【フランツ・シューベルトの名曲】歌曲王が遺した珠玉のクラシック作品。おすすめのクラシック音楽
「魔王」「アヴェ・マリア」をはじめ600を超える歌曲を遺したことから、「歌曲の王」と称されるオーストリアの作曲家、フランツ・シューベルト。
シューベルトは、代表作とされる多くの歌曲はもちろん、ピアノ独奏曲や交響曲、室内楽曲などを幅広く手掛けたことでも知られています。
本記事では、そんなシューベルトの作品のなかでも特に人気の高い楽曲や、コアなクラシックファンらが好む隠れた名曲を厳選!
生涯にわたって作曲活動を続けた音楽家の魂がこもった、珠玉の作品をご紹介します。
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【フランツ・シューベルトの名曲】歌曲王が遺した珠玉のクラシック作品。おすすめのクラシック音楽(111〜120)
ワルツ 変イ長調 D. 978Franz Schubert

シューベルトはピアノ独奏によるワルツの作品も多く残しており、親しい友人たちの前で即興的に弾いたものの中で本人が気に入ったものを楽譜に清書、後にさまざまな作品集の中に収められたという経緯があるそうです。
友人たちのために自然発生的に生まれたという背景も関係しているのか、シューベルトのピアノ独奏によるワルツ作品は親しみやすく曲も短めで、繰り返しのパートも多いことから高度な演奏技術が求められることはあまりなく、挑戦しやすい作品が多いのですよね。
本稿で取り上げている『ワルツ 変イ長調 D. 978』は作曲された年は不明のようですが、1分程度の短さでなごやかな社交界の雰囲気が目に浮かぶような軽やかなピアノ舞曲です。
初級の上くらいのレベルであれば十分弾きこなせるが、シンプルがゆえに単調になりがちですから、1分間の中で繰り返しのフレーズであってもきっちり表情をつけることを意識してみてくださいね。
即興曲 Op.90-2Franz Schubert

シューベルトは31年という短い生涯の中で膨大な作品を残した作曲家として知られていますね。
1827年に作曲された4つの即興曲のセットの一部である本作は、シューベルトの代表的なピアノ曲の一つとされています。
急速な下降スケールとアルペジオに基づいたパッセージが特徴的で、リリカルな美しさと複雑な構造、表現の深さで高く評価されているんですよ。
ある程度ピアノに慣れてきた方であっても十分弾いていただける楽曲と言えるでしょう。
本作を発表会で立派に披露した暁には、ピアノ技術の成長を実感できるのではないでしょうか。
即興曲変ト長調Op.90-3Franz Schubert

古典派音楽の次に来たのが、ロマン派音楽でした。
ロマン派音楽はそれまでの公理を追及するような音楽的姿勢から離れ、人間の感情や感覚を優先する所に特徴があり、つまり書法に厳格さを求めません。
シューベルトの書いたいくつかの即興曲は、まさに人間が主体です。
幻想曲 ハ長調 作品15 D 760「さすらい人幻想曲」Franz Schubert

フランツ・シューベルトの『幻想曲 ハ長調 作品15 D760』は、4楽章構成の高度なピアノ曲です。
シューベルト本人も上手く弾けず「こんな曲は悪魔にでも弾かせてしまえ」と言ったという逸話もあるそうで、とくに第4楽章の左手のアルペジオが演奏者を悩ませます。
しかし技巧だけでなく、深い音楽性も求められる作品。
シューベルトの情熱と技術が見事に融合した本作は、ピアノ演奏の真髄を体感したい方にもぴったりです。
フランツ・リストによる編曲版も存在するので、聴き比べてみるのもオススメです。
幻想曲 ハ長調 Op.15 D760「さすらい人幻想曲」Franz Schubert

ロマン派を代表する作曲家、フランツ・シューベルトが手掛けた作品。
1822年に作曲されたこの曲は、シューベルト自身の歌曲『さすらい人』の旋律を基にしています。
全4楽章で構成され、切れ目なく演奏される点が特徴的。
第2楽章では『さすらい人』の旋律が明確に引用されており、孤独や漂流感といったテーマが色濃く反映されています。
技巧的に極めて難易度が高く、シューベルト自身も「こんな曲は悪魔にでも弾かせてしまえ」と困難を感じたそう。
発表会の舞台でも聴き映えすること間違いなしの1曲です。
ピアノ経験を重ねてきた方にぜひチャレンジしてほしい名曲ですね。
幻想曲 ヘ短調 Op.103 D 940Franz Schubert

フランツ・シューベルトが亡くなる年に作曲したと言われる名作『幻想曲 ヘ短調 Op.103 D 940』。
単一楽章の作品なのですが、実際のところは全4楽章のような作品で、それぞれの部分に特色があります。
『さすらい人幻想曲』と似たような曲ということですね。
133小節からヘ音とホ音が半音で衝突する不協和音が現れるのですが、連弾でこれを表現するのが難しいため、最後のパートはしっかりと練習しておきましょう。
魔王Franz Schubert

フランツ・シューベルトが18歳のときに作曲した歌曲。
ゲーテの詩に感銘を受け、一晩で完成させたと言われています。
父親が魔王から逃げながら、病気の息子を抱えて夜道を馬で駆け抜ける様子を描いています。
ピアノの連打音は、まるで馬の走る様子や、親子の焦り、不安を表しているかのようで、魔王の誘惑、父親の必死さ、息子の恐怖が見事に表現されていますね。
1821年に初めて公演され、その後多くの歌手やピアニストによって演奏され続けています。
怖さと切なさが入り混じった独特の雰囲気は、ハロウィンにもぴったりですよ。








