがありますし知らない方にとっては意外だと感じられるかもしれませんね。
タイトル通り型にとらわれない、晩年のシューベルトの自由な発想で作曲されましたが、実質的な「ピアノソナタ」と見なされて現代では4曲を1つの作品として演奏されるケースが多いそうです。
技術的な面で言えば中級の上、もしくは上級のレベルの技術が必要とされる中で、唯一「第2番」は他の3作品と比べると難易度が低めで、とにかくシューベルトの即興曲を弾いてみたいという方であれば、まずはこちらから挑戦してみるのがいいかもしれません。
メヌエット風の楽曲で4分の3拍子のリズムをしっかりと感じつつ、中間部の軽やかな三連符のアルペジオも優美に弾きこなせるように繰り返し練習してみましょう!
4つの即興曲 Op.90-3Franz Schubert

澄み渡る音色と繊細な表現が心を打つシューベルトの名作。
1827年に作曲された『4つの即興曲 Op.90』の第3番は、シューベルトの円熟期の作品として知られています。
長い旋律が途切れることなく流れ、祈りのような静寂さを感じられます。
ピアノ1台で奏でられる音色の中に、シューベルトの豊かな感性と深い情感が込められています。
心洗われるような美しい旋律は、日々の喧騒から離れ、穏やかな時間を過ごしたい方におすすめ。
秋の夜長に、ゆったりと耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
8つのレントラー D.378Franz Schubert

友人たちの前で即興的にシューベルトが弾いたワルツや舞曲は、作品自体も短めにまとめられておりワルツのリズムさえ身についていれば初級者であっても挑戦しやすいですい、とりあえずシューベルトの世界に触れてみたいという方であれば特におすすめしたいですね。
こちらの『8つのレントラー D.378』は、3/4拍子で構成される南ドイツの民族舞踊の「レントラー」という名前のように軽やかで、まさに舞踏するような旋律が特徴的な1816年に作曲された作品です。
文字通り舞踏する右手のアルペジオが最も重要な要素ですし、繰り返しの部分も単調にならずに強弱をうまくつけて社交界の華やかな雰囲気を作り上げてみてください!
「アルバムの綴り」 D.844 ト長調Franz Schubert

シューベルトは気の置けない友人たちの前でピアノを演奏して、その中からさまざまな舞曲などが生まれたという話は今回の記事でも何度か説明していますが、そういった集まりは「シューベルティアーデ」と呼ばれていたそうです。
こちらの『「アルバムの綴り」D.844 ト長調』は「シューベルティアーデ」時期の最後の方、シューベルトの作品が世間に認められた頃の1825年頃に作曲された作品。
1分半にも満たない短い曲なのですが、静謐な雰囲気で軽やかなアルペジオも登場しませんし、地味に感じるかもしれません。
しかし、こういう曲の雰囲気を引き出せればピアニストの表現力も向上すると言えましょう。
「白鳥の歌」より第4曲「セレナーデ」Franz Schubert

うつうつとした気分、壁にぶつかった時に聴きたい曲。
仕事や学業、家庭など、生活上いろいろな問題に出会います。
解決の手を打たなければいけませんが、何より気持ちがきゅうしてしまいますね。
忙しい中でひと息つくひまもなく、いつの間にかエネルギーを消耗していたことに気付きます。
そんな時、この曲のせつなく悲しい旋律が手を止めて休むきっかけになります。
考えるのは必要です。
でもひとまずはこの曲の世界に身をゆだねて落ち着きませんか。
『12のワルツ、17のレントラーと9つのエコセーズ D145 Op.18』より「ワルツ 第6番」Franz Schubert

フランツ・シューベルトの作品の中でも、ピアノ初級者が挑戦しやすい作品とされている『12のワルツ、17のレントラーと9つのエコセーズ D145 Op.18より ワルツ第6番』。
終始ゆったりとしたワルツのリズムのまま、短調と長調が交互に変化しつつ、再び穏やかな長調に落ち着きます。
左手の伴奏が跳躍しているため、ペダルを上手に使ってなめらかに仕上げることが大切です!
「ペダル使いにまだ慣れてない」という方は、左手とペダルで練習してから、右手のメロディーを加えてみてくださいね!
【フランツ・シューベルトの名曲】歌曲王が遺した珠玉のクラシック作品。おすすめのクラシック音楽(91〜100)
『34の感傷的なワルツ D 779 Op.50』より13番Franz Schubert

弾きやすく親しみやすい34曲のワルツで構成された『34の感傷的なワルツ D 779 Op.50』。
13番は、明るさと華やかさ、穏やかさを兼ね備えた、弾いていて心地よさをおぼえる作品です。
3拍子の型にしっかりはめるのではなく、音の起伏に合わせてテンポを揺らして表現を工夫することで、ワンランク上の演奏に仕上がります。
美しいメロディーラインがしっかり響くよう、左右のバランスをしっかりとりながら、ペダルを効果的に使って演奏しましょう。