【フランツ・シューベルトの名曲】歌曲王が遺した珠玉のクラシック作品。おすすめのクラシック音楽
「魔王」「アヴェ・マリア」をはじめ600を超える歌曲を遺したことから、「歌曲の王」と称されるオーストリアの作曲家、フランツ・シューベルト。
シューベルトは、代表作とされる多くの歌曲はもちろん、ピアノ独奏曲や交響曲、室内楽曲などを幅広く手掛けたことでも知られています。
本記事では、そんなシューベルトの作品のなかでも特に人気の高い楽曲や、コアなクラシックファンらが好む隠れた名曲を厳選!
生涯にわたって作曲活動を続けた音楽家の魂がこもった、珠玉の作品をご紹介します。
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【フランツ・シューベルトの名曲】歌曲王が遺した珠玉のクラシック作品。おすすめのクラシック音楽(41〜60)
ピアノソナタ 第19番 ハ短調 D958Franz Schubert

歌曲王フランツ・シューベルトはピアノ・ソナタの名作も多く残しています。
そのうちの一つが最晩年の1828年に作曲されたこの「ピアノソナタ 第19番 ハ短調 D958」です。
この時期のピアノソナタはいずれもあの「第9」や「交響曲「運命」第5番」の作曲者として知られる楽聖ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーベンを強く意識しながら書かれていて、シューベルトは健康を害していたにもかかわらず、渾身の大作となっています。
全4楽章のうち、第2楽章だけが変イ長調と長調で書かれています。
残りの3つの楽章は全てハ短調となっています。
死期を意識したかどうかは分かりませんが、この晩年で作曲された作品は現代でも人気が高く、ピアノ・ソナタ18番では批評家としても名高いシューマンが「形式的にも精神的にも完璧である」と大絶賛していて、この19番も18番、19番に並び、シューベルトの作品の中でも人気が高い楽曲となっています。
交響曲 第4番 ハ短調「悲劇的」D417Franz Schubert

1816年シューベルト19歳の頃に作曲されたシューベルト初期の交響曲です。
シューベルト本人による「悲劇的」というタイトルやハ短調という曲調は、ベートーベンを意識していたことを伺わせます。
暗い曲調の中にも、明るさを感じさせる楽曲です。
幻想曲 ハ長調 Op.15 D760「さすらい人幻想曲」Franz Schubert

ロマン派を代表する作曲家、フランツ・シューベルトが手掛けた作品。
1822年に作曲されたこの曲は、シューベルト自身の歌曲『さすらい人』の旋律を基にしています。
全4楽章で構成され、切れ目なく演奏される点が特徴的。
第2楽章では『さすらい人』の旋律が明確に引用されており、孤独や漂流感といったテーマが色濃く反映されています。
技巧的に極めて難易度が高く、シューベルト自身も「こんな曲は悪魔にでも弾かせてしまえ」と困難を感じたそう。
発表会の舞台でも聴き映えすること間違いなしの1曲です。
ピアノ経験を重ねてきた方にぜひチャレンジしてほしい名曲ですね。
魔王Franz Schubert

フランツ・シューベルトが18歳のときに作曲した歌曲。
ゲーテの詩に感銘を受け、一晩で完成させたと言われています。
父親が魔王から逃げながら、病気の息子を抱えて夜道を馬で駆け抜ける様子を描いています。
ピアノの連打音は、まるで馬の走る様子や、親子の焦り、不安を表しているかのようで、魔王の誘惑、父親の必死さ、息子の恐怖が見事に表現されていますね。
1821年に初めて公演され、その後多くの歌手やピアニストによって演奏され続けています。
怖さと切なさが入り混じった独特の雰囲気は、ハロウィンにもぴったりですよ。
ピアノソナタ 第16番 イ短調 Op.42 D845 第1楽章Franz Schubert

ロマン派音楽の巨匠、フランツ・シューベルトが生前に出版した数少ないソナタの一つとして知られるピアノ曲。
不安定なハーモニーと大胆な転調が特徴で、シューベルト特有の「変容する悲しみ」を表現しています。
陰鬱で感情豊かな旋律が印象的な第1楽章は、ソナタ形式で構成され、イ短調の力強くも哀感に満ちたテーマが展開されます。
「問いと答え」の形式で、音楽的な対話を創り出している冒頭の主題も印象的。
複雑な感情表現と緊張感が魅力の本作は、ピアノの技術を磨きたい方にピッタリの1曲です。