フランツ・リストの名曲。人気のクラシック音楽
ハンガリー出身でドイツやオーストリアなどヨーロッパで活躍したフランツ・リストの名曲たちを紹介します。
「ラ・カンパネラ」「愛の夢」などの名曲で知られるピアニスト、そして作曲家でもあったリストの作品の中から、ピアノ曲はもちろんオーケストラで演奏する交響曲を含めておすすめする名曲、代表曲をご紹介します。
どんな曲でも初見で弾きこなしたという逸話があることから「ピアノの魔術師」と呼ばれた作曲家の素晴らしき名曲の数々をお楽しみください。
フランツ・リストの名曲。人気のクラシック音楽(11〜20)
交響詩「タッソー、悲劇と勝利」S.97/R413Franz Liszt

ドイツやオーストリアで活躍したフランツ・リストの交響詩です。
1849年に完成し、1854年にヴァイマルで初演されました。
イタリアの詩人タッソーの生涯と作品に影響された本作は、リストの交響詩形式の典型を示しています。
哀愁を帯びた旋律と壮大なクライマックスが特徴で、タッソーの悲劇的な人生と最終的な勝利を表現しています。
リストはベネツィアで聴いた船頭の歌からヒントを得て作曲したそうです。
ロマン派音楽に分類される本作は、リストの創造的なオーケストレーションと革新的な音楽形式が注目されます。
クラシック音楽ファンにおすすめの一曲ですね。
ダンテ交響曲 S.109/R.426Franz Liszt

イタリアの詩人ダンテの『神曲』に影響された本作は、地獄と煉獄を描いた壮大な交響曲になっています。
1855年に完成し、1857年にウェイマールで初演されました。
強烈なオーケストレーションで地獄の恐ろしさや絶望感を表現し、煉獄では希望に満ちた音楽へと変化していく様子は圧巻です。
リストの宗教的な探求心や革新的な音楽表現が光る本作は、文学作品を音楽で表現することに挑戦したい人におすすめです。
ロマン派音楽の巨匠フランツ・リストの代表作のひとつです。
暗い雲 S.199/R78Franz Liszt

ロマン派時代を代表する作曲家の一人であるフランツ・リストの晩年の実験的な作品です。
1881年に作曲されたピアノ曲で、非機能的な和声法や調性からの離脱を試みるなど、当時としては革新的な音楽表現が特徴的です。
約2分30秒の短い演奏時間ながら、深い悲しみや宗教的な色合いを感じさせる陰鬱な雰囲気が漂っています。
本作は、リストの音楽的探求心や前衛的な姿勢を象徴する作品として、今日では広く認知されています。
スタンリー・キューブリック監督の映画『アイズ・ワイド・シャット』のサウンドトラックにも採用されており、現代文化にも影響を与え続けている点も魅力的ですね。
ピアノ協奏曲第1番 変ホ長調 S.124/R.455Franz Liszt

ロマン派を代表する作曲家フランツ・リストの名曲がこちらです。
ピアニスト兼作曲家として活躍したリストが、約26年の歳月をかけて完成させた渾身の一曲。
初演時にはリスト自身がピアノを、ベルリオーズが指揮を担当するという豪華な顔ぶれで披露されました。
4つの楽章から成るこの曲は、ピアノとオーケストラの絶妙な掛け合いが魅力的。
特にトライアングルの使用が斬新で、当時は物議を醸したそうです。
クラシック音楽が好きな方はもちろん、ピアノの技巧に興味がある方にもおすすめの一曲です。
リストの情熱と革新性が詰まった本作を聴けば、きっと心が躍るはずですよ。
超絶技巧練習曲 第4番「マゼッパ」S139-4/R.2bFranz Liszt

1811年生まれのリストは、ピアノの超絶技巧者として知られ、ヨーロッパ中で人気を博しました。
本作は、ヴィクトル・ユーゴーの叙事詩に着想を得た曲で、1851年に完成しました。
リストは15歳の時に最初に作曲し、その後何度も改作を重ねています。
馬に縛り付けられた主人公の運命が、激しい音の連続や鐘の音で表現されており、聴く人の心をつかみます。
高度な技術を要する本作は、ピアノ愛好家や音楽学生におすすめです。
リストの情熱と技巧が詰まった一曲をぜひ味わってみてください。